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インタビュー 横須賀バイリンガルスクール × 神奈川歯科大学「日本発インターナショナルスクール」の新モデル

インタビュー 横須賀バイリンガルスクール × 神奈川歯科大学「日本発インターナショナルスクール」の新モデル

横須賀バイリンガルスクール(YBS)が神奈川歯科大学との系属校連携を発表しました。歯科大学とインターナショナルスクールの提携の背景には、中高から大学までを見据えた進路接続という明確なビジョンがあります。ケンブリッジ国際カリキュラム修了生の国内進学ルート構築や医療分野との連携も視野に、「インター卒業後は海外へ」という固定観念を超える挑戦です。


横須賀バイリンガルスクール × 神奈川歯科大学

横須賀に拠点を構える Yokosuka Bilingual School(YBS) が、学校法人神奈川歯科大学系属校としての連携を発表しました。

インターナショナルスクールと医療系大学という、一見すると異色にも映る本提携。その背景には、日本における国際教育の次のステージを見据えた、強い問題意識と明確なビジョンがあります。

本インタビューでは、YBS代表・井上氏に、今回の連携の経緯と狙い、そして今後の展望について話をお聞きしました。

包括連携締結式の写真左、神奈川歯科大学 鹿島勇理理事長、写真右 横須賀バイリンガルスクール 井上芙美代表。

横須賀から始まる「大学連携型インター」という挑戦

——「系属校」という選択が生まれるまで
村田:神奈川歯科大学と の系属校の連携は、衝撃でした。歯科大学とインターナショナルスクールの連携は、日本で初めてのことだと思います。今回の「系列校」(系属校)という意味合いについて教えていただけますか。

インタビューに答える横須賀バイリンガルスクール 井上芙美代表。

井上代表:YBSは、現在、中学校までしかなく、高校が空いている状態でした。2025年中に鹿島理事長とお話をしたのですが、最初の発端は「校舎を広げさせてほしい」という相談でした。

9年前に神奈川歯科大学がYBSに場所を貸してくださったのは、歯科大学としては全国で初めてのケースでした。

インターナショナルスクールタイムズの記事にあるように全国でインターナショナルスクールが増える中で、今は他の大学も同じような動きをし始めています。

校舎をお借りしている現状から次の展開についてご相談しました。

村田:インターナショナルスクール業界が全国で増え、動きが出たのですね。

井上代表:神奈川歯科大学は、今後、アジアから世界へという視点を持っていて、羽田空港に
サテライトクリニックを開設するなど、歯科や医療に関する構想を進めるなど、海外志向が非常に強い大学です。

歯科医師だけでなく、歯科技工士なども含め、日本の歯科医療技術が世界的に注目されていることを意識しており、世界を到達点としている。そのためには、中学・高校より下の教育が大切だという話をしました。

9年前から一緒にYBSを広げていきたいという私の思いと、100年以上横須賀に根を張り、米軍基地の隣にある大学として地域に開かれた大学でありたいという大学側の思いが重なりました。

国際都市にしていくために、中高も一緒に動いていこうということで、大学の理念と合致しました。

▽ YBS公式YouTubeで公開されている「保護者が語る『私たちのYBSでの7年の軌跡』」。

村田:今回の提携は、どのような提携でしょうか。神奈川歯科大学の土地に中高のキャンパスが入る形になるのでしょうか。

井上代表:昨年、開校した中学校は、神奈川歯科大学の校舎を借りています。
インターナショナルスクールの運営者として、生徒のために、大学まで進める進路を確保したいという強い思いがありました。

