2017年07月08日

【ミネルバ・ワークショップ】最難関大学ミネルバ生によるワークショップが7/16に開催!

世界で最も入学が難しいといわれているミネルバ大学がついにワークショップを開催。ミネルバ大学の1年生が全員身につける「HCカリキュラム」を体験する公開イベントが2017年7月16日 9時から東京都港区で開催します。高校生、大学生を中心にミネルバ・スタイルの興味のある方を対象した体験イベントです。


21世紀型の世界最難関の大学と呼ばれる「ミネルバ大学」とは?

ミネルバ大学をご存知だろうか?
創立されて、いきなり世界で最難関大学となったのがサンフランシスコにて開校したミネルバ大学(Minerva Schools at KGI)だ。

▼学期の初めに開催されるプレゼンテーションに参加する学生たち。

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これまで世界で最難関と言われてきたのが1636年に創立されたハーバード大学や11世紀に創立されたオックスフォード大学、1209年創立のケンブリッジ大学など「歴史」と「伝統」とともに「世界でトップ大学」として君臨してきた。

しかし、いきなりミネルバ大学は、2014年9月に開校し、すぐに最難関大学になったのだ。

ミネルバ大学が最難関となった理由も、これまでの大学教育のあり方を問う形だった。

ミネルバ大学は、最先端の設備が整うキャンパスや研究室、ノーベル賞を受賞した卒業生や巨大な同窓生組織さえない。

豊富な資金に、各界につながる同窓生、著名な卒業生、広大なキャンパス。
それらを持たない大学ながら「最難関の大学」に躍り出たのだ。

この不思議な大学は、「オンライン」が中心だ。

すなわちミネルバ大学は、オンラインを中心にして学ぶ大学として、ほぼキャンパスがない大学なのだ。
「ほぼキャンパスがない」、というより、正確には「学生寮」が世界7都市にあり、従来の大学のように巨大なキャンパスがあるわけではない。

授業はすべてオンラインで行われ、半年ごとに世界の7都市を移動する。
世界から集まった学生が、世界を移動する。

まさに21世紀型の「オンライン」、「世界から集まる」「移動する学生」と全てが新しい発想の元に生まれた大学だ。

▼世界の学生寮で共に暮らすため、学生生活はより充実したものになる。

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世界の都市を移動する大学が学位を授与できる大学だろうか?と心配する方もいるかもしれない。

もちろん、大学として認められている。
アメリカの教育認定組織であるWASC(Western Association of Schools and Colleges)から認定されている。

WASCという認定組織は、アメリカのカルフォルニアなどを中心に教育機関を認定する団体だ。
国内のインターナショナルスクールも多くがWASC認定を受けている。

すなわちアメリカの大学として公に認められており、授与される学位も他の大学と同じだ。

学生寮は、世界7都市にあり、現在、日本に学生寮はない。

 

アメリカのサンフランシスコ、アルゼンチンのブエノスアイレス、イギリスのロンドン、ドイツのベルリン、インドのハイデラバード、そして、アジアでは韓国のソウルと台湾の台北に学生寮がある。

学生寮を設置するには、厳しい基準があり、日本にも学生寮の設置は検討されたが残念ながら見送られた。

▼アルゼンチンのブエノス・アイレスの書店の一角から学ぶ学生

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なぜ、ミネルバ大学は、世界で最難関と呼ばれるのか?

2014年に開校した大学が、なぜ「最難関と呼ばれるのか?」。
その答えのひとつが約2パーセント前後の合格率にある。
しかし、その合格率も、あくまでも目安でしかならない。

なぜならば、ミネルバ大学は「入学定員」が基本的にないのだ。
オンラインが中心のため理論上は定員は、千人でも、数千人でも入学できる。

すなわち入学定員に対する志願者数という計算式が成り立たない。

理論上は、柔軟に受け入れ学生数を増やせるが、厳しい入学基準に満たなければ入学を許可しないのだ。

▼新入生のオリエンテーションの一コマ。

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2017年度、ミネルバ大学には世界から2万人以上の志願があったが、約218名の学生が入学することになっている。

ちなみに初年度には約100カ国近くから1万人以上の志願があり、合格率は2.8%だった。

ミネルバ大学の1年生が1年かけて学ぶこと。

ミネルバ大学の1年生(以下、ミネルバ生)が1年間をかけて学ぶこと。
それが”HC(habits of mind and foundational concepts)”だ。

HCとは、ハーバード大学などで心理学を教えていたStephen Kosslyn (スティーブン・コスリン)が人の物事の修得の仕方、学ぶプロセスを研究した結果、人には100以上もの知識修得方法があり、それを最初に修得するべきとした。

教育理念にも土台とされているHC(habits of mind and foundational concepts)

 

このミネルバ大学の1年生が1年かけて学ぶ「知識修得方法」が、ワークショップとして無償で公開される。

それが、Design Your Ideal Education Workshop with Minerva Schoolsだ。

ミネルバ大学の知識修得の「骨格」を体験!

