本日、米の教育認定組織であるAdvancEDは、東京ウエストインターナショナルスクールを認定したと発表。
2013.10.18
AdvancEDは、アメリカのジョージア州アルファベッタに本拠地があり、世界70ヶ国以上で3万校以上の認定を手掛ける世界最大規模の国際認定組織であり、100年以上の歴史がある。
同校の認定承認にあたり、保護者、教職員を前にした説明会で、AdvancEDの国際部門のVice PresidentであるDr. Rob Leveilleeは「東京ウエストがAdvancEDの認定された」と発表。
保護者、教職員が詰めかけた会場に、拍手が鳴り響いた。
今回の最終審査では、同機構の委員4人が3日間を通し、同校の教育方針、今後の計画、カリキュラム、運営、財務など多面的な分析を第三者機関として審査。
また、東京ウエストの生徒、教職員、保護者など関係者77人に面接を行い20クラスの授業を調査した。
発表のおいて、調査結果をAdvancEDの評価基準で公表し、特に同校の英語指導力、教員の指導力を高く評価。
さらに、Dr. Rob Leveilleeは審査のおいて、学校は生徒が夢を実現するためにあり、その夢を実現させるには教師の力こそが教育の本質であると語った。
申請から3年間におよぶ審査を経て、東京ウエストインターナショナルスクールグループは、さらに飛躍期を迎えることになる。
同校を高く評価したDr. Rob Leveilleeは「今日からがスタートであり、今後、継続的な改革によって、さらに教育水準を上げることが重要」と念を押す。
同機構の認定の認可を受け、校長のMr.Lee A. Kirschは、AdvancEDの認可に深い感謝を述べるとともに3年間におよぶ審査をともにした生徒、保護者、教職員に感謝を述べた。
日本国内で、AdvancEDの認定を受けるには2校目。
玉川学園が2004年11月にAdvancEDの認定を受けている。
国内の米軍基地内の学校もAdvancEDが認定しているが、東京ウエストの認定がAdvancEDにとって、実質的に2校目の認定となる。
興味深いのが、玉川学園はAdvancEDの認定を受け、さらに国際バカロレアコースを開校している点だ。
玉川学園は、2009年のIB校認定の前に、AdvancEDの認定を受けている。
同校は、2014年春に八王子新キャンパスを開校する。
すでに国際バカロレアの導入を発表していたが、国際バカロレア機構への申請を済ませ、教職員の研修を進めている。
今後、AdvancEDの認定とIBによるカリキュラムにより、開校予定の高等学部の卒業生は、ハーバードなどの世界トップの大学へ進学することが可能になる。
しかし、課題も残る。
今回の認定により、日本国内で世界基準の認定をどう評価するか、が問われる。
現在、インターナショナルスクールの卒業生は、学校教育法第56条に基づく告示によって、WASC、CIS、ACSIの認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者には、大学入学資格が認められている。
米国では6地区に分かれた米国教育省認定の学校認定機関があり、そのひとつがAdvancEDであり、WASCと地域分担をしている。
従来、WASCは、カリフォルニアを含む太平洋エリア、東アジア地区を担当地区とし、WASCが日本を含め認定を行ってきた。
しかし、世界に目を向けるとWASCとAdvancEDの担当地域に変化の兆しがある。
その背景には、新興国を含めたインターナショナルスクールの増加があり、AdvancEDとWASCの世界における地域分担制度も崩れかけていた。
実際、これまでWASCの分担地域であった中国、フィリピンのインターナショナルスクールをAdvancEDが認可している。
世界規模で、インターナショナルスクールが増加するなかで、国際認定組織も新たな学校の認定需要が増え、活動範囲も世界規模に広がっている。
今回のAdvancEDによる東京ウエストの認定は、世界的な国際認定組織の活動範囲の広がりを受けたもので、これまでの文部科学省の学校教育法第56条に基づく告示も見直しを迫られることになる。
世界基準の認定と国内における認定。国際バカロレアの導入を含め、世界基準の教育とガラパゴス化と揶揄される日本の教育の差が、今回の認定で改めて問われることになりそうだ。
AdvancEDの審査チームと東京ウエストの理事
AdvancED 公式サイト
http://www.advanc-ed.org/
東京ウエストインターナショナルスクール 公式サイト
http://tokyowest.jp/