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【ビジョン 2035】第8の柱:帰国子女の強みを活用する

【ビジョン 2035】第8の柱:帰国子女の強みを活用する

日本は毎年約1万人の帰国子女を受け入れており、彼らは高度な英語力と異文化適応力を持つ貴重な国家資産です。しかし、継続的な支援がなければこれらのスキルは急速に低下します。ビジョン2035の目標達成には、既に高い英語力を持つ生徒の能力維持が最も効率的です。学校での専門プログラム、政府支援、成功事例の共有を通じて、この未活用の強みを最大限に活かし、日本全体の英語教育水準を向上させる連携した取り組みが必要です。


ビジョン2035では、2035年までにすべての日本の高校卒業生が少なくとも英検2級またはそれに相当する英語力に到達することを目標に掲げています。その目標に近づくための最も効率的な方法の一つは、既に高度な英語力を示している生徒のスキルを維持し、発展させることです。その中には、帰国子女だけでなく、継続的に英語に触れ教育を受けることで高い英語力を身につけた生徒も含まれます。

英語教育に関する議論では、英語教育の格差や欠点に焦点が当たることが多いですが、別の現実が帰国子女によって示されています。日本は既に高いレベルの英語力をもつ生徒を輩出しているのです。課題は、生徒が国内の学校に戻った後にそのスキルをいかに一貫して維持・発展させていくかということです。

帰国子女が存在する理由

帰国子女は、日本のビジネスや労働における長年のパターンから生まれました。海外業務を管理し、世界展開を拡大するために、日本企業は長期の海外駐在員の配属に頼ってきました。多くの場合、従業員は家族を長期にわたって残して行くのではなく、家族と共に赴任していました。そのため、子どもたちは両親に同行し、英語が主要な教育言語である教育環境に身を置きました。

その結果、多くの日本人生徒が成長期の重要な時期を海外のインターナショナルスクールや現地校で過ごしました。彼らは文化的に多様な環境で過ごしながら英語で学問を学びました。その経験が、完全に日本国内で教育を受けた生徒とは異なる形で言語能力や世界観を形成しました。

長年にわたり、帰国の際の焦点は適応という課題に集中していました。日本語の読み書き能力に格差があること、数学の学習順序が異なること、そして再適応の問題が強調されていました。国際教育は、基盤としてではなく対処すべき複雑な問題として扱われることが多かったのです。

近年、この視点は変化し始めています。政策担当者、教育者、そして学校指導者の間では、国民の英語力が依然として低い中で帰国子女は高度な言語使用者の貴重な宝庫であるとの認識が高まっています。

未活用の国家資産

毎年、約1万人の日本人児童が海外生活を終えて帰国しており、また、常に推定5万人の日本人児童が海外に居住しています。その多くは、学校環境や社会環境で日常的に英語を使うことによって養われた高い英語力や高度な異文化適応力を身につけて帰国します。

しかし、こういった強みは弱いもので、継続的に英語に触れ、体系的なサポートを受けなければ、英語力は急速に低下する可能性があり、特に若い生徒の場合はそうです。かつて英語が堪能だった多くの大人が、時間が経つにつれて著しい低下を経験します。こうした衰えは、緩やかではあるものの、国家能力の重大な損失です。

変化する言語と継続するニーズ

近年、多くの学校がプログラムや入学経路について「帰国子女」と明確に分類するのをやめることを選んでいます。各教育機関で「グローバル・トラック」「アドバンスト・トラック」「インターナショナル・トラック」といったより広義の用語を使う傾向が強まっています。この変化は、学生層の変化や公平性の問題、そして「国内の国際プログラムや長期のバイリンガル教育などの複数の経路で高い英語力を養うことができる」という認識を反映しています。

用語が変化したとはいえ、根本的な教育上のニーズは続いています。長期の海外教育から戻ってくる生徒は、依然として、継続的で専門的な教育を要する高度な言語能力を身につけて来ます。つけられた名称にかかわらず、高度な英語力の発達を促すよう設計されたプログラムが今後も必要です。これらの能力を確実に維持・強化するには、明確な計画と適切なリソース提供が不可欠です。

高度な英語が重要な理由

英語力の高い生徒は、単なる言語能力以上のものを授業にもたらします。そのような生徒の多くは、文化の境界を越えて学び、背景の異なる仲間とコミュニケーションをとる経験をしています。こうした経験が、多様な環境での適応力、視点の転換、そして効果的なコミュニケーションを支えてくれるのです。

仕事という状況で、このような能力は実践的な強みになります。高度な英語を身につけた卒業生は、より早く海外との協力・交渉・調整に関わる職務に就く場合が多いのです。経済的な観点から見ると、既にこれらの能力をもつ生徒を支援することは、同じ能力をゼロから身につけさせようとするよりも効率的です。

進歩と残された課題

1990年代以降、日本は高度な英語力をもつ生徒の支援において進歩を遂げてきました。一部の地方自治体や教育機関は専門プログラムを開発し、良い成果を出しました。しかし、その提供には依然として偏りがあります。

多くの学校では、長期にわたってレベルの高い英語教育を維持するための専門知識やリソースが不足しています。一部のプログラムは、長期的な言語の維持と成長ではなく、入学試験などの短期的な成果に絞って焦点を当てています。その結果、重要な学生時代に徐々に能力の低下を経験する生徒が多すぎるのです。

学校全体での基準を上げる

適切な支援を受ければ、高度な英語力をもつ生徒は学校内での期待を高めます。そのような生徒の存在によって、教室でより自然に英語が使われるようになり、グローバルな視点との関わりが広がるようになります。この環境は、持続的な英語力が実際どのようなものかが明らかになるため、時間が経つにつれて他の生徒にも利益をもたらします。

このような生徒を支援することで学習エコシステム全体が強化され、生徒全体のより高水準な学習とより自然な言語使用が促されます。

行動への呼びかけ

すでに日本に存在するこの強みを最大限に活かすためには、国全体としての連携した取り組みが必要です。

  • 学校は、複数年にわたって高度な英語プログラムを継続するための研修とリソースを必要とします。

  • 高度な帰国子女教育に精通した組織との連携は、拡張可能なモデルの構築につながります。

  • 助成金や補助金などの政府支援は、教育機関や家庭にとっての障壁を軽減することができます。

成功事例をわかりやすく発信することは、達成水準の目安を示すと同時に、英語教育に対する社会全体の理解や認識を変えていく力になります。

まとめ

帰国子女や同様の力を備えた生徒の高度な英語力を維持し発展させることは、日本の将来への実践的な投資です。このような生徒は、国の政策で現在より広く育成しようと目指している能力を既に身につけています。

こうしたスキルを確実に維持すれば、個々の学習者の利益となり、グローバルな学習・職業・文化環境で日本が活躍する能力が強化されます。このような生徒たちに対して継続的に配慮することは、ビジョン2035のより広範な目標を支え、より言語能力を備えた世代に貢献します。

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この記事の記者

私たちは、バイリンガリズムが常識となる日本のビジョンを実現しようとする、献身的な教育者、起業家、保護者、関心のある市民のグループです。メンバーには以下が含まれます:KAインターナショナル創設者兼CEOのチャールズ・カヌーセン、GSA CEOのモントゴメリー 道緒、GSA CAOのイワン・フェデロフ。

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