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西町インターナショナルスクールのフードフェア

西町インターナショナルスクールのフードフェア

校庭から元麻布ヒルズ、屋上のバスケットゴールの裏には六本木ヒルズが青空に輝く。高層ビルの眺めとは対照的に、西町インターナショナルスクールのフードフェアはアットホームで賑やかなイベントです。


「やっ!」

子どもたちの太鼓の演奏で、西町インターナショナルスクールのフードフェアは、幕を開けました。

 東京都港区元麻布にある西町インターナショナルスクール。

 第1回のフードフェアが1966年(昭和41年)に開催され、今年で47年の歴史を誇ります。

 フードフェアは、西町友の会(保護者会)が主催しています。

 そのため、在校生はもちろん、保護者の交流を深め、卒業生、元関係者などが気軽に顔を出し、近況を報告するイベントとなっています。

 昨年に引き続き、今年も、西町インターナショナルスクールのフードフェアを見学させていただきました。

フードフェアを主催するのは、西町友の会(保護者会)

 各国の料理を片手に、談笑する姿が花のように咲きます。
 西町に通う生徒の国籍数は、25カ国以上にものぼるため、保護者が出展するブースも多国籍。

 アメリカ、カナダ、メキシコなどの北米、ドイツ、イタリア、スウェーデン、アイルランドなどヨーロッパ、オーストラリア・ニュージーランド、インド、フィリピン・ベトナム、韓国、クェートなどのアジアなどさまざまな国の料理が並びます。

 本格的な調理機材を持ち込み、その場で揚げたてをふるまうブース、ビールサーバーを持ち込み、その場で生ビールを提供するブースなどかなり本格的。

 ドイツのジャーマンソーセージ、プレッツェル、ビールやイタリアのラザニアからスウェーデンのミートボールやクウェートのマクブースという炊き込みご飯、イスラエルの野菜をピタパンに挟んだファラフェルまで実に多彩。

 また、ブース裏では、保護者同士が挨拶を交わしながら、せっせと注文をさばいていく様子が見えます。
 子どもたちも売り子に変身。

 友達と照れながら、英語や日本語で「おいしいよ!」、「冷えたジュースだよ!」と掛け声がかかります。

 売り子をする西町の生徒たちの元気な声が響きます。

西町インターナショナルスクールとは?

 西町インターナショナルスクールは、1949年(昭和24年)に松方種子(敬称略)によって設立されました。
 男女共学で幼稚部・初等部・中等部 約430人、25カ国以上の生徒が通う西町インターナショナルスクール。

 現在の住所は元麻布ですが、昔は麻布西町とよばれていたため、西町インターナショナルスクール(以下、西町と記す)という名前になりました。

 教育カリキュラムは、アメリカのカリキュラムに準拠し、全生徒が日本語必修です。

 国際認定組織であるWASCとCISから認定を受けています。
 また、Grade9(中学3年生に相当します)から先は、それぞれ進学先を選びます。

 代表的な進学先は、アメリカンスクール・イン・ジャパンで、約5割の生徒が進学しています。*1

 西町の追跡調査によるとその後、各国の名門大学へ進学している様子が報告されています。*2
 *1http://jp.nishimachi.ac.jp/uploaded/pdf/Reflections201301.pdf
 *2http://jp.nishimachi.ac.jp/page.cfm?p=586

日本語が必修科目の西町インターナショナルスクール

 母語以外の言語の習得は、単一の文化を超えて成長する機会」。
 そこには西町の考えが象徴されています。
 日本語を母語としない生徒も、必修なので西町独自の教育理念がうかがえます。

 成長する機会として日本語教育を含め、深化したアプローチ例として、交換留学があります。

 群馬県にある姉妹校 群馬県黒保根小学校・中学校との交流は、田植えから交換留学などを実施しています。

 また、地域社会に根付く西町らしく港区立本村小学校とも文化交流プログラムを組み、生徒の教育環境に日本文化との接点を多く設けているのが特長です。 

 全校生徒が必修科目として日本語を学んでいるインターナショナルスクールは、今でも少ないのが現状です。
 西町インターナショナルスクールは、1962年(昭和37年)に日本語を必修科目とし、生徒が言語の習得から単一文化を超えて成長する機会をさまざまな活動を通して促しています。
 まさに、フードフェアのオープニングが和太鼓の演奏から始まる、というのも西町の教育理念を反映しています。

