Powered by Global Step Academy    
アイビーリーグ合格の秘密

アイビーリーグ合格の秘密

子どもをアイビーリーグやその他の有名大学に合格させるには親として何をしたらいいのかという質問に対する私の答えに、多くの保護者の方が驚きます。というのも、親にできることはあまりないし、親が手を出すべきではないというのが私の答えだからです。少し意外に聞こえるかもしれませんが、その理由について説明します。


子どもをアイビーリーグやその他の有名大学に合格させるには親として何をしたらいいのかという質問に対する私の答えに、多くの保護者の方が驚きます。というのも、親にできることはあまりないし、親が手を出すべきではないというのが私の答えだからです。少し意外に聞こえるかもしれませんが、その理由について説明します。

テストのハイスコアや高いGPAなどの成績は優位に働きますが、私の経験上、抜きん出た差をつけるものはアプリケーションです。これには共通アプリケーション、補足質問、面接、その他大学から求められるものなどを含みます。

アプリケーションの内容は多様性があり、興味深く、志の高さが伺えるものであるべきです。だからといって、見栄えする活動について記載すればいいということではありません。もちろん、生徒会活動、ディベートチームでの活躍、チェスクラブの部長、卒業アルバム製作委員長、学級委員長といった経歴も堅実な印象を与えるでしょう。けれども、それらの活動に関わった経験が個人の成長に結びついていないとか、本気で取り組んだのでなければ、時間を無駄にしたに過ぎません。学校にどんな利益をもたらすか、そして大学で学ぶ先にどんな目標を見据えているかを明確に示す必要があるのです。 もちろん目標は変わることもあるでしょうし、大学側もそのことは理解しています。ただ、大学は意欲、ビジョン、そして目的を持った若者を求めているのです。

入学事務局の責任者は、知性と鋭い目を持ったプロです。彼らは毎年、膨大な時間をかけて、優秀な成績だけでなく、それよりも重要な特性を持つ生徒を選んでいます。その学校が高く評価している特性は言うまでもありませんが、彼らの人生の可能性を広げてほしいという期待のもとに、世界への好奇心、経験から学ぶ意欲、あらゆることに対する情熱を評価しているのです。

それを鑑みれば、成績がどれだけよくても、単に立派でインパクトの強い活動をアプリケーションに記載しただけでは、深みがないと判断されてしまうのは想像がつくでしょう。実際、入学事務局担当者のコラムなどでもよく取り上げられていますが、福祉活動や慈善活動といった活動は、その典型例として“アプリケーションの水増し”とみなされがちです。もちろん、これらに意味がないとか、無駄だということはありません。けれども、そこから生徒が何も得ていなかったり、その時限りで深く追求することがないならば、その活動は役には立たないでしょう。むしろ地元の劇団の活動を熱心にやっているとか、バーガー店でアルバイトをしているということのほうが評価されることもありえます。

私の経験上、一流大学に合格した学生の多くが慈善団体やクラブを設立したり、コミュティに奉仕したりしています。そういった活動ができなかった生徒も、現状にとどまらず、学外での活動に時間を費やし、なんらかの形で人の役に立とうとし、そこから学んでいます。

ですから、同じ時間を過ごすのであれば、 単にアプリケーションのためでなく、本人にとって有意義な時間を 過ごすべきです。様々な経験をすれば、本心から、情熱を傾けている事柄について書くことができるでしょう 。大学はそういう点を見ています 。そしてなにより、そういった経験やその中で自分を見つめる作業は、大学生活を有意義なものにするだけでなく、学びの基礎を形作るのです。

アイビーリーグや、その他の一流大学に合格するために両親ができることはあまりない、と私がいうのはこういう理由からです。つまり、生徒自身がそれを望み、努力し、経験を積み、自分を見つめ、人生における情熱を見出していかねばなりません。そうすることで アプリケーションに書けるようなものが積み上げられていくのです 。親や教師の役割は彼らを強制することではなく、自立心と責任感を養うようサポートすることです。それらが身につけば、子どもたちは自分の道を見つけられます。 自由に人生を学び、情熱を傾けられる何かを見つけ、やがて成功を手にすることでしょう。

