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国際高専イベント10月28日
【ポーランド発】修士・博士が激増!高学歴が多いポーランドの小学生の一日とは?

【ポーランド発】修士・博士が激増!高学歴が多いポーランドの小学生の一日とは?

日本より授業時間は短いけど多忙なポーランドの小学生!学校のカリキュラムは一体どうなっているのか「なぜ、こんなに勉強するのか」調べてみました。ポーランド在住のチェシェク記者のレポートです。

国際高専イベント10月28日

登校時間がバラバラ!

ポーランドの学校は日本の学校と異なり、授業に合わせて登下校の時間が異なります。

大体のインターナショナルスクールは8時~15時に授業時間を統一していますが、公立校や他の私立校は学校や学年によって始業時間がばらばらなのです。

一番早い学校は7時から授業が始まり、12時には下校します。10分~15分前には着席するように指導されているので子供たちは7時よりもっと早く学校へいなければなりません。

送迎は低学年の子供たちは父兄が車で送っていき、帰りは歩きながら帰ってくる場合が多いです。
高学年の子供たちはこのような早い早朝でもトラムや徒歩で学校へ行きます。

▼ポーランドの街を走るトラム 洗練されたデザインとどこか懐かしさを感じさせる色合い

「なぜ、こんな早くに?!」と驚かれる人も多いと思いますが、共産主義の頃のポーランドでは7時から学校・仕事が始まるのは当たり前の光景だったのです。

共和制国家となった今でも6時~7時のバスは通勤者でいっぱいです。

また、一番遅い始業時間は11時50分!お昼に登校して16時前には下校します。
まるで日本の大学生のような生活です。

インターナショナルスクールの1日

これがゼロクラスの息子時間割表です。(写真:筆者提供)

履修科目一覧

息子のインターナショナルスクールの必須科目

0クラス~6年生共通科目

①religia ・・・宗教学
②etyka ・・・倫理学

90%がカトリック信者のポーランド。幼いころから宗教学・倫理学でキリストとは何か、どんなことをした人なのかを学び、カトリックの精神を養います。
非クリスチャンの息子は先生から説明を聞いても「絵本や童話の一種」としか認識しておらず、温度差があったためこの時間はポーランド語の授業に変えてもらいました。

ポーランドのクラフクのセントメアリー教会

③język niemiecki・・・ドイツ語

ドイツ語は公立や私立校の小学校ではまだ履修科目として取り扱うことが少ないのですが、高校では義務教育課程に取り組まれています。スラヴ言語のポーランド語とゲルマン言語のドイツ語、ジャンルが異なる言語ですが、ポーランド人にとってドイツ語は学びやすい・習得しやすい言語として人気です。

④edukacja przedszkola・・・就学前教育(0クラス)
edukacja wczesnoszkolna・・・初等教育(1~3年生)
 wychowanie fizyczne ・・・一般教養(4~6年生)

就学前教育ではポーランド語のアルファベットや文の読み書き、算数の勉強をします。
では、息子の幼児教育のテキストブック(算数)をお見せします。

これは足し算の問題です。(写真:筆者提供)
Ile jest ? (~はいくつですか?)

最後の問題はニンジンとブロッコリーとトマトは全部でいくつですか?と書いてあります。

〇□△をそれぞれ数字にすると・・・?
足し算の二項演算について記号を用いて表現しています。(写真:筆者提供)

読み書きのテキストブック
この生き物がメインキャラクターとして読み書き学習を進めていきます。
※この生き物は何に見えますか?
私は「モンスター」と思っていたところ、息子に「ママ、これ、犬って先生が言ってたよ。モンスターじゃないんだって。」と言われ、驚きました。
夫に「何に見えるか」訊いたら「犬」と答えていました。
ポーランド人は「犬」に見えるようです。このテキストや授業でも「プシャテック」とポピュラーな飼い犬の名前で呼ばれています。犬に見えないのは私だけでしょうか。

右のページはアルファベット「S」の書き方の練習です。
真ん中の問題文「飛行機が空に飛行機雲を残しました。Sとsと同じものを探しなさい。」
ポーランドでは筆記体で書くことが一般的です。
右のページ下部のように 「so 」「sa」「se」「 si」「 su」「 is」「So」「Sa」「Se」「Si」 「Su」 と筆記体で書く練習も行います。
左のページのクジラの絵は「このクジラを青以外の青色(水色や群青色など)を用いて色を塗りなさい」という問題でした。

⑤jezyk angielski EZ・・・英語(ネイティブスピーカー)

「EZ」とはネイティブスピーカーの名前です。
授業前には「Hello! EZ, My teacher!」とお歌を歌って授業スタートします。
低学年の授業は映画やムービーを見ながら登場する言葉を教えていく授業スタイルです。
アルファベットはポーランド語と発音が異なるものの、同じラテン文字を使用するため、アルファベットを書く授業は省かれます。

⑥basen     ・・・プール

週に3時間、近隣の屋内プールへ行きます。
ビート板を使ってバタ足で泳ぐ練習から始まりましたが、現在は飛び込みの練習をしています。

⑦dzialania tworcze ・・・創作活動(図工)