在校生はもちろん、卒業生、保護者、元教職員が訪れます。

 松方ハウスの前にカラフルなベビーカーが並びます。
 フードフェアは、保護者会が主催していることもあり、保護者の家族を含め、家族連れでにぎわいます。

 また、卒業生が子どもを連れて、フードフェアにやって来る姿も多く見かけます。
 互いに子どもを紹介し、話しこむ卒業生の姿。

 フードフェアには、卒業生が子どもを連れて、訪れることができるアットホームさがあります。

ロンドンから
 西町インターナショナルスクールのフードフェア西町インターナショナルスクールのフードフェアには、多くの卒業生が訪れます。
 「世界中から」。 そんなエピソードが卒業生の会話から聞こえてきます。

 ビール片手に交わす会話から聞こえてきたのが「ロンドンから」というフレーズ。
 ロンドンに住んでいて、今日は一時帰国とのこと。

 なるほど、フードフェアなら、出張ついでに母校に顔を出せます。
 同窓生にも会えるし、恩師にも会え、ビール片手に話がはずみます。

 世界中に広がる西町の卒業生ネットワーク。

 今日のフードフェアもTwitterやFacebookなどを通じ、世界中の卒業生に伝わります。 

保護者の姿

 西町のフードフェアは、友の会が主催しています。
 西町の生徒が多国籍なら、もちろん保護者も多国籍。

 そのため、保護者が出すブースも多国籍です。
 当日は、さまざまな国の料理が並び、良い香りがあたりに漂います。
 本格的な料理から、保護者の気合を感じることもしばしば。

 また、食べ物のブースだけではなく、西町会カフェ(同窓生の会が出展したカフェ)を含め、着物を着た記念撮影など、多彩なブースが並んでいます。

 盛況の裏には、保護者の惜しみない協力がありました。

 インターナショナルスクールの多くは、フェアやバザーなどを開催しています。

 収益は、奨学金制度の充実や備品購入、校舎改修などに寄附されています。

 また、保護者が積極的に参加し、みんなが楽しめるように開催しているのが特徴です。

飲み物はいかがですか?

 西町フードフェア 保護者に混じって、子どもたちが飲み物やお菓子を売っていました。
 子どもたちの元気な声も、フードフェアを盛りたてます。

 チケットを渡し、冷たいレモネードは、子どもたちの手作り。

 みんなでフードフェアを楽しむ。
 そんな雰囲気があふれています。

 先生や職員もチケットの販売から案内などフードフェアを一丸となって手伝っています。
 また、くじ引きの景品も、教職員が出品しています。

 校内を眺めると、教職員が走り回り、さらに校長先生も気さくに生徒や保護者、関係者に声をかけています。

 また、ミュージシャンでもあるテレンス・クリスチャン校長も体育館で、バンドとともに演奏。

 写真は、校長のTerry Christian&Cool Handのみなさん。
 校長先生のギターが体育館に響きます。

 在校生も、卒業生も、教職員も、さらに元教職員も一丸となり、フードフェアを盛りたてていくフードフェアでした。

西町インターナショナルスクールの原点

松方ハウスと松方種子

 西町の校舎を訪れて感じること。
 それが、アットホーム。

 多国籍な生徒が通うインターナショナルスクールにおいて、アットホームな雰囲気という表現は、ふしぎに思うかもしれません。

 全校生徒 約430人という規模も理由のひとつ。
 しかし、西町が持つアットホームな雰囲気。

 それは、正門の横の建物にある松方ハウスです。
 西町は、この松方ハウスの存在抜きに語ることはできません。

 松方ハウスは、1921年(大正10年)に創立者 松方種子の両親が建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)に依頼し、建築した洋館です。
 2000年(平成12年)に東京都歴史的建造物に指定されました。
 
 東京都都市整備局東京都歴史的建造物
 http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kenchiku/keikan/list_rekisi.htm

 松方種子の母 松方美代は、イギリス人の養育係と教員免許を持つアメリカ人女性を家庭教師として雇いました。
 この家庭教育が、西町インターナショナルスクールの創立者である松方種子をはじめ、6人の子どもを育て上げたのです

 松方ハウスでの教育は、評判を呼び、松方美代の友人の子どもにも提供され、17年間も続けられました。

 この松方ハウスでの家庭教育が、西町の原点といえます。

 戦後、松方ハウスは、さまざま国の外交の舞台となります。

 カナダ領事館をはじめ、スウェーデン大使館、ルーマニア大使館、ベネズエラ大使館と各国の外交拠点として活用されました。 
 松方ハウスが松方家に戻ってきたのが、1965年のことでした。

