2026年05月03日
日本初の全寮制英国式インターナショナルスクール、ハロウ安比校は、開校4年目を迎え、初の卒業生を送り出す節目に開催された説明会の様子をレポートします。スティーブン・トン校長は、世界の最難関大学が求めるのは成績だけでなく、自らの経験を語る「独自の物語」であると指摘。同校では、世界トップ10%に入る圧倒的な学力向上度を数値で証明しつつ、知性・身体・精神を育む「ホリスティック教育」を実践しています。Aレベル試験への備え、安比の自然を活かしたスポーツ、そして教員が親代わりとなって支える寮生活。学習と生活の両面から生徒の個性を伸ばし、未来を切り拓く「普通ではない教育」の本質に迫ります。
本記事は、2026年3月28日に東京三菱ビルにて、ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以下、ハロウ安比校)が「全寮制教育が拓く大学進学への道とその先」をテーマに開催した学校説明会の後半レポートです。
イベント後半では、創立メンバーとして4年間を安比で過ごした在校生2名と保護者が登壇し、具体的な生活に踏み込んだトークセッションが行われました。
▽ 【前編】記事は下記のリンクを参照ください。日本初の全寮制英国式教育が拓く未来―ハロウ安比校が示す「ホリスティック教育」の本質
12年生のモアさんは、日本の私立女子校から入学した当時の状況を率直に振り返りました。
「入学前は家族も友人も全員日本人で、英語塾に通っていた程度の英語力でした。授業の理解に非常に時間がかかり、最初は本当に大変でした」。
転機となったのは、少人数制の英語支援(EAL)プログラムと多国籍な友人と「英語を使わざるを得ない」日常でした。
「IGCSEに向けてライバルと切磋琢磨する中で、最終的にはほとんどの教科でA*とAを取得できました。日本の学校では目立たないタイプでしたが、ハロウ安比で将来の目標(マネジメント職)が明確になり、今ではダンスキャプテンや生徒会副代表として活動しています」。
新渡戸ハウスのハウスキャプテンを務める12年生のトモさんは、朝6時に起きる規則正しい寮生活の魅力を語りました。
「都会の喧騒を離れ、自然に囲まれて親元を離れる経験に惹かれました。朝の点呼から夜の自主学習まで、忙しいスケジュールを自分で管理することで、意思決定スキルと独立心が磨かれました」。
トモさんは数学や生物学を学び、将来はスポーツ医学を志しています。
ハウスキャプテンとしての役割については、「スタッフと生徒の意見の架け橋になること、そしてホームシックになりやすい年下の生徒たちがいつでも相談できる『見える存在』でいることを心がけています」と述べ、コミュニティの核としての誇りを示しました。
トモさんのお母さんは、全寮制という決断に至るまでの親心を語りました。
「息子は積極的なタイプではなかったので、遠く離れた岩手でやっていけるのか、朝一人で起きられるのか、最初は本当に心配でした」。
しかし、その不安はすぐに払拭されました。
「学習とスポーツの両方に全力で打ち込めるホリスティックな環境が彼には合っていました。最近では学校が楽しすぎて連絡してこないほど馴染んでいますが(笑)、その自立した姿を見るにつけ、選択は間違っていなかったと確信しています」。
トン校長は、今夏卒業する日本人一期生・ユウコさんのエピソードで会を締めくくりました。
日本の教育と英国式教育の両方を経験した彼女は、大学への願書に「私は2つの異なる質の高い教育システムの産物であり、それによって私はより良くなった」と綴りました。
彼女は教育学を志し、出願したすべての大学から合格しています。
同校は、休暇中に保護者が提供するインターンシップやフィリピンでのボランティア活動など、社会との接点を重視し、「グローバル市民」の育成に心血を注いでいます。
最後にトン校長は、会場にこう語りかけました。
「学校の雰囲気は、実際に訪れてみて初めて理解できるものです。百聞は一見にしかず。ぜひ安比のキャンパスを訪れ、生徒たちの生き生きとした姿を直接ご覧ください」。
出願 オンラインにて随時受付。オンラインテスト(CAT4)、独自のライティングテスト、面接によって選考が行われます。
キャンパスツアー 5月2日、5月23日に体験ツアー(学校見学、ランチ、体験授業、自然散策)を開催予定です。
ハロウインターナショナルスクール 安比校
〒028-7306 岩手県八幡平市安比高原180−8
公式サイト:https://www.harrowappi.jp
Email: admissions@harrowschools.com
編集部では、ハロウ安比校の起工式から取材を続けてきました。
ハロウ安比校を皮切りに英国式の学びに高い関心が集まり、その後、ラグビー日本校、マルバーンカレッジ東京校、ノースロンドンカレッジ神戸校と開校が続きました。
同校の4年間は、生徒たちに「2つの家庭、2つの家族」をもたらしました。
厳格な英国式カリキュラムと安比の大自然の中での共同生活。
それらが融合した「普通ではない体験」は、大学合格という通過点を超え、生涯消えることのない自信と友情を生徒たちの人生に刻み込んでいます。
この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。