具体的な連携の仕組みは今後詰めていきますが、系列校として大学への進学ルートを確保できることは非常に重要です。

将来的には、ケンブリッジ国際カリキュラムを修了した生徒が神奈川歯科大学へ進学できるような連携も視野に入れています。

日本語能力や国家試験への対応など、調整すべき事項はありますが、中学校・高等学校を設立するからには、その先の大学進学までサポートしたいと考えています。

「インターナショナルスクールを卒業したら全員海外へ」という形ではなく、国内での進路も選択できるようにすることが目標です。

その実現のために、神奈川歯科大学との連携が必要でした。

包括連携締結式の神奈川歯科大学と横須賀バイリンガルスクールの関係者。

歯科大学が描くアジア・世界戦略とYBSの理念

村田:今回の連携は、歯科大学ということもあり、かなり注目を集めそうですね。

井上代表:今後、詳しく協議に入りますが、神奈川歯科大学側がケンブリッジ国際カリキュラムや国際バカロレアなどの国際カリキュラムを取得した生徒向けの試験制度を作り、結果的にYBSの生徒がその試験制度を活用しながら志願することもできるのではないでしょうか。

村田:横須賀基地の米軍関係の生徒さんが多いと思いますが、連携はありますか?

井上代表:横須賀基地に2万人以上の米軍関係者がいる中で、アメリカ人関係者の中には、日本にいるなら日本の学校を選ぶという選択肢を持ってほしい、というのがYBSの理念です。

これまで小学校、中学校まででしたが、中高まで一貫して学びを繋げていきたい。

神奈川歯科大学とYBSは、将来的に留学生を受け入れ、寮を作るようなインターナショナルスクールに育てていきたいとも話しています。

結果的に日本にいる外国人や留学生の教育の選択肢を増やすことに繋がると考えています。

村田:神奈川歯科大学との提携で、医学系を強化する構想はありますか。

井上代表:中学校は、神奈川歯科大学の施設を借りているので、今後の連携協定の進み方によってはあると思います。また、サマースクールなどで神奈川歯科大学の先生の授業に参加できると思います。

YBSは、ケンブリッジ国際カリキュラムのため、自分の好きな分野を深める校風なので、生徒によっては医学系の学びを進めるケースも出てくると思います。

YBSは、これまでも勉強一辺倒ではなく、一人ひとりの個性に合わせて、最適な進学先を一緒に考えてきました。

インターンや職業体験、教授によるサマースクールなど、早い段階から触れられる機会を作りたいと考えています。

村田:中等部が開校したばかりですが、どのような学びでしょうか?

井上代表:まず、横須賀という街を存分に使った学びや体験を展開し始めています。
自然豊かな横須賀で農業のプロジェクトに携わり、1から作物を育てる過程を経験し、これから次の展開へと進んでいきます。

また、横須賀バイリンガルスクールならではの多様なバックグラウンドを持つ先生や友達との関わりを通して、中学校生活を異文化の中で生きることを実践しています。

ケンブリッジでの学びもますます深まり、テストへの対策も始めるなどアカデミックな挑戦もしています。

また、日本での進学を目指している外国籍、日本人の子どもたちがいるので、日本の進学に必要なことも学んだり、キャリアデイで自分自身のことを知りながら、将来の進路選択へ向けての学びや経験も進めていたりしています。

村田:最後にYBSに関心を持ったご家庭にメッセージをお願いします。

井上代表:YBSの良さは自由さです。外国人比率が高く、アメリカ的な考え方の中で生き抜く力を学べる環境があります。
アメリカの自由、日本の規律や良さを融合させた、唯一無二のインターナショナルスクールにしたいと思います。

横須賀のフィールドを使った農業体験や、商店街でのアートフェスティバルなど、地域とつながる学びも大切にしています。

日本独自のインターナショナルスクールを、世界に発信していきたい。それが最終的な目標です。

村田:神奈川歯科大学との今後の連携に注目が集まりそうですね。お忙しいところありがとうございました。

学校情報

横須賀バイリンガルスクール
公式HP:https://ybschool.jp/
〒 238-0003 神奈川県横須賀市稲岡82 (神奈川歯科大学構内)
TEL 046-884-9367 受付時間 9:00 - 18:00 (日曜日は休園日です)

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この記事の記者

インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。

プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。

国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。

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