 ベネズエラ大使館から返還された松方ハウスは、西町インターナショナルスクールの校舎として、活用されることになります。

 松方ハウスは、築後90年以上経ちますが、今もなお事務所として活用され、西町の教育の原点であり、シンボルとなっています。

松方ハウスが象徴するもの

 (写真は、松方ハウスの前で、創立者松方種子の両親、松方正熊・美代夫人と家族)

 それは、創立者 松方種子の母 美代の教育であり、種子が受けた継いだ教育です。

 松方家の教育理念は、その後、国際教育として大きく羽ばたきます。

 そして、西町インターナショナルスクールとなった今、松方ハウスは、西町を象徴する存在となっているのです。 

 *松方ハウスについて
 http://jp.nishimachi.ac.jp/about/house.html

創立者 松方種子は、西町の教育について次のように語っています。

”To share, to live and learn together and yet keep a special identity...that is Nishimachi.”
 ともに分かち合い、ともに生き、ともに学びつつ、かつ個人の独自性を育てることが西町における教育の基本姿勢です。

 フードフェアは、ひとつのイベントです。

 しかし、自国の料理を通して、子どもたち、保護者と文化を分かち合う姿が反映されています。

 その他にも西町インターナショナルスクールでは、松方種子の考えをさまざまなかたちで取り組んでいます。

 そのひとつが下記のアウトリーチ奨学金です。

アウトリーチ奨学金

 西町インターナショナルスクールでは、社会・経済、人種、文化、地域的なさまざまなバックグランドを持つ生徒に対し、奨学金を設けています。

 ここにも創設者松方種子の「ともに分かち合い」という精神が脈々と息づいているのです。

 アウトリーチ奨学金プログラムは、社会的、経済的、人種、文化、地理など、さまざまなバックグラウンドを持つ生徒に、学費の一部または全額を補助することを目的としています。
 この奨学金は、西町キャンパスの多様性を豊かにし、通常では経済的に入学が困難な子供たちにも西町の優れたユニークな教育を受ける機会を与えようと創設されました。

西町から見た風景

 港区元麻布にある西町インターナショナルスクール。
 すぐ近くの元麻布ヒルズに幼稚園があります。
 校庭から元麻布ヒルズが良く見え、屋上からは、東京が一望できます。
 都心にあるインターナショナルスクールらしい光景です。
 夜景もきれいそうな西町から見た風景です。.

バスケットゴールの裏には、六本木ヒルズが見えます。

元麻布ヒルズには幼稚園があります。

都心のインターナショナルスクールらしい風景です。

なにげないところにも・・・

 階段に数字がふってあります。
 よく見ると左から1~15、次が2の倍数、次が5の倍数、10の倍数です。
 階段を上る一歩は、楽しく学ぶステップのようです。
 step by step 階段も楽しみですね。

取材後記 
 校庭から元麻布ヒルズ、屋上のバスケットゴールの裏には六本木ヒルズが青空に輝く。
 高層ビルの眺めとは対照的に、西町のフードフェアはアットホームで賑やかなイベントです。
 今をさかのぼること約80年前。
 松方ハウスでは、創立者 松方種子を含め6人の子どもたちが、アメリカ人の家庭教師とイギリス人の養育係による教育を受けていました。
 ある一家の試みは、知人を含めた小さな教室となり、その後、時代の流れとともに西町インターナショナルスクールへと変貌をとげたのです。
 しかし、時代が変わろうとも松方ハウスが見守る姿は変わりません。
 多国籍な人々が集うフードフェアで和太鼓が響き、西町ファミリー 在校生、卒業生、保護者、関係者が集う。
 松方ハウスは、今もなお西町ファミリーを見守り続け、その先を照らし続けるのです。 
謝辞
 この度の取材に関し、西町インターナショナルスクールの多くのご関係者にお世話になりました。
 この場をお借りし、御礼申し上げます。
 また、記事の作成にあたり、エマール様、中山様に大変お世話になりました。ありがとうございます。本記事作成にあたり、西町インターナショナルスクールのホームページに掲載されている資料が大変参考になりました。

西町インターナショナルスクール

〒106-0046
東京都港区元麻布2-14-7
Tel:03-3451-5520
Fax:03-3456-0197
教育課程:幼・小・中
西町インターナショナルスクール ホームページ
http://www.nishimachi.ac.jp/

この記事の記者

都内でインターナショナルスクールを運営した経験から現場の目線と記者としての目線で記事を書いています。

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