長野県松本市にあるインターナショナルスクールオブ長野
長野県松本市にあるインターナショナルスクールオブ長野(International School of Nagano以下、ISN)は、国際バカロレアのPYP認定校になりました。
同校は、松本市内に2キャンパス幼稚部と初等部があり、男女共学のインターナショナルスクールで約130名の生徒が学んでいます。
同校は、2014年にプレスクール(保育部)から創立され、初等部を開校しました。
同校の教育理念とミッションは、グローバル化の進展と生徒のスキルと能力にフォーカスしています。
ISNは、探究的な学びに早くから注目しており、2014年1月の創立から一年後の2015年1月には国際バカロレアの候補校になっています。
2017年12月に認定校になり、2019年4月には長野校も開園します。
そこで編集部ではインターナショナルスクール・オブ・長野の栗林代表理事にインタビューをお願いしました。
長野キャンパスは、長野市南高田に開校予定です。
IB認定でさらに人気校へ インターナショナルスクール・オブ・長野の魅力
編集部:この度は、新園舎開園決定、おめでとうございます。
これまで一貫して国際バカロレアで学ぶスクールを実際に開校されています。今回2019年4月に開園される長野市の新キャンパスで目指す教育について教えてください。
インタビューさせていただいたISN代表 栗林 梨恵氏。
南松本、島内の2キャンパスがあり、2019年4月に長野キャンパスが開校します。
栗林代表(以下、栗林):長野市のキャンパスは南松本、島内に続く3つ目のキャンパスになります。
2012年初期の「英語位は話せるようにさせてあげたい」という目標が達成され、今はもっとずっと深く、「心を育てる事」。
英語、日本語が強い子供たちが「みんなで子育てする寺子屋」で「個性」を見る「世界水準の学び」を目指しています。
編集部:長野県はUWC ISAKなど山岳リゾートと結びついたインターナショナルスクール像が見えてきます。
長野市にある御校はいわゆるリゾート型インターナショナルスクールとも違うように感じます。
グローバルローカライズという視点を含め、長野市にある御校でしかできない国際教育があると思いますが、これまでの運営経験とこれからを含めどのような国際教育を実施されていきますか?
栗林:リゾート系インターナショナルスクール、いいですね! 考えたこともありませんでしたが(笑)、ISNにはとても合っている表現だと思います。
つい最近のブログにも書きました。渓流遊びや山林でマウンテンバイク、郷土料理など、「天然の自然が、芸術の様に美しい土地」で、世界を学ぶ子供たちは本当に贅沢な暮らしをしています。
2012年開園南松本キャンパスと今回の長野キャンパス立地の最重要項目は、保護者の送迎の利便性と、幼児期の外遊びのバランスでした。
どちらも近くに遊びやすい公園が複数あるのは魅力的です。
車で30分の長野キャンパスは、約1時間で長野の秘境にたどり着くことができるロケーションが自慢です。
大自然で遊ぶことが出来る心とスキルは人間の源です。
その経験は、子供達にとって一生の宝だと思います。
長野市内で生活しながら、世界を(日本以外の標準も)学びます。
活発に成長を続ける松本キャンパス同様、子ども達の選択肢を最大限に広げることでグローカライゼーションを体験してもらいながら学びを進めます。。
2歳脳は、一番無理なく自然に英語が身に着く年齢です。
この時期から英語に触れ、そこから子ども達が何をしたいか、本校と一緒に探求的な学びを身につけて欲しいと思います。
編集部:今後、中高を作るのか、幼児園を複数展開して行くのかを含め、学校展開について教えてください。
栗林:「松本キャンパスで高校を開校して欲しい」と沢山の方にお願いされますが、現在は考えていません。
「毎日グローバルな事象に触れ 、英語も日本語も強く、心とスキルが準備されてきたISN生」が高校生になるころには、「異文化での学び」選択肢の一つとなっていると思います。
その時に、日本の高校に進学するのも選択肢だと考えています。
ひょっとしたらそれが、国際バカロレアのDP校かもしれません。
現在、長野キャンパスは、2歳から就学前の幼児が通っています。
私たちは、ファミリーのような愛に包まれて、強く優しい心が育つ環境があります。
その学びが自信に繋がると考えています。
幼少期は、とても大切な時期です。
大きくなった時、「自分はとても楽しい幼少期を送った」思い出が心として残れば、と考えています。
学校の展開のおいては、本校生徒にとって何が一番良いかを考え、松本市、長野市で進み続けます。
生徒が舵をとる学びが本校だけではなく、多くの子供たちの選択肢になるためには、スクールコミュニティーだけではなく、外部の方に本校の学びを見ていただくことが一番の近道だと考えています。
編集部:これまでIBとグローバルラーンニングを中心とした説明会を開催されています。
説明会などでは英語で学ぶことが軸に説明されるのでしょうか?それとも日本語でも探究的にグローバルラーニングができる仕組みまたは思考法などを聞くことができるのでしょうか?
