インターナショナルスクールと大学志願資格
大学に進学する場合、一般的に次のようなプロセスがあります。
今回、国内のインターナショナルスクールからの大学志願資格についてまとめました。
1.志願資格があるか?
↓
2.志願する。
↓
3.受験が認められる。
↓
4.受験する。
↓
5.合否
大学への志願資格があるか?
インターナショナルスクールは、国公私立の高等学校・中等教育学校と違い、1条校は少ないのが現状です。
ちなみに1条校とは、「学校教育法の第1条に掲げられている教育施設」で、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学・高等専門学校が該当します。
現在、インターナショナルスクールで一条校となっているスクールは、数校。
例えば、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢や幕張インターナショナルスクール、ぐんま国際アカデミー、沖縄アミークスインターナショナルスクールなどが代表的です。
そのためインターナショナルスクールから国内外の大学に志願する資格があるのか?が重要です。
インターナショナルスクールから大学に志願するためには
この4分類がインターナショナルスクールから大学志願するための資格です。
インターナショナルスクールの生徒が、ほとんどこの表に該当します。
例外もあり、「大学において個別の入学資格審査により認めた18歳以上の者」というケース。
すなわち、大学が個別に入学資格審査を実施し、「この生徒は志願できる」と判断することがあります。
このケースは、特殊なので省きます。
具体的に4つの分類を詳しくみてみましょう。
① 高等学校相当として指定した外国人学校
ブラジル人学校や韓国人学校、中国人学校などが代表的です。
インターナショナルスクールでは、
埼玉県のコロンビア・インターナショナルスクール
東京都のカナディアン・インターナショナルスクール、東京都の東京国際フランス学園、神奈川県の東京横浜独逸学園が指定されています。
出典:文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shikaku/07111314/003.htm
東京横浜独逸学園のホームページより引用
② 国際的な評価団体から認定された学校
■1.WASC
WASCは、アメリカの西部学校大学協会でWestern Association of Schools and Collegesの頭文字からWASCと呼ばれています。
主にアメリカ式のカリキュラムを採用しているインターナショナルスクールが認定を取得しています。
アメリカンスクール・イン・ジャパン、聖心インターナショナルスクール、セントメリーズインターナショナルスクール、清泉インターナショナルスクール、西町インターナショナルスクール、カナディアン・インターナショナルスクール、クリスチャン・アカデミージャパン、KAISインターナショナルスクール、ホライゾン・ジャパンインターナショナルスクール、をはじめ北海道インターナショナルスクール、東北インターナショナルスクール、名古屋国際学園、愛知インターナショナルスクール、インターナショナル・クリスチャン・アカデミー名古屋、京都インターナショナルスクール、関西学院大阪インターナショナルスクール、大阪MYCAインターナショナルスクール、カネディアン・アカデミイ、マリストブラザース・インターナショナルスクール、聖ミカエル・インターナショナルスクール、福岡インターナショナルスクールなど主要なインターナショナルスクールが認定を受けています。
■2.CIS
CISは、イギリスに本部があるインターナショナルスクールの協会です。
CISは、Council of International Schoolsの頭文字からCISと呼ばれています。
聖心インターナショナルスクール、西町インターナショナルスクール、セントメリーズ・インターナショナルスクール、清泉インターナショナルスクール、アオバジャパンインターナショナルスクール、カナディアン・インターナショナルスクール、東京インターナショナルスクール、K.インターナショナルスクール東京、ニューインターナショナルスクール、代々木インターナショナルスクール、サンモール・インターナショナルスクール、横浜インターナショナルスクール、名古屋国際学園、関西学院 大阪インターナショナルスクール、カネディアン・アカデミイ、聖ミカエル・インターナショナルスクール、広島インターナショナルスクール、沖縄クリスチャンスクールインターナショナルなど主要なインターナショナルスクールが認定を受けています。
■3.ACSI
ACSIは、アメリカにあるキリスト教学校国際協会でAssociation of Christian Schools Internationalの頭文字からACSIと呼ばれています。
キリスト教系のインターナショナルスクールが認定を取得しています。
クリスチャンアカデミー イン ジャパン、インターナショナル・クリスチャン・アカデミー名古屋、芦屋インターナショナルスクール、関西クリスチャンスクール、沖縄クリスチャンスクールインターナショナルなど主要なインターナショナルスクールが認定を受けています。
この3つの国際認定機関に認定されたインターナショナルスクールの12年の教育課程を修了した場合、大学志願資格が与えられます。
③ 大学入学資格となる試験に合格すること
外国の大学入学資格の国際バカロレア、アビトゥア、バカロレア、GCEAレベルを保有している18歳以上。
すなわち、保有してないと大学志願資格がありません。
例えば、国際バカロレアのディプロマ課程を合格しないと国際バカロレアを保有しているとみなされません。
すなわち、国際バカロレアのディプロマ課程のあるスクールに通い、国際バカロレアのディプロマ資格試験に合格しないといけないのです。
④ 高卒試験に合格すること
高等学校卒業程度認定試験(旧大検)に合格すること。
毎年、夏に開催されている高卒認定試験。
その年度の3月31日に満16歳以上になる人が受験対象となります。
例えば、17歳で合格した場合、18歳になった翌日から認定試験合格者として扱われます。
英語版の高卒認定試験の概要が文部科学省より公開されています。
URL:http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2014/09/05/1291562_02.pdf
お子さんの将来を考えながら
お子さんの将来を考えるとインターナショナルスクールに通う場合、大学志願資格も考えながら選びたいですね。
■こちらも参考にしたいですね。
インターナショナルスクールの小学校を考える前に義務教育について知ろう!
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インターナショナルスクールは「英語」を学ぶところと考えていませんか?
http://istimes.net/articles/734インターナショナルスクールは、「英語」を学ぶところと考えていませんか? 実は、英語で「学ぶ」ところです。英語は、教授言語です。インターナショナルスクールの教育は、その先、「どのように学ぶか」とつながっています。その代表が探究的な学びです。
「インターナショナルスクール」は、日本の学校と比べると何がどう違うのでしょうか?3つの能力から分析してみたいと思います。グローバル・コミュニケーション能力、探究的な学び、非認知能力の3つからまとめました。
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。