2018年09月21日
IQ135以上で入学できるアメリカのヌエーバスクールで15年に渡り指導を続けた川崎由起子氏。ギフテッド教育の最前線で指導をしてきた川崎氏は、帰国後、都内のインターナショナルスクールで指導をし、現在は、東京ウエストインターナショナルスクールに勤務しています。本連載は、ギフテッド教育で活躍した川崎氏の寄稿を編集部が加筆したものです。
1967年に創立されたヌエーバは、ギフテッド教育の先駆者として世界に影響を与えてきました。
編集部では、高いIQを持つ生徒への学びとしてギフテッド教育についても注目しヌエーバスクールで15年以上に渡り指導にあたってきた川崎由起子氏に執筆をお願いしました。
編集部:川崎氏は、京都で生まれ育ち、同志社大学で学んだ後に渡米します。
渡米した後、子供を授かり、自ら受けた教育を振り返ります。
【連載2】911に見えたヌエーバ精神〜IQ135以上で入学 ヌエーバスクールの衝撃 | By インターナショナルスクールタイムズ
https://istimes.net/articles/1127IQ135以上で入学できるアメリカのヌエーバスクールで15年に渡り指導を続けた川崎由起子氏。ギフテッド教育の最前線で指導をしてきた川崎氏は、帰国後、都内のインターナショナルスクールで指導をし、現在は、東京ウエストインターナショナルスクールに勤務しています。本連載は、ギフテッド教育で活躍した川崎氏の寄稿を編集部が加筆したものです。
【連載3】ハーバード大学よりも難しい?ヌエーバ幼稚部入学〜IQ135以上で入学 ヌエーバスクールの衝撃 | By インターナショナルスクールタイムズ
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【連載4】総合学習で学ぶギフテッド〜IQ135以上で入学 シリコンバレー勝者の教育 ヌエーバスクールの衝撃 | By インターナショナルスクールタイムズ
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アメリカに住む機会を与えられた時、私は考えたのは自分の子供には、自分の受けたかった教育を選択したいということでした。
私たちの理念に合う教育を探すなかでビーイング(Bing Nursery School)という幼稚園に出会いました。
編集部注記:スタンフォード大学の人文・理学部が運営するビーイングは、2歳から5歳までの幼稚園です。
ビーイングを卒園し、私たちはヌエーバラーニングセンター(The Nueva School) に出会いました。
▼弦楽四重奏を聞く小学4年生の生徒たち。同校のインスタグラムより引用。
教育内容については詳しくは本文で述べますが、その教育方法が私の受けたかった教育に近いものでした。
さらに中学校で日本語や日本文化を教えているということもあり、私の娘には最高の学びの場であると確信しました。
娘の入学から一年後、保護者だった私は驚きの事実に遭遇します。
なんと中学部の内部組織の確執により中学部のカリキュラムがなくなったのです。
娘が通う学校には、中学校になると日本語・日本文化の授業があると思って入学した保護者として、あまりに驚く自体でした。
日本への卒業研修旅行引率時、ヌエーバの教職員仲間と(左奥本人)
しかし、そこからさらなる展開がありました。
日本で英語教師をしていたという経歴から、同校の日本語カリキュラムを立て直してほしいという依頼がきたのです。
思い起こすと白羽の矢が立ったのには、いくつかの理由があります。
主にアメリカでは、保護者が教室にボランティアに入ることや先生方の手伝いをすることが慣例になっています。
そのため私も保護者として開かれた教室に導かれ、娘と同じ校舎で過ごすことができるのではと考えていました。
今、思うとヌエーバで自分の思う「日本語・日本文化総合科目」を作るという責任の重さもしっかりと認識することなく、「イエス」を言った自分は無防備だったと感じます。
運命とは不思議なもので、それから15年、私はヌエーバの教壇に立つことになりました。
ヌエーバで日本語・日本文化を立て直すにあたり、ゼロからカリキュラムを作り、教え、学校として運営しました。
その間に嬉しいことがありました。
それは、全米の優れた教育機関に贈られるブルーリボン賞を二度も受賞したことです。
多くの生徒ー娘ーそして一人の教師として誇らしい受賞でした。
ものづくり教育も積極的に取り入れている。
編集部注記:ブルーリボン賞は、1982年から全米の小学校から高校までを対象に文部省がノミネートをしている。
ヌエーバスクールは、これまで三度受賞している。
なお、同賞は、日本やドイツにある米軍基地内の学校も対象にしている。
15年間、ヌエーバで生徒の教育に携わる機会を与えられた私は、常にこの教育を日本で活用する方法はないかと考えてきました。
何とかヌエーバの素晴らしい教育を日本の教育の場で活用出来ないかと模索しています。
実験風景も多く掲載されている公式ホームページ。
この連載ではまず教育者としてそして保護者としてアメリカでも最先端の教育の場で過ごしてきた15年間の軌跡を記し、その後日本の教育の中でどう生かしていけるのかを議論していきたいと思います。
教育者としてのやりがいと多くの素晴らしい人たちとの出会いを提供してくれたヌエーバスクールへ感謝の気持ちを込めて。
川崎氏の帰国後も日本語、日本文化教育はカリキュラムとして、ヌエーバの学生に学び続かれている。
▲ 同志社高校の交換留学制度により、日本に滞在する10年生の生徒たち。
公式インスタグラムより引用
【連載2】911に見えたヌエーバ精神〜IQ135以上で入学 シリコンバレー勝者の教育 ヌエーバスクールの衝撃
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この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。
編集部では、ギフテッド教育についても注目しヌエーバスクールで15年以上に渡り指導にあたってきた川崎由起子氏に執筆をお願いしました。
川崎氏は、京都で生まれ育ち、同志社大学で学んだ後に渡米し、ヌエーバスクールの教員となります。
帰国後、日本を代表するインターナショナルスクールに勤務。
現在、東京ウエストインターナショナルスクールのCOOを務めています。
https://www.tokyowest.jp
▼連載2〜4はこちらをご覧ください。