2016年11月29日
国際バカロレアの幼小中高の一貫校のアオバジャパン・インターナショナルスクールを運営する株式会社BBTが2016年9月に東京都新宿区高田馬場、早稲田大学の近くに開校したのがアオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパスです。
国際バカロレアの幼小中高の一貫校のアオバジャパン・インターナショナルスクールを運営する株式会社BBTが2016年9月に早稲田に開校したのがアオバジャパン・バイリンガルプリスクール 早稲田キャンパスです。
インターナショナルスクール卒業生の多くは、語学力と人脈、コミュニケーション能力などを活かして日本と世界の橋渡し役として活躍しています。
アオバプリ早稲田を運営する株式会社BBTは、国際バカロレア一貫校のアオバジャパン・インターナショナルスクールを運営し「考える力」などを養成してきました。
そのなかで、 日本の社会で活躍できる国際人を育てるために開校したのがアオバプリです。
同園の特徴は、卒園後に日本の学校・インターでも学べる力を育てる点です。
そこで、アオバプリの授業と校舎を見学してきました。
JR山手線と西武新宿線、東西線の高田馬場駅、副都心線の西早稲田駅から徒歩6分の同園。
早稲田大学理工学部がある西早稲田キャンパスに近いため高田馬場駅から歩いて行くと多くの学生とすれ違います。
高田馬場駅から歩いて6分もしないうちに戸山公園と新宿スポーツセンターに近い静かな地域に同園はあります。
「散歩の時間は、緑豊かな戸山公園に行くんですよ」と園長の宇野先生。
園から道を挟んだ反対側にある戸山公園は、確かに便利。
校舎に入ると、同園の探求的な学びと木のぬくもりが広がりました。
園舎のなかに入ると木のぬくもりを感じさせるフローリングと広い空間が広がります。
見学させてもらったのは、平日の10時。
窓から陽が入り、やわらかい木のぬくもりが教室を包みます。
間仕切りなどがほとんどなく、広い空間を仕切るのは、棚など。
「この棚も動かせるようになっているんですよ」と宇野園長。
大人の背の高さでは、全部を見渡せるのですが、腰を落として子どもの目線になるときちんと空間が区切られています。
読書のコーナー、五感を感じさせる物を触るコーナー、おもちゃがありごっこ遊びのコーナーなど子どもの目線では、教室はいくつものコーナーにわかれています。
壁ではなく机や棚で空間を機能でわけてあります。
子どもが立ち上がると向こう側が見える棚など移動式になっているため先生が立っているとどこで子どもがいるのか、見渡せます。
授業によって棚などを移動して教室の広さ、雰囲気などを変えているそうです。
教室内を飾るのは、子どもたちの作品。
子どもたちが自分で選び、テーマに沿って作った作品が教室内を飾ることで、自分の分身である作品が大事にされることを子どもたちは感じます。
先生のていねいな気持ちが展示方法に感じます。
これなら子どもたちの自己肯定感も高まりますね。
教室を見学しながら、ふっと棚の上にある球根が目に付きました。
その下には絵が描いてある画用紙があります。
どのような芽が出て、葉が伸び、何が咲くのか?
