2016年10月28日
インターナショナルスクールってどんな生徒が通っていると思いますか?実は、インターナショナルスクールに通う生徒には3つの特徴があります。1.多国籍。最近はアジア系の生徒が増えています。2.親の仕事の関係で、編入学・転校も多い。3.小さい頃から海外経験が豊富な生徒が多い。の3つです。
著名人のため宇多田ヒカルや西野カナがわかりやすいのですが、実は企業や政府関係、メディアなど多くの分野で活躍しています。
インターナショナルスクールにどんな生徒が通っているのか、をご紹介します。
なお、インターナショナルスクールも創立時の理念があり、通っている生徒も違います。
例えば、英国式のブリッテシュスクールやフランス式の国際フランス学園をはじめアメリカ式、カナダ式、インド式、トルコ式と多くのインターナショナルスクールがあります。
それをひとつに語るのは難しいので、全体像としてこの最近の生徒はこんな生徒なんだ、とお考えください。
1.多国籍。最近はアジア系の生徒が増えている。
2.小さい頃から海外経験が豊富な生徒が多い。
3.親の仕事の関係で、編入・転校が多い。
やはり「インターナショナル」というだけあって、様々な国籍を持つ生徒が通っています。
東京にあるインターナショナルスクールでは、平均で約30~40カ国から出身の生徒が在校しています。
これらの国籍はアメリカをはじめ、欧州、アジア、豪州、アフリカ、中南米と世界中の国々で構成されています。
最近では日本とアジアの結びつきが強く、IT関係などは本社がインド、韓国、中国にあり、親の日本支社へ転勤とともに日本のインターナショナルスクールに入学するケースも増えています。
IT関係に勤めるアジア系の生徒が増えるとは、20年前には想像しにくかったのですが、インド系インターナショナルスクールの増加など本当の意味でインターナショナルスクールが「インターナショナル」になっていると考えられます。
逆に、日本人の帰国生は、日本企業が現地で工場を持っていることもあり、シンガポールやマレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム、インドなどで増えています。
現地でインターナショナルスクールに通っていた日本人は、帰国後も次の転勤にそなえてインターナショナルスクールに入学するケースも多い様です。
アジア人の中では、韓国、中国、インドの生徒が増えています。
中国、韓国を含むアジア人は、学歴社会のイメージを意識する傾向があるため、勉強量がとても多く、勉強熱心な生徒が多いようです。
また、インド系の生徒も数理能力が高く、優秀な成績で世界の大学に進学しています。
そのため、どこかのんびりした駐在員のエリートが集まっていた姿から変貌し、生徒間の競争率が高まっており、それに伴い大学の進学実績も高くなっています。
一方で、アメリカ人および、欧米人の人数は全体的に減少傾向です。
これは、アメリカ・ヨーロッパのグローバル企業のアジア・太平洋地域本社がシンガポールや香港などに移転されていることも理由のひとつです。
成長著しいアジアに戦略的に近いところにアジア地域のグローバル本社をおくのは、企業として合理的な判断です。
そのため、アメリカ、ヨーロッパの各企業のアジア地域本社があった頃は、アメリカやヨーロッパの生徒が多くインターナショナルスクールに通っていました。
日本が成長著しいアジアのひとつとなったことを示しますね。
どの国からの生徒が増えているか、で触れた様にインターナショナルスクールの生徒は親の海外からの転勤が理由で日本に来た生徒がほとんどです。
数年ごとに世界各国を引っ越しするケースもあり、海外経験が豊富です。
純日本人やハーフの日本人生徒については、プリスクールやキンダーガーテンから日本のインターナショナルスクールに通っていた生徒もいますが、少数です。
小中高とインターナショナルスクールに編入する純日本人は、親の仕事の関係でアメリカなどからの帰国生がほとんど。
日本人の親の場合でも、世界各国を転勤するため最初から現地校ではなく、インターナショナルスクールを選択する親も増えています。
その場合、インターナショナルスクールで勉強をし、英語の環境に慣れている生徒が多く、帰国した際にも日本のインターナショナルスクールに転校します。
またインターナショナルスクールの生徒は、夏休みが3ヶ月と長いため、その期間に海外のサマースクールやキャンプなどに行くことが多くため、海外経験が豊富になる要因のひとつです。
インターナショナルスクールに通学している多くの外国人は、親の仕事の都合により日本に住んでいます。
そのため、勤め先のグローバルな展開によっては、家族自体が母国に引き返すことや、違う国へと異動となることが多くあります。
インターナショナルスクールでは転勤族が駐在とともにその国に勤めるため、転入や転出がけっこう多くあります。
そのため様々な都市でいろんな学校に通った経験がある生徒が少なからずいます。
そのためインターナショナルスクールでは生徒の入れ替わりが頻繁に行われます。
学校によって違いますが、小中学校では1クラス20名として一年で約5人前後の生徒が入れ替わっていると考えられます。
高校になると多くの生徒が大学志願を考えるため、母国の学校に戻ったり、寮のある学校に転校していきます。
このような転校が頻繁にあるインターナショナルスクールでは、幼小中高とある一貫校でも、幼稚園からの幼なじみが学校に残っていることは、ほとんどありません。
多くても3名から5名と考えられます。
オンライン時代になると幼なじみとの付き合いも便利になります。
転校してしまった友人とネットを介して接点を持っていることが自然です。
日本にいながら、子供の頃から同じような多様な文化背景を持つ友人と一緒の育つこと。
そして、多国籍の同級生とともに育てる場所はインターナショナルスクールならでは。
インターナショナルスクールに子どもを通わせている多くの保護者は、このような環境に入れることで、子供に各国の同級生と交流を持たせたいと考えています。
同時に多様な文化を理解させ、その多様性を理解したうえで世界で活躍できる人物になるための環境と考えて、そこに価値を見出しています。
「日本でインターナショナルスクールに通わせたよ!」母親座談会
http://istimes.net/articles/815ニューヨークやパリ、ロンドンなどで配布されている海外の駐在員向けのフリーペーパーの「帰国便利帳」。定期的にインターナショナルスクール特集を組んでいます。そこで母親座談会「インターナショナルスクールに通わせたよ!編」をウェブで大公開。
国際バカロレアは、国公立・私立・インターナショナルスクールの三つどもえ?
http://istimes.net/articles/799国際バカロレアは、広島と東京が熱い?国際バカロレアは、国公立・私立・インターナショナルスクールがそれぞれ異なる言語で実施しています。なかでも広島はインターナショナルスクール、私立、公立と人口280万人の都市ながら国際教育に積極的です。また、東京は国立、公立も国際バカロレアコースを設置。全国に普及するか、が注目です。
「世界で使える大学志願資格」国際バカロレア(International Baccalaureate)とは、世界中を転勤する家庭の子どもが、大学に進学できるように国際的に認められる大学志願資格を作ろう!という動きから生まれました。世界的な転勤族の子どもの教育を考えて生まれたと考えるとわかりやすいですね。
この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。