老舗インターナショナルスクールはどこが違うのか?
2013.12.09
いくつか理由があるのですが、代表的なものに「歴史」があります。
すなわち学校の歴史です。
先日、キャロライン・ケネディさんが駐日大使として赴任しました。
実は、この大使人事が老舗インターの歴史とリンクします。
アメリカンスクールの卒業生で、1960年代に駐日大使を務めたエドウィン・ライシャワーさん。
1910年に港区白金で生まれ、築地のアメリカンスクールに通っています。
アメリカンスクールの校舎は、一時期、YMCAにありました。
ライシャワーさんは、アメリカンスクールを卒業後、米国のオバーリン大学、ハーバード大学大学院へと進学。
その後、東京帝国大学文学部の初の外国人特別研究生になりながら、ハーバード大学で東アジアの研究をしていました。
1960年代に入ると日米安保条約を含め、反米の意識が高まっていた頃、ライシャワーさんを駐日大使に抜擢した人物がいました。
それがジョン・F・ケネディ大統領。
そうです。
駐日大使となったキャロライン・ケネディさんの父です。
しかも、大使であるライシャワーさんの奥さんは、西町インターナショナルスクールの創設者松方種子さんの姉ハルさん。
大使時代に、西町インターナショナルスクールを訪れたメディア初公開の写真が、タイムズの記事に掲載されています。
西町インターナショナルスクールの記事はこちら
西町を訪れる左から松方種子、ライシャワー、ハル(敬称略)
『インターナショナルスクール』が何を担い、背負っているのか?
老舗インターは、歴史があり、その結果、OBのネットワークもまったく違うということがわかります。
まさしく日本の外交史がリンクしています。
ちなみに本記事の講演者阿南・ヴァージニア・史代さんは中国史の専門家です。
ライシャワーさんの書かれた円仁『入唐求法巡礼行記』を元に阿南さんは、実際に中国大陸を踏破。
その距離、なんと7500km!
その経験が、著書『円仁慈覚大師の足跡を訪ねて 今よみがえる唐代中国の旅』(武田ランダムハウスジャパン)から出版されています。
ちなみに元中国大使を務めた阿南惟茂さんは、阿南さんのご主人です。
インターナショナルスクールの歴史と日本の外交史。
興味深いエピソードです。