カナディアン インターナショナル スクールのサタデースクール
■Who lives in ... ?
ブルーのクッションマットの上に、先生を囲むように子どもたちが座っていた。
先生がテキストを読み聞かせならが、CDも使い、子どもたちに問いかける。
アイコンタクト、問いかけるときの表情、動物の名前を聞くときの声色さえ変えていく。
”Elephant!”子どもたちが元気に答えた。
5歳から7歳のクラスでは”Who ○○... ?”というフレーズの使い方を覚えながら、動物の名前を答えていた。
授業中、先生は、子どもたちに理解されているかひとりひとり確認する。
子どもたちの顔を見て、口もとを観察し、発音を含め、チェックしていた。
ジェスチャーを含め、先生が体全体を使い、フレーズ、内容、単語を確認しながらの授業だった。
今回、特別な許可を得て、カナディアンインターナショナルスクールのサタデースクールを取材させていただいきました。
なお、授業の邪魔にならないようにプログラムの後半の1時間を取材させていただいた。
■カナディアン インターナショナルスクールは、2000年に開校した。
幼稚園、小学校、中学校、高校まで総勢300人がカナダのプリンス・エドワード・アイランド州のカリキュラムで学んでいる。
そのため学年によって3つの校舎を機能的に使い分けている。
サタデースクールもカナディアンインターナショナルスクールの先生が担当し、授業内容もカナダのプリンス・エドワード・アイランド州のカリキュラムで学んでいる。
また、サマースクールも開催しており、一年を通し学ぶことができる。
■卒業生は、カナダ、アメリカをはじめ、日本など主要な大学に進学実績がある。
カリキュラムもカナダ州政府(プリンス・エドーワド・アイランド州)のカリキュラムを採用。
先生もカナダの教員免許を取得し、経験ゆたかな先生が多い。
アメリカのWASC認可、文部科学省の認定も受けている。
国際バカロレアのPYPの認可も受け、充実したカリキュラムに定評のある学校だ。
■大崎駅から徒歩5分
ゲートシティ大崎を抜け、川沿いに歩くこと3分。
カナディアンインターナショナルスクールの校舎が見えてくる。
静かな住宅街にカナディアンインターナショナルスクールはある。
そのため住宅街に溶け込むよう目立たない外観だ。
サタデースクールの授業
■カラフルな掲示物が出迎えてくれた。
インターナショナルスクールらしい光景だ。
防災対策のヘルメットも配備されてあった。
カナディアンインターナショナルスクールのサタデースクールには、現在、ふたつのクラスがある。
年齢と英語の能力から総合的にクラス分けをしている。
取材時も、先生とスタッフが生徒の状況について話し合い、上のクラスへ上げることを話していた。
普段、カナディアンインターナショナルスクールで使っている教室でサタデーは学ぶ。
そのため教室には生徒たちが書いた絵やポスター、工作が展示してある。
日本の学校とはまったく違う雰囲気だ。
この教室で生徒たちは学ぶ。
■5歳から10歳の生徒が学んでいる教室
このクラスも、8人という少人数で授業は進められていた。
机の上で子どもたちがハサミで切り抜き、のりで工作のようなことをしている。
よく見るとプリントを切り、何かを作っているようだ。
先生に授業についてお聞きしました。
“Noisy and Quietly”というテキストを使い、具体的なフレーズの活用の仕方、センテンスについて生徒と話し、どのようなシチュエーションが“Noisy”であり、 “Quietly”と表現するのか状況分析をする。
そして、話し合ったことをミニブックとして製作するところだった。
テキスト“Noisy and Quietly”は、何が“Noisy”で“Quietly”かを考える視点で書かれた教材だ。
登場人物おじいのさんが「うるさい」と「しずか」について考えを深めていく過程をユーモラスに描いている。
■社会的マナーを英語で学び、自分で 何が“Noisy”で“Quietly”かを考える。
用意されたプリントに自分の考え、絵を書いていく。
それをみんなの前で発表し、最後にミニブックに落とし込んでいく
総合的な学び方が実践されていた。
例えるならば、読む、聞く、話す、書く、考えをまとめるを最終的に工作で仕上げる総合授業だ。
先生は授業中、こまめに生徒に話しかけ、どう進めるのか話し合っていた。
生徒の意見を取り入れながら、テンポ良く授業を進めていく。
正直、このような授業は少人数でなければむずかしい。
先生と生徒が相互にコミュニケーションを取り、授業を進めていくからだ。
授業の内容にカナディアンインターナショナルスクールの少人数教育を垣間見た気がした。
■”Over and Under” ボールを手にした先生の声が体育館に響いた。
この日の最後に授業は、体育館で身体を使いながらの英語レッスンが行われた。