この記事の記者

ジョージョー・モランダグラスは、帰国子女アカデミーの学術部門責任者として、2006年より帰国子女やインターナショナルなバックグラウンドを持つ生徒とその家族を対象に、カリキュラム、学習法、サポート戦略の開発に携わってきました。その間、幼児教育から日本の入試制度を受ける学生、さらには国内外の難関大学を目指す学生まで、数千人の生徒の成功を導いてきました。また、在籍中には保護者や生徒への助言を提供する記事を、さまざまな媒体で執筆しています。

関連するキーワード


アイビーリーグ受験

最新の投稿


【ビジョン 2035】第4の柱: 正しい第一歩を踏み出すために

【ビジョン 2035】第4の柱: 正しい第一歩を踏み出すために

日本の英語教育の大きな課題は、学習初期からカタカナで英単語を教える点です。カタカナは日本語の音体系で設計されており、英語本来のリズム・強勢・母音を歪めてしまいます。一度カタカナ版の音が定着すると修正に何年もかかり、聞き取りや発音の障壁となります。幼少期は音声発達の敏感期であり、正しい発音習得に最適です。ネイティブ音声教材やフォニックス、オーディオブックを活用し、カタカナに頼らない「本物の英語」で学ぶことが、ビジョン2035実現への確かな第一歩となります。 (文字数:200文字)


学校は社会の縮図 小さな国際コミュニティが教えてくれること

学校は社会の縮図 小さな国際コミュニティが教えてくれること

インターナショナルスクールは多様性が前提の小さな地球。子どもたちは共感力や協働する力を自然に学びます。家庭では「なぜこの学校を選んだか」という対話が重要で、比較ではなく価値観の共有が子どもの挑戦を支えます。「今日何を学んだ?」と問いかけ、「自分も他人も違いがある」という視点を育てることが国際教育の本質です。学校には移動の多い子どもたちに質の高いインクルーシブ教育を提供し、地域に根ざした存在として社会への責任を学ぶ場となることが求められます。


小学校受験に国際化の衝撃!サレジアン国際学園小学校インターナショナルクラス受験レポ

小学校受験に国際化の衝撃!サレジアン国際学園小学校インターナショナルクラス受験レポ

サレジアン国際学園小学校インターナショナルクラスは、2025年度入試で志願者が前年比220名以上増え、A日程2〜3倍、B日程8.1倍と高倍率でした。受験生の8割がプリスクール生や帰国生など英語環境の子どもで、英語未経験でも合格例がありました。入試では創造力、主体性、非認知能力が重視され、幼児教室未経験でも合格が見られました。「一条校×インター」の安心感、プリスクール生の増加、口コミの速さ、改革で知られる大橋学園長への期待、都心からの通いやすさが人気の理由として挙げられます。


【ビジョン 2035】第3の柱: 実用的な英語を最優先に

【ビジョン 2035】第3の柱: 実用的な英語を最優先に

日本がアジア太平洋地域で英語力のリーダーシップを発揮するには、中高の英語教育の抜本的な見直しが必要です。現在、週5時間の授業の大半が文法・読解に費やされ、スピーキング練習は週1〜2時間程度です。この比率を逆転させ、週5時間をスピーキング中心に、文法・読解は週1〜2時間とすべきです。AI会話ツールやオンライン交流などのテクノロジーを活用すれば、日本人教員でも実施可能です。2024年のEF英語能力指数で日本は116か国中92位でした。文法や読解を捨てるのではなく、「話す・聞く・書く力」を支える手段として再構成し、実際に使える英語力を育成することが重要です。試験や評価方法もスピーキング能力を反映したものに変える必要があります。


インターナショナルスクールへの転校を考える前に知っておきたい学校生活言葉の壁:その先にある課題

インターナショナルスクールへの転校を考える前に知っておきたい学校生活言葉の壁:その先にある課題

インターナショナルスクールへの転校は、言葉の壁を越えた先に、新しい文化や価値観との出会いが待っています。本記事では、子どもが多様な環境の中で自分らしさを保ちながら成長していくためのヒントを探ります。


“生徒募集!KAインターナショナルスクール”