創作活動では絵を描いたり、野菜と画用紙で立体物を作ったり、様々な活動をします。
高学年になるにつれ、ロボットなど創作内容がより高度になります。

1年生~
⑧zajecja komputerowe・・・IT・コンピューター

3年生~
⑨jezyk francuski・・・フランス語
⑩ekocuda ze starego cos nowego・・・エコ(環境)に関する授業(3年生のみ)
直訳:エコの不思議、古いものから新しいものの誕生
⑪technika・・・技術
⑫przyroda・・・自然
⑬muzyka・・・音楽
⑭plastyka・・・絵画・粘土細工(美術)
⑮historia・・・歴史
⑯matematyka・・・数学
⑰jezyk polski・・・ポーランド語

選択科目

選択科目もポーランドらしい科目もあります。

①rytmika   ・・・リトミック
②pilka nozna ・・・サッカー
③grafika   ・・・グラッフィック
④plastyka  ・・・絵画・粘土細工
⑤szachy   ・・・チェス
⑥judo    ・・・柔道
⑦taniec    ・・・ダンス
⑧karate    ・・・空手

2年~3年生の時間割表です。
1年生から幼児教育から初等教育へ変わり、週に1時間コンピューターの授業が始まります。

4~5年生の時間割です。
初等教育がなくなり、一般教養、数学、ポーランド語、化学、歴史、技術、音楽、フランス語、自然学と新たに細分化・追加されています。

6年生の時間割表です。
5年生との大きな違いは数学を英語+ドイツ語もしくはフランス語で履修する時間が設けられています。
また、芸術の授業と毎週月曜日の1限前にエクストラで数学が追加されています。

多忙なポーリッシュキッズ!

基礎必須科目数はなんと17科目!
日本の小学校は約9~10教科ですのでほぼ倍の教科を学びます。

そして選択科目数は8科目あります。
選択科目は履修した分、年間成績の単位に反映されます。ですので、選択科目を2~3科目選択し、小さいうちから落第の恐れを意識しながら単位取得に勤しんでいます。

覚えることが多い上、日々の宿題をこなさなければならないのでポーランドの子供たちの授業態度は真面目且つ集中力が高く感じます。

保護者も教育関心が高く、常日頃から「うちの子、あんな調子でmatura(マトゥーラと呼ばれる高校卒業試験兼大学入学資格試験)受かるのかしら」と心配する声もよく聞きます。

Matura(マトゥーラ)とは何か?

先ほどの話で出てきたmatura(マトゥーラ)とは高校卒業時に全員が受ける試験であり、日本のセンター入試と似ています。

Maturaでは以下を必須科目として受験します。
①ポーランド語
②数学
③モダン言語1科以上(英・独・仏・露・伊・西)

また、選択科目として以下の科目を受験することが可能です。
①生物
②地理
③情報科学
④社会
⑤歴史
⑥芸術史
⑦音楽史
⑧ラテン史
⑨哲学
⑩物理
⑪その他言語

Maturaの証書(引用:wikipedia)。

ただ、必須科目で落第を取るといくら選択科目で良いスコアを出したとしても大学へ入学をすることが出来ません。

また、海外からポーランド国内大学に留学する際にmatura(マトゥーラ)が必要な大学(主に医科大)もあり、大学付属や提携している語学学校にmatura準備コースが設置されています。

修士・博士が多いポーランド

ポーランドの大学進学率は71%を越えています。
ほとんどの学生が3年の学士課程を修了した後に2年の修士課程へ進みます。

日本ではなかなか学士取得後に修士課程・博士課程へ進むことに対し悩む人も多いでしょう。
ポーランドでは第2次世界大戦前後に深刻な教育格差が起きました。

なぜかというと学費が有料であったため収入のない田舎に住んでいる授業料が払えない子供たちは学校へ行けませんでした。
そのため文字の読み書きができない子供たちが多く存在していました。

▼1816年創立のワルシャワ大学はポーランドの名門大学 公式インスタグラムより

その教育格差を教訓とし、ポーランド政府は1950年頃から公立の小学校から大学までの授業料は原則無料と定め、カリキュラムを国内統一し、国民の教育レベルをコントロールしました。

また、学校へ行かせない保護者には刑務所に収容させるなどの罰則を与え、特別支援学校を設立するなど共産主義時代に教育整備をし、急速に発展させてきました。

そのため国民の識字率が上昇し、多くのポーランド人が修士・博士課程へ進学し、ヨーロッパでも高い進学率・修士博士取得率を記録することが出来ました。

また、エラスムス計画により奨学金という響きの良い借金を作る必要がない、学びたい者に対し妨げるものがない、教育格差を生まない社会に支えられていることを実感しています。

これらの「教育福祉」が年代を問わずポーランド人が勉強に励む原動力となっているのでしょう。

こちらも参考にしたいですね。

【ポーランド発】あのギムナジウムが無くなる?教育変革でストライキまで発生。2017年から新制度になって大丈夫?

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ポーランドの教育制度が変わり、中学校(ギムナジウム:gimnazjum)が廃止されます。突然の教育大臣の宣言への国民の声と「現在通学中の子供たちはどうなるのか」について説明していきたいと思います。ポーランド在住のA. Ciszek記者のレポートです。

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