球根から子どもたちがのびのびと想像した一枚ですね。
このなかに自然観察、自然のサイクルを学ぶこと、想像してアートとして彩る力が含まれています。
自然観察として、球根を観察するだけではなく、さまざまな角度から想像すること。
球根の下にひいてある画用紙には、子どもたちの創造力と観察力が芽吹いた瞬間が描かれていました。
同園のフォニックスは、イギリス生まれのジョリー・フォニックスを採用。
「ジョリー・フォニックスは、従来のフォニックスと違い、音から学ぶんですよ」と宇野園長。
従来のフォニックスは、「アナリティカル・フォニックス」とよばれる「音」と「文字」の対応が出来ていることを前提としたもの。
しかし、イギリス生まれのジョリー・フォニックスは、子どもたちが楽しみながら音とスペルを体験して覚えていく仕組みです。
ジョリー・フォニックスは、英語の正しい音を入れることができ、42文字の絵本はストーリー仕立てです。
見る・聞く・発音するだけではなく、音と文字の間に動きを取り入れことができます。
特に絵本のストーリーとともに「音」と「動き」を楽しく覚えることができるのが特徴です。
「本園も、国際バカロレアPYPの導入を目指しています」と宇野園長。
同園の姉妹校であるアオバジャパン・インターナショナルスクールは、国際バカロレアの一貫校。同じく姉妹校のJCQバイリンガル幼児園は候補校に認定されています。
国際バカロレアで、探究的な学びを採用し、推進しています。
全人教育の国際バカロレアは、学び方だけでなく、このような人物になりましょう、と掲げています。
それが、10の探究者像です。
国際バカロレアの認定校は、積極的に子どもたちにどのような人物になるべきか、を考えさせ、日々の行動が10の探究者像に合うだろうか?と考えさせます。
同園にも国際バカロレアの理念を子どもたちが理解しやすいようにしたポスターなどが園舎に掲示されていましたが、この10の探究者像のポスターがちょっと違いました。
「ここに展示してある国際バカロレアの探究者像ですが、子どもたちの園での生活と探究者像を当てはめたものです。自分たちの行動と国際バカロレア探究者像をわかりやすくしました」と宇野先生。
国際バカロレアの探究者像を自分たちの行動で理解する。
同園の探究的な学びと国際バカロレアの教育理念が子どもたちの生活の中で全人的教育として結びつく瞬間の写真ですね。
ランチタイムにお弁当を見せてもらいました。
緑・赤・黄と明るい彩り野菜と国産のおかずが豊富。
そして、ご飯。
無添加・減塩・減砂糖の健康に配慮した手作りランチです。
子どもたちは、先生に「もう少し!がんばれ!」と応援を受けながらランチを食べていました。
JCQ幼児園でも「保護者の方にも好評のため(宇野先生)」同園でも導入したそうです。
子どもが元気に育つためにも、食育は欠かせないですね。
実際に何歳から探求的な学びが始まるのでしょうか?宇野先生に訊いてみました。
「そうですね。2歳になると自我が出てきます。この2歳から「探究力」も芽生えてきます。
PYP校として認定されれば、本園では3歳から国際バカロレアのPYP(初等教育プログラム)が始まることになりますが、2歳までには探究的に学ぶ姿勢を身に付けさせてあげたいですね」と宇野園長。
国際バカロレアのPYPは3歳から始まることになりますが、探究力を育てるにはやはり早めの方が良いようです。
「2020年に文部科学省は、学習指導要領を改訂します。
国際バカロレアを含め、日本の教育もアクティブ・ラーニングに移行しています。
そのなかで探究力を育むことで、未来も広がるのでは」と宇野園長。
センター試験が廃止されるなど、大学を含め受験制度も探究力を測る仕組みに変わっています。
それに伴い、センター試験の廃止など大学受験が変わることで、小学校、中学校などの受験も英語力や探究力を測る試験が科目に入るのでは、と考えられています。
将来の受験制度が「探究力を試す試験」に移行しても、1歳、2歳から国際バカロレアで探究的に学んでいるお子さんは、有利になると考えるのが自然ですね。
また、子どもたちの可能性を開くため、授業内に必修として音楽、ダンス、体育、水泳等があり、水泳の授業は、近隣の新宿コズミックスポーツセンターで専門の水泳コーチにより行われているそうです。
放課後にバレエ、サッカー、ダンスなどさまざまなプログラムがあるのも特徴です。
その道の「プロフェッショナルから選べるような仕組み」を導入したことで、お子さんの進路など幅広く準備ができますね。
やはり、気になるのがアオバジャパン・インターナショナルスクールとの関係です。
「アオバジャパン・インターナショナルスクールと本園は姉妹校です。
アオバインターの小学部に入学できるようなルートがあります」と宇野園長。
実際には、同園からは国公私立小学校に進学するお子さんが多いのではないかと予想しています。
「日本語や日本人のアイデンティティを持った国際人を育てたいという思いで英語・日本語を約半々としています。
従って例えば私たちのアオバインターの幼稚園と比べれば、英語獲得力はやや落ちるでしょう。
