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なぜ女子校激戦区の千代田区に国際バカロレア認定校がなかったのか?

なぜ女子校激戦区の千代田区に国際バカロレア認定校がなかったのか?

女子校の激戦区千代田区。東京都23区の中核区で、千代田区の皇居周辺には国会議事堂、最高裁判所といった国の中枢機関が集まっています。その千代田区にインターナショナルスクールや国際バカロレア認定校など国際教育インフラがありませんでした。理由について一部加筆しました(9月3日)。


なぜ女子校激戦区の千代田区に国際バカロレア認定校がなかったのか?

東京都23区の中核の千代田区。

千代田区の皇居周辺には国会議事堂、最高裁判所といった国の中枢機関が集まっている。
また、司法、立法、行政だけでなく、丸の内周辺には、日本の経済を動かす大企業が集まり、経済の中心でもある。

日本の心臓ともいえる千代田区。

実は、女子校の激戦区ということをご存知だろうか。

千代田区の人口は、約5万5千人(2016)。
そこに女子校が11校、共学校が5校ある。
男子校は、2校。

すなわち11:5:2という比率だ。

人口に対し、女子校の多さが目立つ地域である。

歴史のある学校が多い千代田区

千代田区には、歴史のある学校が多い。
まずは千代田区にある女子校をリストアップしていこう。

【女子校】
・女子学院高等学校
・雙葉高等学校
・白百合学園高等学校
・共立女子高等学校
・大妻高等学校
・麹町学園女子高等学校
・千代田女学園高等学校
・三輪田学園高等学校
・和洋九段女子高等学校
・神田女学園高等学校
・東京家政学院高等学校

キリスト教系から仏教系、洋裁学校・和裁学校などルーツはさまざま。
ほとんどの学校が創立百年を越えるのも千代田区にある学校の特徴だ。

画像引用:google map

男女共学の高校も5校もあり、都立日比谷高校はその筆頭だ。

【男女共学】
・都立日比谷高校
・東京都立一橋高等学校
・錦城学園高等学校
・東洋高等学校
・二松學舍大学附属高等学校

都立の名門日比谷高校。

ちなみに男子校は、暁星高等学校と正則学園高等学校の2校。

いかに千代田区に女子校(11校)が集まっていることを物語る。

また、千代田区は、日本でも最も古い小学校といわれる番町小学校や麹町小学校が現存している。

千代田区は教育の歴史と切り離せない地域なのだ。

千代田区は、教育機関の発達以外に行政活動も盛んであり、各国大使館や国際機関が事務所を構える。
また、経済活動も盛んであり、それにともない外資系企業、外資系金融機関も多い。

大使館では、イギリス大使館が番町にあり、水道橋には、アテネフランセがあり、諸外国の大使館が千代田区を囲むように点在する。

写真は、千代田区にあるイギリス大使館のflickerより。

British Embassy in Tokyo

千代田区にない教育

女子校激戦区の千代田区にあって、ないものがあった。
それが国際バカロレアの認定校である。

現在、国際バカロレア認定校は、千代田区にはないのだ。
国際バカロレアを採用してきたインターナショナルスクールもなぜか千代田区にはない。

世界で増える国際バカロレア認定校。
アメリカ、カナダ、インド、中国、オーストラリアなどに比べると日本は、国際バカロレア認定校が少ない。画像引用:国際バカロレア機構 Face Bookページより

インターナショナルスクールは、港区、品川区、渋谷区、世田谷区などに多く、1990年前後から江東区、江戸川区に広がっていった。

国際バカロレアの認定校は、東京インターナショナルスクールが港区にあり、カナダのカリキュラムと併用しているカナディアンインターナショナルスクールは、品川区にある。

日本で最初の国際バカロレア認定校となったセントメリーズインターナショナルスクールと清泉インターナショナルスクールは、世田谷区にある。

千代田区には、英国大使館をはじめインド、ベルギー、ローマ法王庁、メキシコと大使館が集まっているが、国際教育を実施する国際バカロレア認定校はなかった。

国際バカロレアの受験者像からわかること

国際バカロレア機構は、年に2回ディプロマ結果とともに受験者のデータを公開している。

国際バカロレアのディプロマの受験者のデータを過去にさかのぼると年々比率が上がってくる数字がある。
この比率だ。

45:55。

国際バカロレアのディプロマの男女比だ。

国際バカロレア機構の統計では、2016年5月試験では、女子56%、男子44%の比率になっている。

画像引用:国際バカロレア機構の統計。女子の方が多い。

2015年の6月に実施された国際バカロレアのディプロマ資格試験では、男女比は、44:56。
6月試験においては、2014年13年も比率だった。

すなわち女子の方が国際バカロレアで学んでいる比率が10%も高い。

現在、国際バカロレアのディプロマ資格を受験する生徒の多くは、高い教育コストなどを家庭が支援できる富裕層が多い。

世界中の富裕層が子女の教育に国際バカロレアのディプロマを支援している事実がこの比率に現れている。

東京都の心臓ともいえる千代田区で国際教育に新たな動きがある。

国際バカロレア認定校がなかった千代田区。
その千代田区で国際教育に新たな動きがある。

千代田区四番町にある千代田女学園高等学校は、国際バカロレアディプロマプログラムの候補校となった。

国際バカロレア候補校になった知らせが掲載された千代田女学園中学校・高等学校のホームページ(2018年4月より武蔵野大学教育学部附属千代田高等学院になる予定)
http://www.chiyoda-j.ac.jp

