2022年05月06日
白馬インターナショナルスクールは、2022年9月に開校するとともに、初代校長に元ミレニアム・スクールのクリス・バーム氏が就任すると公表しました。同校は、プロジェクト型学習・社会性と情動の学び・アウトドア活動を柱に、サステナビリティ教育を推進する中高一貫のインターナショナルボーディングスクールです。中学校は各種学校、高校は国際バカロレアの認可ならびにインターナショナルスクールの国際認定組織CISの認定を申請予定です。
白馬インターナショナルスクールは、2022年9月に開校するとともに、初代校長に元ミレニアム・スクールのクリス・バーム氏が就任すると公表しました。
白馬インターナショナルスクールの校長に就任するクリス・バーム氏は、カリフォルニア州サンフランシスコにあるミレニアム・スクールの共同創設者兼初代校長を務めました。
発達科学に基づいた青少年のための新しい学習方法の開拓に貢献。
同校は革新的で効果的な学習メソッドで国際的に認知されています。
教育界をリードするチェンジメーカーとしてアショカ・フェローシップを受賞。
世界中の親や教師のために講演、研修、執筆活動を行っています。
2022年9月に著書『Finding the Magic in Middle School』を発売予定です。
就任にあたり、次のようにコメントを公表しました。
白馬インターナショナルスクール(HIS)に参画できることをとても嬉しく思っています。
開校に向けて何年にもわたる入念な準備があり、私が想像し得る最も有意義な挑戦、すなわち、より持続可能な社会を育むためのビジョンとスキルを持ったリーダーとなる若者を教育するための準備が整っています。
同校は、プロジェクト型学習・社会性と情動の学び・アウトドア活動を柱に、サステナビリティ教育を推進する中高一貫のインターナショナルボーディングスクールです。
中学校は各種学校、高校は国際バカロレアの認可ならびにインターナショナルスクールの国際認定組織CISの認定を申請予定です。
初代校長には米国・ミレニアムスクールの創設者・初代校長のクリス・バーム氏が就任。
代表理事の草本朋子氏と共同リーダーシップという形で、新しい学校組織の在り方を目指します。
堀井章子氏が理事に就任しました。
同校は、プレスリリースで持続可能な社会と学びについて下記のように公表しています。
教育こそが持続的可能な社会を創り上げていくために欠かせない要素であると考えています。
生徒たちには、自然の中で遊び、体験し、学ぶことを通じて、人は自然の一部であることを体感してもらい、また、地域に出て活動し社会にインパクトを起こすことで「自分のアクションによって社会を変えることができる」という実感を持って卒業してほしいと願っています。
最初の4年間は持続可能性をテーマにしたプロジェクト型学習を通じて体験の中から学びを深め、最後の2年間は国際バカロレアの課程を通じて探究学習を深めます。
最初に実社会に繋がる活動に紐付けて学ぶことで学問を習得する意義や必要性を体得できるため、その後のアカデミックな学びへの意欲が醸成されます。
実社会でいつか使うことを前提に幅広い知識やスキルをまず学ぶという従来の教育とは真逆のアプローチにより、生徒たちは自分の実生活の延長線上で学問や教養の必要性を納得した上で学ぶことができます。
白馬という自然豊かな地の利を活かしたアウトドア活動、システム思考、心へのアプローチである「社会性と情動の学習」を取り入れた新しい学校を目指します。
教育に変革をもたらす革新的な学校として白馬インターナショナルスクールは、共同リーダーシップというユニークな体勢を取ります。
クリス・バーム校長はカリフォルニアをベースに白馬を年数回訪れながら主にリモートで学習デザインを統括し、創業者であり草本朋子代表理事が白馬で運営を担当するという形で、共同で学校運営を行います。
これにより、それぞれの個性と強みを活かし、一人のリーダーではできないような方法で学校運営にあたります。
代表理事の草本朋子氏は、東京大学経済学部卒。米系投資銀行勤務後、UCバークレーでMBAを取得。
ゴールドマン・サックスの投資部門を経て長女の出産を機に金融業界を引退し、三児の母となる。
白馬の大自然に魅了され子育てのため2009年に移住。白馬高校魅力化をきっかけに2014年から白馬の公教育に深く関わる。
2019年4月より共同代表として白馬SDGsラボを主宰し、SDGsやゼロカーボンを目指す様々な委員会や協議会に参画、持続可能な未来を志向し活動中。
次のようにコメントしています。
私はこの北アルプスの圧倒的な大自然の中で子どもを育てたいと思い、2009年に白馬に移住してきました。
この地に、子どもたち一人ひとりが好奇心に導かれて自ら学び地域の人と共に持続可能な未来を切り拓く学校を創設したいと願い、今年9月の開校に向けて準備を進めています。構想当初は荒唐無稽なアイディアでしたが、理念に賛同してくださる方が徐々に集まり、多くの人に支えられて、唯一無二の学校の姿が見えてきました。
子どもたちと終わりのない学びの旅路に出ることを楽しみにしています。
理事の堀井章子氏は、学校法人堀井学園で長年私学の経営に携わり、堀井学園傘下の横浜創英中高で校長補佐、法人管理職を歴任すると同時に現役の教員として道徳や公民の教科授業を担当、様々な先進的教育手法を学び取り入れながら日本の学校教育にインパクトを与えてきました。
学校経営および教育のプロフェッショナルとして堀井氏が学校運営を支えます。
堀井氏は、次のようにコメントしました。
ここにHISができることで、美しい自然の中で生徒は自身の感性を認知しそこから他者への共感が生まれ、社会や自然との相互依存関係の中で自分が生きていることを実感し、行動を起こせる環境が整います。
その理念に引き寄せられた多様な人々が世界各国から集いコミュニティが形成されはじめている中に私自身があることを幸せに感じています。
編集部は、堀井理事にクリス校長の就任経緯について確認したところ、次のように述べました。
クリス先生は、先生たちのSEL(ソーシャルエモーショナルラーニング)の研修を引き受けてくれました。
研修時に多国籍の先生たちがクリス校長の教育観やSELの研修に深く共感しました。
SELで、先生たちが自己開示をすることができ、とても良い関係ができました。2022年3月に草本代表理事と話し合い「クリス先生に校長に就任していただきたい」と話し合いました。
正直なところ、私たちも世界から声のかかるクリス先生が校長を引き受けてくれるとは考えていませんでした。
しかし、私や開校をサポートしているスタッフは、「正直にお願いした方が後悔がないと思う」と伝えました。
草本代表が、クリス先生に掛け合い、世界の学校から就任のオファーは全て受けてこなかったのですが「白馬ならぜひ一緒にやりたい」と言ってくれました。
白馬インターナショナルスクールは、2022年9月1日に開校式を行います。
2022年度の入学生は、中学1・2年生(Grade 7 & 8)を対象に若干名の追加募集を行っています。
6・7月には10-15歳を対象としたサマーキャンプを開催します。
財団名:一般社団法人白馬インターナショナルスクール
所在地:長野県北安曇郡白馬村大字北城11290-1
代表者:草本朋子
設立:2017年4月5日
URL:https://www.hakuba-is.jp/
事業内容:白馬インターナショナルスクールの運営
2022年9月1日開校。初年度の定員は中学1・2年生合わせて合計30名。
中学校1学年20名、高校1学年40名の定員で、全学年が揃う2026年には生徒数が180名となる。
この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。
白馬インターナショナルスクールの初代校長には、米国・ミレニアムスクールの創設者・初代校長のクリス・バーム氏が就任。写真提供:白馬インターナショナルスクール