【前編】日本初の全寮制英国式教育が拓く未来――ハロウ安比校が示す「ホリスティック教育」の本質
東京・丸の内(三菱ビル)で開催されたハロウ安比校イベントで挨拶をするスティーブン・トン校長
【前編】日本初の全寮制英国式教育と未来――ハロウ安比校が示す「ホリスティック教育」の真髄
日本初の全寮制英国式ハロウ安比校は、2022年に岩手県八幡平市に開校しました。
全寮制と英国式でどのような生徒が育つのか。
同校は、日本初の全寮制英国式として高い関心を持って開校しました。
開校4年目を迎え、初の卒業生を送り出すという記念すべき節目に、スティーブン・トン校長と在校生が登壇し、同校が提供する「普通ではない教育」の全容を語りました。
本記事は、2026年3月28日に東京三菱ビルにて、ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以下、ハロウ安比校)が「全寮制教育が拓く大学進学への道とその先」をテーマに開催した学校説明会の前半レポートです。
会場は、満席。ハロウ安比校の進路に注目が集まりました。
世界の最難関大学が求める「特別なストーリー」
ハロウ安比校 公式Instagramより引用。
トン校長はプレゼンテーションの冒頭、世界のトップ大学進学における厳しい現実を指摘しました。
「マサチューセッツ工科大学(MIT)では1枠に対して100人、スタンフォード大学では30人の志願者がいます。このような最難関校では、並外れた成績だけでは通用しません」と説きます。
合格を手にするためには、自身の資質、スキル、知識だけでなく、「成功と失敗から何を学んだか」「過去・現在・未来をどう描いているか」を語れることが不可欠だと言います。
「説得力のある独自の個人的な物語を語ることで、初めて入学審査官の関心を惹きつけることができるのです。生徒がその『特別なストーリー』を構築できるよう手助けすることこそが、ハロウ安比校の存在意義です」。
数値が証明する圧倒的な「学力向上度」
トン校長は、同校の生徒の合格について下記のように説明します。
「開校4年目にして、同校の生徒たちはすでに世界中の大学から100以上の合格通知を獲得しています。この成果を支えるのは、16歳の時に受験する英国の国際試験「IGCSE」での驚異的な成績です。
全成績の33%が最高評価(Aまたは相当)を記録。
また、全成績の52%がAまたはAという、世界的に定評のある名門校に匹敵する高水準を達成しています。」
同校では、入学時の認知能力テストで入学時の学力を把握しています。
入学時から在学中に学びの伸び代が増えたのかを測定しています。それが付加価値です。
トン校長は、同校の生徒が学力でさらに伸びたことを公表しました。
「昨年の実績では、アッパー・クォーター(上位25%)をさらに「+0.8グレード」上回る結果を出しました。これは世界中のハロウスクールグループの中で最高値であり、学力向上度において世界トップ10%にランクインする圧倒的な成長を示しています。」。
日本の入試と異なるのが、認知能力テストです。
認知能力テストで入学時の学力を把握し、卒業時までに予測される学力が予測されます。
現在、多くのインターナショナルスクールが入学時(または志願時)に認知能力テストを課しています。
認知能力テストは、世界中の生徒のデータから分析するため、豊富なパターンから入学時から卒業時まで生徒の学びを正確に予測できます。
世界のトップ校では、認知能力テストで足切りをするケースもあります。
同校では、入学時の予測を超える学力を身につけていることがデータとして公表されました。
これは、同校の強みであり、背景には下記の全寮制ならではの学びの仕組みがあると考えられます。
ホリスティック教育を実現する「3つの柱」
トン校長は、知性・身体・精神のすべてを育む=ホリスティック(包括的)教育を実現するための3つの柱を解説しました。
「18歳で受験する「Aレベル」をゴールドスタンダードとして採用し、少数の科目を大学1年生レベルの深さまで掘り下げ、専門性と深い理解を追求します。
教育は教室内に留まりません。
時間割に組み込まれた「スポーツアカデミー」では、テニス、ゴルフ、トレイルランニングに加え、冬には安比ならではのスノーボードやスキーを専門コーチから学びます。
さらに、年3回以上の屋外遠征を通じ、あえて不自由さを経験することでレジリエンス(回復力)と協調性を育みます。」
同校は、全員が1年を共にする全寮制です。
教師は「ビーク(Beaks)」と呼ばれ、講師であると同時にコーチ、メンター、時には「親代わり」として生徒一人ひとりの心身のバランスを支えます。
英国式の全寮制教育の深さは、心身の成長と学力の両方を生徒の個性やその時々の成長に合わせて並走していくことです。
プロの専門家が思春期の生徒の心身を寮で観察しながら、フォローしていきます。
学校生活と寮生活の両方でプロフェッショナルがサポートする仕組みができています。
英国式のハロウ安比校の学びは、この二つの側面から構成されており、放課後の部活やアクティビティ、スポーツなどは、生徒たちの興味、関心に合わせて豊富に選べるようになっています。
同時に、生徒たちが生徒会などを通し、自主的な企画を開催することができ、全人的な教育の視点から様々なプログラムが用意されています。
後半では、寮と在校生、保護者の生の声をお伝えします。
お問合せ
ハロウインターナショナルスクール 安比校
〒028-7306 岩手県八幡平市安比高原180−8
公式サイト:https://www.harrowappi.jp
Email: admissions@harrowschools.com


インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。