すべての生徒が参加するゲーム形式で、子供たちの笑い声に包まれる。
先生のルール説明を聞いた後、子どもたちの元気な声がこだました。
ボールをつかったリレーゲームだ。
列の先頭に並んだ子がボールを頭の上に通しながら”Over”という。
頭の上のボールは、次の子が受け取る。
次の子は、 ボールを足の間にくぐらせながら”Under”といい、次の子に渡していく。
これを順番に繰り返す。
広い体育館に子どもたちの元気な声が響いた。
このレクレーションで、子どもたちは、体を使って英語のフレーズを体感する。
ゲームの要素を取り入れ、チームプレーで競うため、先ほどの授業とはまったく違う内容だった。
この他に、輪になって”I have ○○ “というセンテンスを取り入れたゲームもしていた。
総合的な学び
■カナディアンインターナショナルスクールの サタデースクールの良さ
先生が生徒ひとりひとりを良く知っているのも、サタデースクールの良さ。
クラスの担任が決まっており、先生と生徒が毎週顔を合わせる。
その上、180分の授業は少人数だ。
自然と先生とのコミュニケーションも密になる。
また、子どもたちにとって、毎週、土曜日に会える友達がいるのもポイントだ。
土曜日に会える先生、友達がいる。
そのため子どもたちは、リラックスし、授業を受けていた。
おおげさかもしれないが、子どもたちは、いつものしがらみから抜け出し、サタデースクールを楽しんでいた。
多くの生徒が長く続ける理由がわかる。
■サタデースクールは、知る人ぞ知るプログラム
インターナショナルスクールのプログラムでも、季節のサマースクール、キャンプなどシーズンプログラムが知られている。
シーズンプログラムは、短期的なおもしろさが詰まっている。
一方、サタデースクールは、より長期的な視点で子どもにインターナショナルスクールの良さを取り入れることができる。
インターナショナルスクールの教育には、従来の日本の教育にはない指導法、アプローチがある。
今回見学させていただいたカナディアンインターナショナルスクールでは、英語の学習だけではなく、自分の考えを発表し、それを絵に描いたり、工作なども取り込んで落とし込んでいく。
授業内容を書き出すとむずかしいように思える。
しかし、テーマに沿って内容が構成されているため、流れるように授業は進む。
この総合的な学び方が、カナディアンインターナショナルスクールのサタデースクールの特徴だった。
■総合的な学び方
各教室には、生徒の絵やイラスト、授業で使うポスターなど展示してあった。
カナディアンインターナショナルスクールは、国際バカロレアのPYPを導入している。
”WHO WE ARE”というテーマでも下のアプローチと違うのがわかる。
上の写真では、ブレーンストーミングを使い、考えをまとめている様子が書いてある。
ポスターの下に、スクラップブックがある。
掲示物ひとつ見ても、先生の指導法、アプローチがさまざまなことがわかる。
しかし、先生の指導法、アプローチは、国際バカロレアのプログラムに沿っているため、学習のテーマが一貫している。
そのため、生徒はさまざまな見方を身に着けながら、結局はひとつのテーマをしっかり学んでいることになる。
今回のサタデースクールでも、それらのカナディアンインターナショナルスクールの学習方法が取り入れられていることがよくわかった。
サタデースクールがおススメな理由
■オススメする3つの理由
1、カナディアンインターナショナルスクールの先生から直接学ぶことができる。
実は、インターナショナルスクールの先生から直接、授業を受ける機会は少ない。
カナディアンインターナショナルスクールでは、通常クラスの先生がサタデースクールの授業を担当している。
そのため、通常の教育課程で学ぶ算数やその他の学科の教育も交えた授業が組み込まれている。
もちろん、先生はカナダの教員資格を持つネイティブスピーカーだ。
2、プリンス・エドワード・アイランド州のカリキュラム
サタデースクールは、カナダのプリンス・エドワード・アイランド州のカリキュラムで学ぶことができる。
そのため、算数やその他の学科の教育も交えた授業が組み込まれている。
英語で読む、書く、話す、聞くを習得することによりスクールで学んだことを発表や実習などで実践。
語学力だけではなく、重要なコミュニケーション能力も育てます。
3、少人数できめ細やかな授業
サタデースクールにおいても、カナディアンは少人数教育を採用している。
少人数教育で学ぶことで、先生と話す機会も増え、授業内容もきめ細やかな配慮ができる。
さらに上達がわかるチェックリストとレベル構成となっており、各期が修了後に総合的な学習結果を知らせてくれる。
そのレポートを参考に子どもの能力をどのように伸ばすことができるか、具体的な対策を練ることができる。
さらに、大崎駅から徒歩5分!
