2022年04月02日
国際高等学校が愛知県知事より設置許可!本年9月に開校へ。男女共学のボーディングスクールとして私立高等学校として開校します。同校はすでに国際バカロレア候補校になっており、カリキュラムの特徴としてハーバード流のケースメソッドを導入した学びを導入します。新年度が9月始まりの私立高等学校は、日本では珍しく、新年度を9月にしている時点で卒業生の多くが世界に進学を前提にしていると考えられます。
国際高等学校は、愛知県知事より「設置許可」が届き、開校が決まったことを公表しました。
編集部の調べでは、中学校、高等学校、大学、大学院のある大学法人グループが一条校のインターナショナルボーディングスクールの開校は、インターナショナルスクールの歴史の中でも初と考えられています。
開校に際し、国際高等学校を開設した栗本学園は、下記のようにリリースを発表しました。
名古屋商科大学などを設置する学校法人栗本学園(理事長 栗本博行)が、予てより愛知県に学校新設の認可申請書を提出しておりました「国際高等学校」について、愛知県知事より2022年3月31日付けで学校設置の認可がなされました(一条校)。
愛知県の私立高等学校としては、1995年以来となる新設となります。
出典:プレスリリースより引用。
学生寮及び校舎
写真提供:栗本学園
同校の設置許可の概要です。
校 名:国際高等学校 (NUCB International College)
定 員:225人・男女共学(全寮制)
学校種:高等学校(学校教育法第一条)
言 語:英語
場 所:愛知県日進市米野木町三ヶ峯4番地の4
開 校:2022年8月1日(学則施行日)
国際高等学校が開校する背景には、半世紀にわたるストーリーがありました。
愛知県で開校する私立高等学校は、27年ぶり。
インターナショナルボーディングスクールのため、国内インターナショナルスクールからの転校生、海外からの志願者、同時に海外駐在員の子弟の進学先になります。
同校が開校することで愛知県への経済的な効果も高度人材の採用、外資系企業の誘致、研究機関などは海外からの研究者などの招聘など「英語で学べる質の高い学校」があることが有利になります。
同校の制服(着用イメージ)
写真提供:栗本学園
国際高等学校を開設した栗本学園グループは、1935年(昭和10年)に栗本祐一氏が創立した学校法人です。
編集部の取材に同グループの3代目理事長の栗本博行氏は、国際バカロレアの全寮制高等学校の設立経緯について次のように語ります。
本校の開校は、遡ること50年以上も前、初代理事長の栗本祐一氏が飛行機で隣に座った当時のユナイテッド・ワールド・カレッジ(United World Colleges)代表でした。
UWCの理念を聞き、当時、UWCの高等学校の設立を検討しました。
当時、UWC加盟校として英語で学べる国際バカロレアの高等学校の開校は仕組みとして難しく、まずはUWCの精神に則り国際教養を身に付ける事を目的としたInternational Collegesを短大として設立しました。
国際バカロレア機構の本部があるスイスに同学園は、1973年ジュネーブに研修センターを開設しています。
1970年代は、国際バカロレアの初期の時代です。
当時日本メーカーは、海外工場を検討し、ホンダ、ソニーなどが海外進出を始めた頃です。
同時期に同グループは、国際バカロレアに注目し、さらに国際バカロレア機構本部があるスイスのジュネーブに研修センターを開設しています。
日本語表記は、国際高等学校。
英語表記は、NUCB International College です。
ロゴ提供:栗本学園
編集部が同校の施設、カリキュラムなど拝見しているとインターナショナルスクール在校生にとって、一条校の高等学校で英語で学び続けられる環境は魅力です。
1.フル英語の学び
インターナショナルスクールと同じように英語で学び続けられます。
2.国際バカロレアの学び
国際バカロレアのディプロマ資格課程で学ぶには、同校の施設、教員(修士、博士がほとんど)の環境は、学びを深められる設備、教員がいます。
3.日本トップのMBAスクール教授陣の「ケースメソッド」
同校グループには、日本トップのMBAスクールである名古屋商科大学大学院MBAスクールがあります。
MBAの「ケースメソッド」の授業が取り入れられます。
4.設備
大学内に開校するため、テニスコートをはじめスポーツ施設、カフェ、図書館などが充実しています。
5.学費
同校の学費(授業料+寮費)は、年間300万円〜350万円です。
一条校のため補助があり、授業料が低く抑えられています。
インターナショナルスクールの学費250万円と比べる総額は高く見えますが、寮生活とスーパーバイザーなどメンター費用が含まれています。
同校は、サマースクールの告知をスタートしました。
また、相談会も開催しています。
筆者も施設に足を運んだところ、同校が大学キャンパス内にあることで施設や学びが豊かになる仕組みを体感しました。
まずは、イベント、サマースクールに参加して体験がおすすめです。
【プログラム概要】
・テーマ :Design your world: Creativity, Collaboration & Communication Skills
・開催時期:2022年7月23日(土)〜31日(日)
・応募締切:2022年5月31日(火)
・定員 :40名
・参加資格:日常会話レベルの英語力を有する中学生2〜3年生
・受講料 :200,000円
・お申込み:https://ic.nucba.ac.jp/jp/academic/summer-programme.html
サマースクール2022《中学生対象》 | 教育課程 | 国際高等学校|全寮制インターナショナルスクール
https://ic.nucba.ac.jp/jp/academic/summer-programme.html本学では中学生を対象に7日間の日程で(2021年7月24日〜30日)サマースクール(滞在型)を開催します。是非、本学への入学を検討している方や、インターナショナルボーディングスクールでの学びを体験したい方の...
この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。
写真は愛知県知事発行の認可書を手にする栗本学園栗本博行理事長(左)とデニス・ケリー国際高等学校学校長(右)。写真中央、許可書の上の肖像画は、栗本学園創立者の栗本祐一氏。
写真提供:栗本学園