千代田女学園は、1888年に創立された女子文芸学舎がルーツ。
仏教系の女子高として120年以上の歴史がある。

2016年4月に同じ仏教系の学校法人である武蔵野大学と法人合併し、武蔵野大学と一体的な運営になった。

武蔵野大学では、教育学部で国際教育に対応できる教員を育てようとしている。
千代田女学園の敷地の一部には、現在千代田インターナショナルスクール東京の工事が進んでいる。

2018年に開校予定の千代田インターナショナルスクール東京は、メインカリキュラムに国際バカロレアを採用する予定だ。

諸外国の大使館や国際機関が集まる千代田区に国際教育のインフラとして国際バカロレアのインターナショナルスクールができることになる。

千代田区にとって、シンガポールや香港、バンコクなどアジアの都市における国際競争力の強化にもなる。

武蔵野大学では、国際センターを開設し、グローバル学部を開部した。教育学部の国際教員養成と千代田インターナショナルスクール東京の開校の準備が進む。

今回、千代田女学園が国際バカロレア候補校になったことで、武蔵野大学教育学部と千代田女学園、千代田インターナショナルスクール東京の国際教育プロジェクトは前進し、千代田区の国際教育のインフラが整備されることになる。

なぜ、千代田区に国際バカロレアの認定校がなかったのか?

国際バカロレアの認定校が千代田区になかった理由

今回、インターナショナルスクールタイムズは、なぜ国際バカロレアの認定校が千代田区になかったのか、を分析してみた。

現在、国際バカロレアをカリキュラムに導入している学校は、大きくふたつに分かれる。

1、インターナショナルスクール
2、一条校

このなかで、千代田区にインターナショナルスクールがない理由として新規にインターナショナルスクールが校舎を建築するには土地代が高くなること。

さらに土地の取得費用が高くなった場合、必然的に校舎の面積を広くとることが難しくなり、グラウンドや体育館などを広くとることが難しくなる。

千代田区にインターナショナルスクールを開設する土地などの校舎建設費用を23区内に移した方が校舎面積が増え、費用対効果が高くなる。

また、人口が多い山の手線の外側に作ることで、交通アクセスが良くなり、通学できる生徒数の分母を多くすることができる。

インターナショナルスクールが千代田区に新設するには、コスト・アクセスの面で不利だったと考えられる。

千代田インターナショナルスクールは、千代田女学園の敷地の一部を活用するため、土地所得費用が抑えられる。

千代田区の一条校が国際バカロレア認定校にならなかった理由

一条校が国際バカロレアを導入するには、大幅なカリキュラム変更が必要になる。

千代田区にある一条校の多くが明治に創立され、創立百年を越える学校が多い。
歴史と伝統があるほど学校独自の良さがカリキュラムに息づく。

大幅なカリキュラム変更となる国際バカロレアを導入する必要性が高くなかったと考えられる。

国際バカロレアを導入するには、年間百万円以上かかる加盟金などの財政面。
さらに国際バカロレアの研修を受ける人材面でハードルが高かったと考えられる。

特に人材面で教員確保が課題だ。

千代田女学園中学校・高等学校と千代田インターナショナルスクールは、武蔵野大学の教育学部と連携することになる。

中長期的に武蔵野大学の教育学部で教員を養成でき、千代田女学園中学校・高等学校と千代田インターナショナルスクールに教員を送り込むことができる。

千代田女学園中学校・高等学校のハード・ソフト面を活かしたからこそ、千代田区に新たにインターナショナルスクールを開講できるプロジェクトといえる。

女子校激戦区の千代田区に国際バカロレアの候補校が誕生すること。

女子校激戦区の千代田区に国際バカロレアの候補校が誕生すること。

それは、2020年の東京オリンピックを控え、東京が新たな都市に生まれ変わる姿かもしれない。

こちらも参考にしたいですね。

【独占インタビュー1】千代田インターナショナルスクール東京は、どのような学校になるのか?

http://istimes.net/articles/912

東京都千代田区に2018年4月に開校予定のChiyoda International School Tokyo(千代田インターナショナルスクール東京)。注目のHead of school(学園長相当)に国際バカロレアを日本に普及させてきたトップランナーの大迫弘和氏が就任予定です。どのようなスクールになるのでしょうか?

2016.09.01 千代田女学園中学校・高等学校 国際バカロレア候補校に

http://istimes.net/articles/783

東京都千代田区四番町にある千代田女学園高等学校は、国際バカロレアディプロマプログラムの候補校となりました。千代田女学園中学校・高等学校と千代田インターナショナルスクールは、武蔵野大学の教育学部と連携することになる。

3分で知る!国際バカロレア

http://istimes.net/articles/667

「世界で使える大学志願資格」国際バカロレア(International Baccalaureate)とは、世界中を転勤する家庭の子どもが、大学に進学できるように国際的に認められる大学志願資格を作ろう!という動きから生まれました。世界的な転勤族の子どもの教育を考えて生まれたと考えるとわかりやすいですね。

【速報】千代田インターナショナルスクール東京のホームページが公開!

http://istimes.net/articles/904

東京都千代田区に2018年4月に開校予定の千代田インターナショナルスクール東京。注目の学園長相当のHead of schoolに国際バカロレアを日本の教育に普及させてきたトップランナーの大迫弘和氏が就任。ついにホームページのHPが公開されました。果たして、どのようなスクールでしょうか?

この記事の記者

インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、日本経済新聞やフジテレビホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。

プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。

国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。

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