栗林:両方ですね(笑)。本校生徒が他のインターナショナルスクール生と違うところは、英語も日本語も強いこと。
地域に愛されて育つ子供たちは、日本語や地域への愛着心が芽生えます。
また、日本人としてのアイデンティティーが確立されます。
2,3か国語を話す本校の子供たちにとって、次のスキルを得るハードルはとても低く感じられます。
スポーツでも、何でも、自信を持って望むので前向き思考になっています。
言語なら「自分ならフランス語、中国語もいけるよね」と。
編集部:御校の在校生で御校らしい学びを身につけた生徒の例を教えてください。
栗林: ISNらしい学びをしている一番の成功例は、保護者ではないでいでしょうか(笑) 。
保護者のみなさんは、子ども達と地元を時間をかけて旅行したり、珍しいスポーツに一緒に取り組んだり、海外からの生徒のホームステイなど「詰め込みでない学び」に協力をしてくれています。
そのなかで、そのような体験させてあげる保護者自身に大きな価値があるのではないでしょうか。
エピソードでいえば、保護者の都合に合わず6キロマラソンに参加できなかった小学2年生女の子がいました。
泣いて怒って、地元の大人と一緒に一人で参加しました。
詰め込むことに価値を見出していないISNの保護者は、子育てを楽しんでいます。
「自立して学ぶ」は、本校のテーマでコミットメント、タイムマネージメント、自主性から構成されています。
4年間のプレスクール生活を通し、リマインドしあうことで心を育てます。
そして、小学部になる頃、「自ら学ぶ」ことが身につくことに保護者の方も驚かれます。
12のタスクをそれぞれのペースで、自由な順番で、集中して進めることが出来ます。
「この仕事は簡単かな、難しいかな」という質問に生徒が(どちらとも答えず)、「この仕事はトリッキーだ、なぜなら...」答えたことに、先生は「いいねー!」と賞賛の声がでます。
本校の生徒達は質問されると、正解は何かと探るより、「自分はこう思う」「その答えより、こっちのアイディアの方がいいと思う」と様々な視点から考える力があります。
その理由を論理的に説明すると次のようになります。
過去の学びとリンクして、自信をもって伝えること、が普通の授業風景になることです。
他の生徒と答えがかぶらないように、出来るだけ個性的な意見を言おうとしている姿も定着しているます。
現在のところ、日本のカリキュラムはそこを重点的に評価するシステムではありません。
本校の生徒に国際バカロレアは、合っています。そして、生徒たちは、答えを分かっています。
従来の教育では、教科書の文章を暗記することで、試験などで高得点が取れました。
私自身、「なぜ、子供達にそんなことをさせるの?」と矛盾を感じています。
保護者の方には、「総合テストにみられる点数はあくまで断片的な評価の一つ」と強調しています。
最近の課外活動で、「こんな子供達見たことない」というインストラクターさんのお褒めの言葉が、とても嬉しかったです。
「こんなにみんなから質問されるなんて」、「興味の持ち方と集中がすごい」、「みんなやってみようとするのね」。
自信のある子は心に余裕があり、お友達を助けることが出来ます。
ISNらしい学びが身についているって、生活のいろんなところで見られます。
編集部:御校の教育理念を学びとして身につけたお子さんが未来に羽ばたく。御校の魅力が新キャンパスでさらに羽ばたきそうですね。
今回はお忙しいところありがとうございました。
インターナショナルスクールが集まる長野県!
長野県内に国際バカロレア教育に取り組むスクールは、現在2校。
今後、白馬インターナショナルスクール(2023年開校予定)と松本国際高校(2018年4月に創造学園高校から校名変更予定)が国際バカロレアのDPを採用予定。
お問い合わせ
International School of Nagano
インターナショナルスクールオブ長野
HP:http://isnedu.org
南松本キャンパス
〒390-0832 長野県松本市南松本1-2-2
TEL:0263-87-5971
島内キャンパス
〒390-0851 長野県松本市島内7779-1
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。