現存する世界最古の学校〜King’s School〜
現存する世界最古の学校〜英国の名門The King's School Canterburyは、597年に創立されました。
イギリスのケント州カンタベリーにある同校は、1400年以上の歴史があります。
▼ 世界遺産のカンタベリー教会に隣接するThe King's School Canterbury。
12歳からでも始められる 4 年制のボーディングスクール開校にあたり、同校のコックスワース ディレクターにその学びを独占インタビューさせていただきました。
ディレクターのコックスワース氏。
King’s School International Collegeは、世界から生徒を受け入れる柔軟なボーディングプログラムです。
日本の学年制と英国式では異なりますが、いわゆる中学(12歳〜)から入学できます。
大きく2つの特徴があります。
・四年間のボーディングプログラム
・一年間または二年間の留学も選択可能
同校の魅力は、King’s School International Collegeから本科への編入や他のボーディングスクールなどへの編入も可能な点です。
醸造所をリノベーションした校舎は、歴史と伝統が息づきます。
世界最古の誇り
編集部:この度は、開校おめでとうございます。
早速ですが、御校は現存する世界最古の学校として歴史と伝統があります。1400年以上の歴史を刻んできた御校ですが、King’s School International Collegeは世界に門戸を開きます。
名門King’sが1400年以上も大事にしてきた教育とは、どのような教育でしょうか?
ハウスマスターによる手厚いチュータリングも魅力です。
① Kings の学びとは〜歴史と伝統〜
コックスワース氏:大きく3つあります。
ひとつ目が本校が受け継いできた教育は、学校が生徒一人一人にしっかり気を配るということです。
人としての教養をはじめ心身の発達において学校生活は、重要です。
普段の学校生活からどのような刺激を受けているか、という点において生徒にとって質の高い学びを提供するためには、学校は、安全で幸せな環境でなければなりません。
本校は、歴史と伝統の中で学びの環境を培ってきました。
コックスワース氏:今回、開校するKing’s School International Collegeは、中学(12歳〜)から入学できます。
すなわち10代の多感な年齢の生徒です。
本校は、その10代の生徒を理解することに心を砕いています。
学校生活は、友人と先生と一緒にいて安心できることが重要で、その中では安心して挑戦できる環境が重要です。
挑戦し、成功と場合によっては失敗があり、その失敗からも学べる環境が成長を促します。
醸造所をリノベーションした校舎は、劇場もありアート、音楽と教養を深める校舎です。
② Kings の学びとは〜幅広いアカデミックプログラム〜
コックスワース氏:二番目に大事なのは、幅広いアカデミックプログラムがあることです
本校では、算数、言語、サイエンス、美術、演劇、音楽、歴史、地理、哲学、文学など幅広いアカデミックプログラムがあります。
それらは、テーマやプロジェクトベースで学ぶ仕組みがあります。
例えば、歴史と地理などテーマに沿って学ぶことで知識の習得だけではなく、さまざまな視点から考える力が身につきます。
学びの知識が情報としてではなく、それが知識となり応用できるような学びに導いています。
多様な生徒とともに少人数のディスカッションから考察していくため、ラウンドテーブルは重要です。
コックスワース氏:学びの中には、新しいことに挑戦すること。
社会に貢献する知恵に導くこと。
そのためには、問題を提起できる力が必要です。
そして、問題を解決する力、それは、自分で考える力が求められます。
ICT教育という面において、リサーチや分析段階で、ネットを活用しますが、テクノロジーに振り回される、考えさせるのではなく、正しい使い方を身につける必要があります。
そして、主体的に自分のなかで探究的学ぶなかで、生徒同士、先生とともに主体的に学ぶことができるのです。
本校では、幅広いアカデミックプログラムから生徒の探究心とともに掘り下げて学ぶ仕組みがあります。
ハウスマスターによる手厚いチュータリングも魅力です。
③ Kings の学びとは〜多文化理解とリーダーシップ〜
コックスワース氏:三番目に大切なのはイニシアチブやリーダーシップスキルです。問題発見能力や解決力は、論理的思考のみでは、机上の空論になります。
いかに多様な文化を理解し、尊重をしながら自分の考えを実行に移すことができるか。
それは、多様なコミュニケーション能力から経験的に習得するイニシアチブやリーダーシップスキルが必要です。
多様な文化を尊重するためには、柔軟で深い想像力が必要です。
International Collegeの特徴とは?
