Powered by Global Step Academy    
静岡にインターナショナルスクールが開校へ 県が調査費を予算に計上

静岡にインターナショナルスクールが開校へ 県が調査費を予算に計上

2022年、23年開校マップを確認すると大都市ではなく、自然環境が豊かな地域に根付いた開校計画が目立ちます。今回、静岡県がインターナショナルスクールの調査を計上しました。従来の富裕層向けのインターナショナルスクールではなく、地域住民の多様化に合わせたインターナショナルスクールに向けた開校調査と考えられます。


ハロウ安比校、白馬インターナショナルスクールと開校が続く2022年

2022年、23年開校マップを確認すると大都市ではなく、自然環境が豊かな地域に根付いた開校計画が目立ちます。

静岡県は4日、本年度最初の多文化共生推進本部会議(本部長・森貴志副知事)を静岡県庁で開き、政策分野ごとに六つあるプロジェクトチーム(PT)がそれぞれ本年度のテーマを報告した。

教育PTは外国人児童生徒の教育環境充実を目指し、インターナショナルスクールの設置に向けた検討を始める。

出典:静岡新聞 2022年7月6日付

静岡県についにインターナショナルスクールが開校か?

編集部の独自調べでは静岡県に小中高の2つの教育課程以上のインターナショナルスクールは、ありません。

その一方で静岡県は、製造業が盛んであり、日系移民が生産現場を支えてきました。
ブラジル人学校やペルー人学校は、外国人学校として括られ、教育基本法の学校法人とは別枠で運営されています。

そのため国公私立小中高の私学助成金をほとんど受けずに運営されています。

今回、ペルー人学校、ブラジル人学校に通う子弟の学習環境を整備する意思も静岡県が公表したリリースからも伝わってきます。

静岡県 多文化共生の地域づくりホームページより引用。

静岡県が取り組む多文化共生の地域づくりという視点から考えると、ブラジル人、フィリピン人をはじめとする多様な住民の教育インフラとしての視点が高いと考えられます。

公立のインターナショナルスクールの前例は?

静岡県が調査費を計上したインターナショナルスクールですが、これまで公立としてインターナショナルスクールが開校した事例が1つ挙げられます。

それが広島県立広島叡智学園です。
全寮制の国際バカロレア認定校で、中学校・高校があり、中学校は義務教育のため授業料はかからず、高校は公立校の授業料とプラス寮費がかかります。

広島叡智学園は、「学びを通じて平和な社会づくりを実現し続ける存在となることを目指す」をミッションに掲げ、広島県として平和都市として世界に向けて教育を通して発信しています。

多様化する地方都市

外国人の学生・同僚が増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。
実際、日本で就学、就労する外国人は増えています。

静岡県のインターナショナルスクールの調査は、多様化する住民構成に対し、教育インフラを必要に応じて設置する動きです。

静岡県 多文化共生の地域づくりホームページより引用。

従来の富裕層向けのインターナショナルスクールではなく、地域住民の多様化に合わせたインターナショナルスクールに向けた開校調査と考えられます。

静岡県の事例は、今後、多くの都道府県が必要となる国際教育インフラの動きと考えられます。

この記事の記者

インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。

プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。

国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。

最新の投稿


「英検準2級プラス」を徹底解説:準2級と2級の間に新設された新たな級とは

「英検準2級プラス」を徹底解説:準2級と2級の間に新設された新たな級とは

2025年に新しく導入された「英検準2級プラス(Grade Pre-2 Plus)」についての解説です。この新たな級は、準2級と2級の難易度の差を埋めるために設けられました。他の級との違いや位置づけ、各セクションで出題される内容の特徴、そして効果的な対策方法について詳しく紹介します。


帰国生だけじゃない!英語力で勝負できる中学入試ガイド

帰国生だけじゃない!英語力で勝負できる中学入試ガイド

近年広がる「英語を活かした中学受験」の全体像を解説します。従来の帰国生入試に加え、海外経験のない生徒も受験できる「グローバル入試」が首都圏約140校で導入されています。帰国生入試は海外在住1年以上・帰国後3年以内が基本条件ですが、東京都外の洗足学園や渋谷教育学園幕張などでは柔軟な基準を設定。英語入試の形式は英語+国算、英検スコア活用など多様で、難易度も学校により幅があります。慶應湘南藤沢は一般入試と同レベルの国算を課し、広尾学園は帰国生と同水準の英語力を要求。2026年からは頌栄女子学院も英語利用入試を導入予定。お子さまのバックグラウンドに合わせた入試方式の見極めが重要です。


帰国子女アカデミー第2回中高生対象スピーチコンテストを 東京アメリカンクラブで開催

帰国子女アカデミー第2回中高生対象スピーチコンテストを 東京アメリカンクラブで開催

2025年9月15日、帰国子女アカデミーは、第2回中高生対象スピーチコンテストを 東京アメリカンクラブで開催し、50名を超える熱意あふれる生徒たちが登壇しました。


教室でのVEXロボティクス:保護者のためのガイド

教室でのVEXロボティクス:保護者のためのガイド

VEXロボティックスについての説明とそしてこれがどう子供の学習に向いているのかをFAQも含めて解説してます。


日本におけるニューロダイバーシティとインターナショナルスクール

日本におけるニューロダイバーシティとインターナショナルスクール

インターナショナルスクールは、多文化・多言語・多様な神経特性を持つ子どもたちが共に学ぶ場として、ニューロダイバーシティ(脳の多様性)を実践的に体験できる教育環境を提供しています。 日本でも近年、企業や文化の分野でニューロダイバース人材や障害のあるアーティストの価値が認識され始め、社会全体が「不自由」ではなく「能力」として多様性を捉える方向へ変化しています。 保護者は子どもと日常の会話の中で「違い」を強みとして伝え、互いの多様性を認め合う力を育むことが、未来の社会を豊かにする第一歩となります。