2026年01月26日
多くの日本の英語の授業では、英語を数学の教え方に似た方法で指導しています。つまり、ルールを説明し、公式(あるいは文法パターン)を暗記させ、正しい答えを導けるようになるまで紙の上で問題演習を繰り返すという方法です。何よりも「正確さ」が重視されます。このアプローチを使うことで、特定の種類のテストでは高得点を取れる場合もありますが、実際の場面で自発的に話すことに対して生徒が消極的になる、という結果を招きがちです。なぜなら、素早く柔軟に言語を使う練習が十分に行われていないからです。
その結果生じるのが、言語学者スティーブン・クラッシェンが「情意フィルター(affective filter)」と呼ぶ状態です。学習者が不安を感じたり、間違いを恐れたり、頭の中で翻訳することに忙しくなったりすると、この心理的な壁は高くなります。その結果、新しい言語インプットは吸収されにくくなり、生徒の発話は遅く、話すことを躊躇するようになります。
一方で、ジャズの指導は異なった方法で行われます。ジャズの教師は、生徒が「完全に準備ができた」と感じる前に演奏を始めさせます。限られた音の語彙しか持っていない初心者であっても、知っている範囲の中で探究し、即興演奏を行いながら、柔軟性や表現力を学んでいきます。生徒同士はリアルタイムで反応し合い、間違った音も音楽の一部として受け止めます。演奏は会話のようなものになります。自発的で、不完全で、生き生きとしたものです。ミスはアイデアを発展させるための機会と捉えられます。このような環境は情意フィルターを低く保ち、スキルが自然に伸びていくことを可能にします。英語の授業に置き換えるなら、台本のないロールプレイ、自発的なストーリーテリング、あるいは正確さよりも流暢さを重視するテンポの速い質疑応答などが考えられるでしょう。要するに、誤りへの過度な注目を減らし、「伝わった」という成功体験により多くの重きを置くということです。
言語にも音楽と同様、テンポがあります。ジャズでは、最初はゆっくり演奏することもありますが、最終的な目標は常に本番のスピードに到達することです。英語においても、素早く反応できる能力は同じくらい重要です。長い沈黙は会話を停滞させたり、場合によっては完全に意味不明なものにしてしまいます。多くの英語学習者が話すことをためらうのは、語彙が足りないからではなく、恐れ、考えすぎ、そして頭の中で翻訳する習慣が原因です。
こうした課題に向き合うためには、柔軟性や自信、そしてスピードを明確な目標として設定する必要があります。これは授業を急いで進めるという意味ではなく、素早く自信をもって答えることを促す活動を取り入れるということです。
・生徒が即座に、リズミカルに答えるコール&レスポンスの練習
・正確さとスピードの両方を評価する時間制限付きのゲーム
・同じ質問と答えを、徐々にテンポを上げながら繰り返す段階的反復練習
・時間制限を設けたペア・グループ活動を習慣的に行う
・情報ギャップがある状態で行うロールプレイ
・英語で遂行することが求められるグループプロジェクト
英語教育にジャズ的な思考を取り入れることで、即興性を受け入れ、リアルタイムのやりとりを大切にし、スピードを意識的に高めることが可能になります。教室の雰囲気は大きく変わります。生徒は完璧な文に固執せず、会話の相手とのつながりに意識を向けるようになります。コミュニケーションは筆記試験ではなく、生きたプロセスであることを学ぶのです。
ビジョン2035 を実現するためには、英語を「知る」だけでなく、優れたジャズ演奏のように、自信と機動力、そして喜びをもって英語を「演奏できる」生徒を育てる必要があります。
この記事の記者
私たちは、バイリンガリズムが常識となる日本のビジョンを実現しようとする、献身的な教育者、起業家、保護者、関心のある市民のグループです。メンバーには以下が含まれます:KAインターナショナル創設者兼CEOのチャールズ・カヌーセン、GSA CEOのモントゴメリー 道緒、GSA CAOのイワン・フェデロフ。