2017年11月30日
オランダ在住のローズ記者のインターナショナル子育てコラム。今回は、現地のインターナショナルスクールの”International Day”に参加し、その様子をお届けします。
オランダ在住のローズ記者が現地のインターナショナルスクールのイベントをレポート。
今回は、インターナショナルスクールのイベント”International Day”について寄稿いただきました。
先日、息子が通っているインターナショナルスクールで、“International Day”が開催されました。
“International Day”とは、インターナショナルスクールでよく行なわれる国際文化交流イベントです。
インターナショナルスクールには世界の色々な国から来た生徒が在籍しますが、それぞれが国の代表となって自国を紹介・アピールし、お互いの理解を深めることができるような構成になっています。
子どものアイデンティティーの確立や相互理解を目的に、学校側もとても大切にしているイベントです。
様々な国がブースを出して、写真などを展示したり、試食コーナーがあったりと、準備は少々大変ですが、大人も子どもも楽しめます。
世界一周旅行をした気分にまではなれないかもしれませんがが、色んな国を実際に訪れてみたくなるのは間違いなしです。
当日、子ども達は自国のコスチュームを着ることを推奨されます。
もちろん強制ではないので、着たくない子もいますし、自国からの取り寄せが間に合わなかったりして、着ていない子どもたちもいます。
でも、誰も些細なことを気にしない点はインターナショナルスクールの良いところ。
それぞれが楽しめることが一番大切ですね!
日本で言えば、浴衣や甚平などの伝統的な服装を着る子どもが多いのですが、浴衣や甚平を持っていなかったことと、サッカー好きということで日本代表のユニフォームを着ることにしました。
親の私は本格的な着物が着られれば、季節にも合っていて見栄えもするのですが、当日は早朝から食べ物の準備もしなくてはいけないのでどうしても難しく、赤っぽいセーターを着て参加しました。
一応、日本の国旗をイメージ。
他の国はといえば、アメリカ人は、子どもは国旗デザインのTシャツにジーンズといった普通の服装が多かったのですが、ママがカウガールになって張り切っているのはとてもかっこいいと思いました。
インド人は、サリーだけでなく、様々な種類のドレスがあって、とても華やかでした。
オランダの民族衣装は何となく見慣れていて、親しみが持てました。
特に小さな女の子が着ていると、本当にかわいかったです。
子ども達はグループに分かれて、それぞれのブースを回り、パスポートのような冊子に課題(各国の基本的なあいさつ、通貨、食べ物など)を記入していきます。
新設校でまだ小さい学校ですが、16カ国のブースが出ていました。
それぞれの国の個性が出ていて、なかなか興味深いと思いませんか?
今回の参加にあたって、学校の方から「ブースを立ててください」と強制されることは、もちろんありませんでした。
でも、うちが参加しなければ日本ブースが立たないのはまぎれもない事実。
色々と不安はあったのですが、息子に後押しされて、思い切って参加表明しました。
今までにもインターナショナル・デーには参加してきましたが、料理や工作、英語が得意な心強い日本人ママ達といつも一緒でした。
たった一人で、計画から資料の準備、調理、子ども達への説明までやるのは初めてのこと。
ちょっと大げさですが、日の丸を背負うという気持ちを体験した気がします。
実は、海外に住んでいる人は、そんな場面に多く遭遇しているはずです。
海外で出会う人々にとって、日本人はその人だけというケースも少なくないです。
その人が日本をイメージする時、実際に出会ったその日本人から聞いた話をきっと思い出すと思うのです。
ですから、海外に住むようになって、日本に対する知識や理解を得たいとより思うようになったと思います。
そして、他国の人たちが日本のことをもっと好きになってくれたらそれほど嬉しいことはありませんよね。
そんな日常の些細な出来事の中からでも、平和に貢献することができると思うのです。
幸い、日本は世界の中でもとても人気のある国の一つだと思います。
特にオランダはかなりの日本食ブームで、最も大きなチェーンのスーパーマーケット”Albert Heijn(アルバート・ハイン)”には寿司コーナーがあるほどです。
サーモンがメインのシンプルな1人前パックが1500円以上とちょっとお高めなのですが、とても人気でよく売れています。
Albert Heijn, Gelderlandplein店の寿司コーナー
私も周りのリクエストで、サーモンときゅうりの巻き寿司を用意しました。
生だと思って買ったサーモンがスモークサーモンだったというアクシデントもありましたが、無事に完食。
また、寿司と一緒におせんべいと緑茶を出したのですが、緑茶の意外な人気に驚きました。
子どもも飲めるようにかなり薄くしたのですが、「いい香りでおいしい」と言って、3回戻ってきた女の子も。
このような感じで、日本の人気をひしひしと感じつつ、”International Day”はあっという間に無事に終了しました。
学校によっては、”International Day”を一般開放している学校もあります。
機会があったら、下見も兼ねて行ってみてもいいかもしれません。
普段の授業風景とはちがいますが、その学校の国籍の構成や雰囲気が分かるので、学校選びの参考になると思います。
▼ローズ記者によるオランダのインターナショナルスクールレポートは、こちらの記事も人気です。
【オランダ発】教育先進国オランダのバイリンガル教育、政府と学校の取り組み
http://istimes.net/articles/897日本と同様に、オランダでも英語教育の必要性が年々高まっています。教育の自由があるオランダでは、実際に様々な取り組みがなされています。今日は、オランダのバイリンガル教育について書かれた記事をご紹介させていただきたいと思います。
【オランダ発】インターナショナルスクールに通わせてよかったと思う5つの理由
http://istimes.net/articles/885オランダ在住のローズさんのコラムです。香港→マカオ→マレーシア→オランダで子育てをしてきたローズさんが、子どもをインターナショナルスクールに通わせてよかったと思う理由を親目線から考えてみました。
【オランダ発】オランダのインターナショナルスクールは、半官半民?「ダッチ・インターナショナル・スクール」とは?
http://istimes.net/articles/920教育先進国と呼ばれるオランダでは、なんとインターナショナルスクールも半官半民で取り組んでいるようです。その半官半民のインターナショナルスクールのことを『ダッチ・インターナショナル・スクール』と呼んでいます。グローバル化に合わせた教育は、自然な動き。インターナショナルスクールをオランダらしい発想で取り組んでいます。
(左上から)
デンマーク、日本、ドイツ
インド、オランダ、イスラエル
韓国、アイルランド、ロシア