編集部:International Collegeの特徴を教えてください。
コックスワース氏:今回設立するInternational Collegeは、世界から生徒を募集する中高生向けの国際部門です。
International Collegeは、高校でボーディングスクールを検討する前段階の生徒にとってひとつのステップになると考えています。
Kings schoolの本科生と音楽やスポーツなどのアクティビティを共にし、英語だけでなく第二、第三言語を学ぶこともできます。
世界から生徒を募集するため、多様な生徒が共に学ぶ国際色豊かな生徒構成を計画しています。
少人数制で、さらに全寮制のため生徒、先生と密なコミュニケーションがかけがいのない学校生活になるでしょう。
東京ドーム2個分のフィールドでは、陸上競技。英国の歴史と伝統のスポーツであるクリケットやラクロスでも使われます。
編集部:世界遺産のカンタベリー教会に隣接する同校は、今回、International College創立にあたり、醸造所だった建物を校舎として建築しています。
1400年以上の歴史があるKingsは、International Collegeでどのような生徒を求めているのでしょうか?
コックスワース氏:本校で学びたいという意思を持ち、コミュニティーの一員になれる生徒を本校は求めています。
コミュニティーの一員になることを含め、本校Kings Schoolがどのような学校であるか、を理解している必要があります。
親に言われたから志願するのではなく、本校で学ぶことに意義、それを求める生徒を求めています。
本校で学ぶことで、学びの本質、そして未来に可能性を広げる生徒、ご家庭から志願いただきたいと考えています。
編集部:生徒はどのような方法で選ばれるのでしょうか?
コックスワース氏:志願される生徒、ひとりひとりと面接を実施します。
学ぶ意欲、学ぶことの意義、ボーディングなど様々な点から見極めたいと考えています。
編集部:英語力は、選考においてどの程度重視されるのでしょうか?
コックスワース氏:英語力は必要です。
しかし、International Collegeは次のスクールへのステップであるため、英語力がすべてではありません。
選考では、これまでの成績や課外活動など生徒の能力を考慮していきます。
そのため英語力だけでは判断しません。
編集部:選考について教えてください。
コックスワース氏:本校の公式サイトより志願の連絡をいただき、志願料を納付後に80分前後のオンライン試験を実施します。
オンライン試験は、回答プロセスも重視しています。そのためリアルタイムでモニタリングします。
基本的な英語四技能、数理能力、形やグラフなどから必要とされるデータを導きだす論理的思考力などを評価します。
英語がネイティブではない生徒向けのオンライン試験です。
オンライン試験後に15~20分前後のオンライン面接を実施します。
志願理由などを聞くとともに、英語の基礎的な理解力、コミュニケーション能力を把握します。
在学してきた学校の成績表などを含め総合的に合否を決定します。
コックスワースディレクターありがとうございました。
King’s international collegeで学ぶ意義とは?
説明会後にカクテルパーティーも開催され、コックスワース ディレクターと参加者がグラスを傾けました。
編集部では、King’s international collegeで学ぶ意義について、本説明会を企画・運営したOffice Otake Inc.の大嶽代表に後日、話をお伺いしました。
編集部:イギリスのボーディングスクールの中でもKingsは、その歴史と伝統から「選ばれた者のみ」という敷居の高いイメージがあります。
新たに創立されるKing’s international collegeで学ぶ意義とはどのような点が挙げられるでしょうか?
大嶽:イギリスのボーディングスクール は、敷居の高いイメージがあると思います。
しかし、今回創立されるKing’s international collegeは、名門Kingsが世界から志願する生徒のために開かれています。
イギリスの名門ボーディングスクールに入学するには、プレップスクールから準備が必要です。
King’s international collegeは、そこに新たなルートを提供しようとしています。
King’s international collegeからKings school本科への進学、さらに他の名門校に進学する可能性が広がります。
言うなれば、イギリスのシニアスクールへのソフトランディングといえます。
Kings school 本科への進学、さらに他の名門校に進学する可能性が広がります。
編集部:先日開催された説明会には、日本の名門私立学校の在学生と保護者も多く参加しました。
どのような点が私立学校の在校生、保護者から評価されたのでしょうか?
大嶽:King’s international college がボーディングスクールのステップを用意したこと。
そこに価値を見出してくれたと強く感じます。
名門一貫校として、Kingsの本科にも入学できる可能性があり、他のシニアスクールにも入れる。
その良さを感じてくれたようです。
海沿いの明るい雰囲気のカンタベリーも魅力だったようです。
世界遺産のカンタベリー教会に隣接した雰囲気、そこに校舎を建築するinternational collegeの第一期生になれるのも魅力です。
説明会で配られたノベルティー。エンブレムは、歴史と伝統を感じさせます。
編集部:King’s international collegeから名門ボーディングスクールの扉が開かれるのですね。
英語力だけでななく、生徒の持つ力を評価してくれることは志願できる幅が広がります。
お問い合わせ
問合せ窓口:King'sインターナショナル留学セミナー事務局
メール:kingsinternational2019@gmail.com
取材協力
主催:The King's School Canterbury
特別協力:株式会社インターグループ
企画運営:Office Otake Inc.
(説明会本文:鄭尚美、写真・構成・編集:編集部)
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、日本経済新聞やフジテレビホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。