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第一志望合格の秘訣は「学習設計」ー なぜ帰国子女アカデミーで国語と算数を学ぶのか

第一志望合格の秘訣は「学習設計」ー なぜ帰国子女アカデミーで国語と算数を学ぶのか

帰国生の英語力は今も重要な強みです。しかし近年の帰国枠入試では、英語は「差をつける科目」から「合格圏に立つための前提条件」へと位置づけが変化しています。一部の英語1科受験校を除き、最終的に合否を左右するのは国語と算数です。 英語力が横並びになりやすい環境だからこそ、思考力・読解力・数理的処理力といった領域で差が生まれやすく、それが選抜の軸となっています。 英語という強みを維持しながら、どこで差が生まれるかを見極め、学習資源を適切に配分する。その戦略的な学習設計力こそが、現在の帰国枠入試における合格の鍵です。


はじめに

帰国枠入試を取り巻く環境は、ここ数年で静かに、しかし確実に変化しています。

現在では、高い英語力を備えるだけでなく、英検1級やTOEFL iBTで90点以上を取得している帰国生も増え、英語だけで明確な差をつけることは難しくなってきました。これは決してアプリオリに与えられた状況ではなく、不断の学習努力を通じて、帰国生自身が英語力を磨き続けてきた結果であると言えるでしょう。

こうした変化を受け、帰国枠入試では<何が評価され、どこで差がつくのか>という構造を、あらためて見直す必要が生じています。本記事では、現在の帰国枠入試における教科ごとの位置づけを整理しながら、なぜ国語・算数が合否を左右する要因として存在感を増しているのかを読み解いていきます。高い英語力の習得や資格取得に向けた学習努力は依然として重要ですが、それはあくまでスタートラインに立つための条件にすぎず、差別化の鍵となるのは国語と算数なのです。

帰国枠入試の「いま」― 英語が合格の前提条件となる

近年、「国際」という名称を冠した中高一貫校が増加し、英語で高度な国際教育を受けることへの関心が高まっています。こうした学校への注目度の上昇と相関する形で、帰国生全体の英語力も年々底上げされてきました。そのため、英語だけで明確な序列をつけることは次第に難しくなってきており、英語力が高いことはもはや特別な強みではなく、帰国枠入試に臨むうえでの「前提条件」に近づいてきています。

この流れをさらに後押ししているのが、英語資格試験の活用による英語筆記試験の免除という制度的な変化です。現在、多くの学校では英検などの外部英語資格を一定基準以上で取得している場合、英語の筆記試験そのものが免除されるケースが増えています。これは、英語力を「当日の試験で競う対象」ではなく、「すでに確認済みの条件」として扱っていることを意味します。

英語資格を有する受験生は、英語試験を受けずに選考プロセスへ進むことができ、合否判断は他の評価項目に委ねられます。その結果、

  • 英語は合格圏に立つための前提条件となり

  • 英語資格はその条件を証明する手段となり

  • 実際の順位や合否は、国語・算数など別の科目で決まる

という構造が、帰国枠入試の中でより明確になってきました。広尾学園AGや三田国際科学学園ISCなどが例として挙げられます。

もちろん、英語が重要でなくなったわけではありません。例えば、芝国際中学校のように、英語の筆記試験は免除されつつも、しっかりとエッセイが試験科目として課される学校もあります。したがって、帰国生に求められる資質として、英語力が最重要科目である点は変わりません。むしろ、重要であるがゆえに事前に確認され、入試当日の「勝負科目」からは一段距離を置く位置づけへと移行した―これが、現在の帰国枠入試の実像の一端と言えるでしょう。

選抜の本質はどこに移ったのか ― 国語・算数が決定因子になる理由

こうした制度的・環境的な変化を踏まえると、一部の英語1科受験校を除き、現在の帰国枠入試における教科ごとの役割は次のように整理できます。


  • 英語:合格圏に立つための前提条件

  • 国語・算数:順位と合否を最終的に決める決定要因


国語と算数は、帰国生の学習背景によって差が生じやすい科目です。日本語で文章を読み取り、考えをまとめる力や「比と割合」の概念に重点をおき、限られた時間で数的処理を施す力は、海外教育の中では十分に育ちにくい場合があります。一方で、これらは私立の中高一貫校での学習を支える基礎力でもあり、学校側が重視するのは自然な流れだと言えるでしょう。例えば、渋谷教育学園渋谷の帰国枠入試でも、英語を重視しつつ、国語・算数の一定水準が入学後の学習に不可欠であるとされています。