駅から近く、子どもでも通いやすい。
学校も、駅に近いが、静かな住宅街に面している。
そのため、落ち着いて学習ができる環境だ。
実は、アクセスの良さは継続的に学ぶためのキーポイント。
子どもに通学で無駄なエネルギーを使わせない。
アクセスの良さは、学校で元気に授業を受けるための隠れたポイントだ。
■他の学校に通っていても、週一回 カナディアンで授業を受けることができる。
サタデースクールとは?
毎週土曜日にカナディアンインターナショナルの授業を受けることができるプログラムである。
現在、開催されているサタデースクールでは、9時から11時半まで、180分カナディアンインターナショナルスクールの先生が指導する。
対象は、幼稚園から中学生までと幅広い。
ちなみにサマースクールも対象となる学年は同じだ。
取材時は、年齢、英語の習熟度別に2クラスに分かれていた。
カナディアンインターのサタデースクールは、1学期3ヶ月のターム制を採用している。
年に三回、9月、12月、4月に入学できる。
サマースクールも開催しているので、夏にサマースクールに通う生徒も多い。
オープンなサタデースクール
カナディアン インターナショナルスクールは、他のインターナショナルスクールの生徒、日本の学校に通う生徒などを対象にサタデースクールを開講している。
英語を母語としない生徒(Non-native)もサタデースクールに参加することができる。
地域コミュニティーとの結びつきを大切にし、多くの子どもたちにカナダのカリキュラムを体験してほしいという思いがサタデースクールに込められている。
どのようなお子さんにオススメか?
1、初めて英語を学ぶお子さん
カナディアンインターナショナルスクールのサタデースクールは、初めて英語を学ぶお子さんにも配慮されている。
インターナショナルスクールには多国籍な文化背景を持った子どもが通う。
その経験豊富な教員が指導するため、初めて英語を学ぶ子どもも安心して学ぶことができる。
さらに少人数のため、きめ細やかな授業が特徴だ。
2、帰国生
カナディアンインターナショナルスクールの先生がサタデースクールを担当している。
そのため、帰国生にとって慣れた環境に近い。
英語力の保持を含め、継続的にサタデースクールに通うことで、海外の経験を忘れずにコミュニケーション能力を伸ばすことができる。
3、インターナショナルスクールへの入学を考えているお子さん
カナディアン インターナショナルスクールのサタデースクールの授業は、カナディアンの先生が授業をしている。
そのため、インターナショナルスクールへの入学を考えているお子さんにとって、環境に慣れさせ、子どもの適応能力を試す機会になる。
もちろん、サタデースクールで学んだことはインターナショナルスクールに入学後も活きてくる。
■サタデースクール Q&A
Q.1 英語ができない子どももサタデースクールに入れますか?
A.入れます。
英語初心者のためのクラス分けがあります。
Q.2 何歳から?
A.(入学時に)5歳となるお子さんが対象です。
Q.3 通学はどうしたら良いのですか?
A.大崎駅から徒歩5分のため、多くのお子さんが電車で通学しています。
Q4 保護者が英語ができなくても参加できますか?
A.カナディアンインターナショナルスクールの事務には、日本語ができる職員がいます。
そのため、日本語で相談ができます。
Q5 費用はどのくらいかかりますか?
A.初回に入学金¥15,000がかかります。
授業料は、各学期ごとに¥100,000です。
Q6 サマースクールはありますか?
A.あります。
■サタデースクール募集情報
対象:5歳~中学3年生 (満5歳から)
入学時期:年3回 9月、12月、4月
入学試験:クラス分けのための簡単な口頭試験があります。
授業回数:各学期 12回 (セメスター式)
授業時間:9:30~12:00
申込方法:サタデースクール申込書に記入、郵送またはファックス。その後、英語力のレベル判定。年齢なども考慮後、クラス分け。
*申込書は、ホームページからダウンロードできます。
カナディアン インターナショナルスクール
URL http://www.cisjapan.net
連絡先
カナディアンインターナショナルスクール
〒141-0001 東京都品川区北品川5-8-20
TEL:03-5793-1392
FAX:03-5793-3559
通学について
大崎駅より徒歩5分。
湘南新宿ライン、埼京線、東京臨海高速鉄道などが大崎駅に停まります。
また、京急線 新馬場駅、北品川駅から徒歩約14分。
編集後記
記事作成にあたり、カナディアンインターナショナルスクールの教職員のみなさまにお世話になりました。
授業を快く見学させてくださったMr. Peter Cassidy。
本記事を作成にあたり、取材時にていねいに説明をしていただいた 酢谷様、記事全体を含め、さまざまアドヴァイスをいただいた高嶋様に感謝申し上げます。
今回の取材を含め、高嶋様のインターナショナルスクールでの経験豊富なお話は興味深く、インターナショナルスクールについて多くを学ぶきっかけになりました。
その結果、本記事につながりました。本当にありがとうございます。
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。