ですが、1,2歳からの入学であればインターナショナルスクールに進める英語力も卒園時には身につくようにしています」と宇野園長。
どちらにも進める仕組みがあるのが嬉しいですね。
プリスクールで考えて実行する力を身につけ、小中高は、日本の学校に通い、日本の教育の良さを体験してほしい。
でも、海外にも視野を広げて、世界でも活躍できるような子になってほしい。
できれば高校や大学で海外に留学できるくらい英語やコミュニケーション能力を育ててあげたい。
そう思うお父さん、お母さんにすすめたいのが、アオバプリ。
国際バカロレアの探究的な学びと英語と日本語をしっかり伸ばしてくれます。
日本語を母語とし、私立小学校受験をし、中高一貫校に進学。国内の大学に進学し、海外留学も取り入れるケース。
司法試験など法律系、医者・歯科医師など医療系、公務員、教員免許など国内の大学で取得できる免許が必要な仕事に就くことが想定されている場合、国内の大学に進学した方が有利。
国内に軸足を持ち、しっかり国際感覚を兼ね備えた人材に。
日本語を母語とし、英語がかなり得意な子の場合、中高で国公私立の国際コースなどに進学。
留学を挟み、国内・海外の大学に進学するケース。
国内大学から海外の大学への留学するケース、海外大学へ進学するケースなど、比較的自由に職業選択ができるお子さんに有利。
中高で海外にチャレンジするメンタルと準備をすることで、飛躍するチャンスをつかみます。
日本人としてのアイデンティティを幼児期に築きながら、アオバプリから姉妹校のアオバインターに進学し、国際バカロレアで探求力を育て、海外のボーディングスクールにチャレンジし、海外の大学に進学するケース。
アオバインターの小学部に進学した時点で、海外で活躍することを念頭に進路を構築していくケースです。
海外にチャレンジというより、自然と海外の大学に進学する可能性が高いケースといえます。
*本予想進路は、インターナショナルスクールタイムズ編集部が独自にイメージをしたものです。
アオバプリの特徴。
それは、1歳から国内外ともにお子さんが選べる選択肢を広げておくことができること、といえそうですね。
〒169-0075
東京都新宿区高田馬場1-14-8
千代田ビル2号館
オープンキャンパス、2016 年度の入園説明会、 入園手続き等についてはお電話、メールにて、お気軽にお問い合わせください。
TEL:03-6385-2818
電話受付時間:平日10:00~17:00
waseda@aoba-bilingual.jp
http://www.aoba-bilingual.jp
新宿区高田馬場・早稲田に1歳から6歳を対象として国際バカロレア校が開設するバイリンガルプリスクール。英語と日本語で国際感覚と考える力を育む探求型学習を実施します。延長保育、アフタースクール、サタデースクールもあります。
見学するなかで、さまざまなところに子どもたちの好奇心を育てる仕組みがありました。
それと同時に、ここまで徹底して子どもたちの将来を考えているのか、と感じました。
そのひとつが、トイレ。
幼稚園・保育園では、洋式トイレが主流です。同園も同じですが、和式トイレも設置しています。
すなわち、和式トイレの存在や使い方を含め、体験して欲しいため。
宇野先生の「国内でも和式はまだまだあり、アジアや中東など世界では、洋式でも和式でもないケースもあります。さまざまな文化を理解するため」という言葉に納得しました。
1976年に設立されたアオバジャパン・インターナショナルスクールは、東京の練馬区光が丘と目黒区青葉台にキャンパスを持つ、幼稚園から小学校、中学校、高校までの一貫校です。2013年に大前研一氏が代表を務める株式会社BBTが運営をはじめてから3年でIB校一貫校になりました。
国際バカロレアで学ぶアオバジャパンインターナショナルスクールは、特定の宗教を持たず、多様な国籍、宗教の家庭を受け入れているインターナショナルスクールです。現在、勢いに乗っている同校を分析してみました。
ボーディングスクールのスゴイ学費。世界トップに人脈を作るには、やはりお金がかかる?
http://istimes.net/articles/775世界トップの子弟が学ぶボーディングスクールの学費とはどのくらいかかるのでしょうか。中学校・高校で培った人脈は、一生続きます。ボーディングの学費とその施設を中心にまとめました。
この記事の記者
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。
この背景には、グローバル人材教育を柱とした大学・大学院を運営するBBT創立者大前研一さんの一貫した理念があります。
東京都練馬区と目黒区にあるアオバジャパン・インターナショナルスクールもBBTの運営で、国際バカロレアの一貫校になりました。
BBTは「考える力」や「実行力」などを持った、グローバルで活躍できる人材育てるために幼児園から大学院や経営者勉強会まで運営しているそうです。
探究的に学ぶ。
その力を伸ばすために国際バカロレアがあるのですね。