帰国子女アカデミーのThree-Subject Juken Track

こうした帰国枠入試の構造変化を踏まえて設計されているのが、帰国子女アカデミーの Three-Subject Juken Track です。英語は、帰国生にとってこれまで培ってきた重要な強みであり、それを手放す必要はありません。むしろ、その強みを維持・伸長しながら、合否に直結しやすい国語・算数に学習の力を配分していくことが重要です。

また、英語資格による英語試験免除が広がる現在、求められるのは「次に何で評価されるのか」を見据えた「学習設計」です。英語学習を継続しつつ、国語・算数を同時並行で積み上げていく Three-Subject Juken Track の設計は、入試制度の変化とも自然にかみ合ったものだと言えるでしょう。

そして、そのような学習設計を可能にしているのが、多様なニーズに応える重層的なコース設計です。帰国生の背景は実にさまざまで、海外での学習環境や帰国のタイミングも一人ひとり異なります。そのため、全員に同じ内容を同じペースで教えるだけでは、どうしても無理が生じてしまいます。

さらに、国語と算数の入試形態や難易度も学校ごとに大きく異なります。英語で受験算数を出題する人気校がある一方で、特に受験算数に高いレベルが求められる男子校も少なくありません。また、伝統的な女子校やGMARCH群の付属校では、一般入試とほぼ同水準の国語力が求められる傾向も見られます。こうした多様なニーズに対応するため、Three-Subject Juken Track では、国語・算数を一律に指導するのみでなく、学力段階や志望校、個々の課題に応じた複数のクラスや講座を用意しています。基幹となる国語・算数のコアクラスに加え、テスト形式に対応した実践的な講座や、日本語作文や難関校向けの受験算数といった特定分野を指導する集中講座など、目的に応じて選択できる構成となっています。もちろん、受験算数を完全英語で指導する Juken Math Hackathon や Hiroo Math Intensive といった講座もご用意しています。多様性に富んだ帰国生だからこそ、一人ひとりの資質を見失うことなく、志望校に向けて努力を積み重ねられる環境こそが、KAならではの魅力であると言えるでしょう。

Three-Subject Juken Track の重層的なコース設計は、上述した帰国枠入試ならではの現実を踏まえたものです。足りないところを、必要な分だけ補う。その積み重ねが、結果として入試への対応力を高めていきます。Three-Subject Juken Track は、生徒一人ひとりに寄り添う学習設計を目指しています。そして、これらの取り組みは英語学習と切り離されることなく、英語を軸とした学びと並走する形で設計されているのです。

おわりに ― 帰国枠入試で問われる「学習設計」

多くの帰国枠入試は、英語力だけで突破できる制度ではなくなっています。英語は今も重要ですが、その役割は前提条件へと変わり、合否を左右する主戦場は国語と算数へと移っています。英語資格による試験免除の広がりは、その流れをさらに明確にしています。

英語という強みを守りながら、差がつく領域にどう学習資源を配分するか。その設計力こそが、いま帰国生に求められている力なのかもしれません。帰国子女アカデミーのThree-Subject Juken Track は、そうした現実を踏まえた一つの答えとして位置づけられるでしょう。

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この記事の記者

石戸雄飛は、帰国子女アカデミーにおいて国語・算数プログラム(Compass Learning)のマネージャーを務めています。10年以上にわたり、帰国子女やバイリンガルの子どもを持つ保護者に対して教育および学習計画に関する助言を行うとともに、子どもたちへのクラス指導に携わってきました。現在は、より多くのグローバル人材を国内外に輩出することを目的に、帰国子女アカデミーの受験プログラムの拡充にも取り組んでいます。

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