【速報!】「自然を遊び尽くせ」関西国際学園が2027年4月に「山のキャンパス」始動へ

1関西国際学園 山のキャンパス
関西国際学園、2027年4月「山のキャンパス」始動!初等部4年生が授業の半分を神戸の自然の中で学ぶ野外教育×探究学習。脳科学者・茂木健一郎氏が語る"自然と脳の成長"、IB教育の第一人者が語る"エコリテラシー"。AI時代に問いを立てる力を育む、注目の新しい学びのかたちを紹介します!

【速報!】「自然を遊び尽くせ」関西国際学園が2027年4月に「山のキャンパス」始動へ

初等部4年生が授業の約半分を山で学ぶ「野外教育×探究学習」

関西国際学園は2027年4月、神戸に新たな学びの場となる「山のキャンパス」を始動します。

山のキャンパスで学ぶのは、初等部4年生(G4)です。児童は授業数の約半分を豊かな自然に囲まれた施設で過ごし「野外教育×探究学習」に取り組みます。

関西国際学園神戸校は、日英バイリンガルによる国際バカロレア教育を長年実践してきました。

初等部のPYP、中等部のMYP、高等部のDPまでをつなぐIB一貫校であり、山のキャンパスは、同校が積み重ねてきた探究学習を自然の中へと広げる取り組みです。

10歳で都心と自然を行き交うハイブリッドな学びへ

関西国際学園は、初等部4年生=10歳という年齢を、子どもが物事を客観的に捉え、自分と社会、自然とのつながりを意識し始める重要な転換期と位置づけています。

山のキャンパスでは、木漏れ日や風、土の感触、生き物の変化などを五感で捉えます。

教科書や映像から自然を「知る」だけではありません。自分自身も自然の一部であることを、実際の体験を通して理解していきます。

AIやデジタル技術によって生活が便利になる一方、子どもたちが自然と触れ合い地球を思いやる機会は少なくなっています。

科学やテクノロジーを学ぶだけでなく、それを「何のために使うのか」を考える感性を育てることが山のキャンパスの目的です。

同校カリキュラム・ラボ顧問で脳科学者の茂木健一郎氏は山のキャンパスを紹介する動画の中で、施設は新神戸駅から車で約10分の場所にあると説明しています。

都市部から近い場所でありながら、子どもたちが豊かな自然の中で学べる環境となっています。

茂木健一郎氏が語る「自然と脳の成長」

茂木健一郎氏は、自然が子どもの脳に与える影響を脳科学の視点から説明しています。

植物や生き物が織りなす生物多様性に触れることで、子どもたちは自然界の複雑さを受け止め、処理する経験を重ねます。

自然の中で生まれる驚きや感動、仲間との協働が、子どもの学びに大きな意味を持つと指摘します。

脳科学者・茂木健一郎氏 コメント要旨

「何よりも、自然は人を感情的に動かします」
人間の脳は、自然に囲まれることで多くのものを吸収します。植物や生き物と触れ合い、その多様性を目にすることによって、複雑なものを処理する脳の回路が発達していきます。

動物との思いがけない出会いに驚いたり、自然の変化に気づいたり、新しい技術を身につけて自分の新しい一面を発見したりすることがあります。そうした経験は、感情に関わる扁桃体に働きかけ、学びを促します。

自然の中では、チームワークも学びます。一人では難しいことも、仲間と協力することで実現できます。コミュニケーションやコミュニティーづくりを通して、新しい学びが生まれます。

初等部4年生は、子どもの脳から大人の脳へと変化していく重要な移行期です。子どもは、誰かに与えてもらった「安全基地」の中で探索します。しかし大人になると、今度は自分が誰かに安全基地を与える側になります。

この大切な時期に山のキャンパスで自然と向き合うことで、周囲の変化に適応する力を身につけてほしいと考えています。

変化に柔軟に対応すること、工夫すること、仲間と支え合うこと、新しいものを生み出すこと。これからの不確実な時代に必要な力を、このキャンパスで育てていきたいと思います。

茂木氏自身も、子どもの頃に蝶を研究していました。山のキャンパスで子どもたちと蝶について語り合い、互いに学ぶことを楽しみにしていると話しています。

※編集部で動画コメントを日本語訳し、要約・再構成しています。

茂木氏は、10歳前後を「守られる側」からやがて誰かを支える側へと成長していく重要な時期と捉えています。

その移行期に自然の中で過ごすことが、変化に適応し、仲間と支え合い、自分たちで新しいものを生み出す力につながると期待を寄せています。

犬飼・ディクソン氏が語る「生命のサイクルとエコリテラシー」

日本国際バカロレア教育学会の初代会長で筑波大学客員教授のキャロル・犬飼・ディクソン氏も現代における野外教育の重要性を指摘しています。

科学技術やAIは大きな発展と可能性をもたらす一方、人間を自然界や自然の中で学べることから遠ざける側面があります。

筑波大学客員教授・キャロル・犬飼・ディクソン氏 コメント要旨

「パーマカルチャーは、素晴らしい教室です」

野外教育は、今まで以上に重要になっています。科学やテクノロジー、AIは、私たちに素晴らしい発展と機会をもたらします。しかし同時に、私たちを自然界や、自然の中で体験し、大切にすることを学ぶ機会から遠ざけています。

科学やテクノロジーの知識は、気候変動や環境汚染などの問題に対応する助けになります。しかし、それだけでなく私たちは自然そのものを知らなければなりません。そのための最良の方法は、自然の中で実際に体験し、深い理解を育てることです。