ミネルバ大学の知識修得の骨格がHC。
その手法を実際に体験してもらうのが今回のワークショップの「肝」。

ワークショップを開催するのが、ミネルバ大学に9月から入学する日原翔さんと片山さん、ベトナム生まれ育ちでミネルバ大学3年生のティーさんだ。

実は、ミネルバ大学に在籍、入学する日本人は数名しかいない。

そこで、今回のワークショップについて編集部は、日原さん、ティーさんにインタビュー!
(敬称略)

9月からミネルバ大学の1年生となる日原さん。神奈川県にある私立高校からUWCのカナダ校を卒業しミネルバ大学に合格し、進学する。ティーさんは、ベトナムの生まれ育ちでベトナムの名門大学に合格していたがミネルバ大学に進学した3年生。

 

ミネルバ生とは?そして、ワークショップのねらいとは?

編集部:今回のワークショップについて教えてください。

ティー、日原:ミネルバの「知識修得」方法であるHCを体験してもらうワークショップです。
7月16日の日曜日に六本木駅から徒歩10分のヒトメディアとPOLYGLOTSさんのオフィスを借りて9時から開催します。

編集部:今回のワークショップを開催する理由を教えてください。

日原:今回のワークショップで、ミネルバの学び方を知ってもらいことも重要ですが、その前にやはりミネルバ大学という大学があることを知ってほしいと思います。

世界の7都市にミネルバの学生寮がありますが、日本にないこともあり、やはり知られていないと感じます。

日本人の志願者が少ないのも、それが理由の一つだと考えています。
ワークショップを通じて、少しでもミネルバを知ってもらいたいと思います。

▼プレゼンの準備をする学生

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編集部:参加できるのは、高校生と大学生のみですか?また、英語力はどのくらい必要でしょうか?

日原:今回、高校生と大学生をコアな対象としていますが、ミネルバに興味を持っていただける方は参加できます。

必要とされる英語力ですが、基本的には内容が英語で進むので日常会話力があれば大丈夫だと思います。難しい英語力が必要というわけではありません。

ティーさんは、現在、日本のEduTechベンチャーでインターン中。日原さんは、UWCのカナダ校を卒業し、プログラミングを学んでいる。

 

編集部:ワークショップでは、何を体験するのでしょうか?

ティー、日原:ワークショップでは、HCカリキュラム(批判的思考力、創造力、コミュニケーション能力、インタラクション能力の向上など)のうち2つ前後を体験してもらいたいと考えています。

ちなみにHCは、100通り以上もあります。

ミネルバでは、1年生は1年間をかけてHCを通して「知識修得方法」を修得します。
2年次以降の骨格となるため、徹底的に学び方の習得に全てを注ぎます。

一般的な大学の教養学部で科目を学ぶ=Whatを学びますが、ミネルバの1年生はHCで、どのように学ぶか?その学び方=Howを学びます。

そのHCを体験していただきます。

編集部:今回、ワークショップで体験するHCは、まさにミネルバの核ですね。

ティー:そうですね。HCを身につけて、どのように現実的な課題を解決していくか。

ミネルバの学生が2年次以降、何の科目を選択しようが、この骨組みがある限り、このアプローチ方法を生涯使うことができます。

その意味で、HCはミネルバの学びの骨格です。

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編集部:今回のワークショップが2時間と知って、「短い」と思いました。この短さは理由があるのでしょうか?

ティー、日原:この2時間は、長いんです。ミネルバの通常授業は、90分です。

事前の知識を持って、実際の場ではそれを使って何ができるのか?に集中するため、ミネルバの授業は、通常1日に2コマです。

議論に集中し、自分たちがHCを使って提起し、それを使って自分で解決案を出していきます。
2コマでも事前準備を含め、かなりの時間を使います。

ミネルバの授業の1コマ分に近い2時間としています。

編集部:ミネルバの真髄に触れることができるのですね。

ティー、日原:そうですね。1年生が1年間学ぶHCは、ミネルバの骨格です。
実際に体験してもらい、ミネルバをより知っていただけたら、と思います。

編集部:今回は、お忙しいところありがとうございました。

ミネルバを体験しよう!

世界最難関となったミネルバ大学の学びの骨格ともいえるHC。
それを体験できるのが今回のワークショップ。

ワークショップの2時間が、あなたの人生に応用がきく「知識修得法」を授けてくれるかもしれない。

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名前とメールアドレスなどで必要事項を記入して、送信で申し込めます。

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この記事の記者

インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。

プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。

国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。