自然の中で過ごすと、都市とは異なる時間のリズムを感じます。蝶の一生や毎年の桜の開花といった生命のサイクルには、電車の時刻表とは異なるエネルギーがあります。

自然を観察することは、驚きや畏敬、美しさ、謙虚さといった感性を育てます。そして、自分がより大きな生態系とどのようにつながっているのかを知り、身近な場所から自然を大切にすることを学びます。

一つの菜園で、生物学、化学、生態学、数学、テクノロジー、地理、読解、創作など、幅広い教科を学ぶことができます。

さらに、そこでは「エコリテラシー」を身につけられます。エコリテラシーとは、地球を知り、地球と良好な関係を築きながら生きる力です。

それによって、科学やテクノロジーの発展を、健康で持続可能な未来のためにどのように活用すべきかを考えられるようになります。

犬飼・ディクソン氏は、関西国際学園の子どもたちが野外教育を経験することは、健康な未来への希望になると期待を寄せています。

※編集部で動画コメントを日本語訳し、要約・再構成しています。

都市では、電車の時刻表や時計に合わせて時間が進みます。

一方、自然の中には、蝶の一生や桜の開花、植物の成長など、都市とは異なる生命のリズムがあります。

そうした有機的なサイクルを観察することで、驚きや畏敬、美しさ、謙虚さといった感性が育まれます。

犬飼・ディクソン氏が指摘する「エコリテラシー」は、単なる環境知識ではありません。

地球環境の仕組みを理解し、自然と良好な関係を築きながら、科学やテクノロジーを何のために使うのかを考える力です。

日本初の日英バイリンガルPYP認定校からIB一貫校へ

山のキャンパスを理解するうえで欠かせないのが、関西国際学園が積み重ねてきた日英バイリンガルによる国際バカロレア教育です。

関西国際学園初等部は2015年4月、日本初となる日英バイリンガルのPYP認定校になりました。

その後、高等部が2020年1月にDP、中高等部が2023年5月にMYPの正式認定を受け、現在はPYP・MYP・DPをつなぐIB一貫教育を構築しています。

特徴的なのが日本語と英語の両方を学習言語として活用するバイリンガル教育です。

関西国際学園のDPは、英語と日本語の両言語で「言語と文学」を履修するなど所定の要件を満たすことでバイリンガル・ディプロマの取得を目指せる設計となっています。

英語力だけを伸ばすのではなく、母語である日本語で深く考える力や日本人としてのアイデンティティーも育てながら国内外の大学進学に対応する点が関西国際学園のバイリンガルIBの特徴です。

国内医学部から海外大学まで広がる合格実績

進学面でも、関西国際学園は国内外の幅広い大学への合格実績を公表しています。

学校が公表する国内の合格先には、岡山大学、高知大学、鹿児島大学の医学部をはじめ、東京藝術大学、国際基督教大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学などが含まれています。

海外では、ニューヨーク大学、ウォーリック大学、ブリストル大学、マンチェスター大学、メルボルン大学、クイーンズランド大学などが合格先として掲載されています。

また、リトアニア、ラトビア、エストニアの獣医学部など、国内の一般的な大学受験とは異なる進路も選択肢となっています。

医学、獣医学、芸術、国際教養、経営など学校が公表する合格先が幅広い分野にわたっていることも特徴です。

関西国際学園の教育は、海外大学だけを目指すものではありません。

高い日本語力と英語力を基盤に、国内大学と海外大学の両方を進路の選択肢にできることがバイリンガルIB一貫校としての強みといえるでしょう。

山のキャンパスはPYPの探究学習を自然へ広げる

山のキャンパスで学ぶ初等部4年生は、国際バカロレアPYPの対象学年です。

山のキャンパスは、通常の授業とは切り離された自然体験施設ではなく、関西国際学園が実践してきたPYPの探究学習を自然環境の中へと広げる取り組みと位置づけです。

自然の中では、あらかじめ正解が用意されているとは限りません。

天候は変わり、生き物は予想外の動きを見せ、計画通りに進まないこともあります。

だからこそ、子どもたちは観察し、問いを立て、試し、失敗し、仲間と相談しながら次の方法を考えます。

初等部4年生で自然の中から問いを見つけ、MYPで教科や社会課題とのつながりを深め、DPで学術的な探究へと発展させる。

PYP・MYP・DPのIB一貫教育を踏まえると、山のキャンパスでの体験は、その後の探究学習につながる土台の一つとなりそうです。

AIが多くの知識や答えを瞬時に提示する時代に必要なのは、目の前の現実から自分で問いを見つける力です。

自然や生命に対する感性を持ち、テクノロジーを何のために使うのかを判断する力も欠かせません。

「山を遊び尽くす」ことは、「山から学び尽くす」ことでもあります。

関西国際学園の山のキャンパスは、都市と自然、科学と感性、遊びと学び、そしてPYPからDPまでをつなぐ、新しいバイリンガル国際教育のモデルになりそうです。

お問合せ

関西国際学園(神戸)
HP https://www.kansai-intlschool.jp/

住所:乳幼児・幼稚園部・初等部 〒657-0864 兵庫県神戸市灘区新在家南町4-1-31
中高等部 兵庫県神戸市  〒657-0864 灘区新在家南町4-9-28

この記事の記者

編集長 兼 国際教育評論家 村田学

インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。