Science Fairとは?
サイエンスフェアとは、ローラス インターナショナルスクール オブ サイエンス(以下、ローラス)が世界中で話題のSTEM教材やアクティビティを選りすぐり、年に一度開催するビッグイベントです。
イベントの監修は、同校サイエンス顧問の朝日良典先生が担当しています。朝日先生は、京都大学大学院理学研究科を修了しており、スタンフォード大学応用電子工学研究所の訪問研究員を歴任していた、サイエンスのスペシャリスト。
そんな彼が、ローラスのScience、STEM、ICTの専門講師に加え、東京大学、京都大学、東京工業大学、お茶の水女子大学など、国内トップの大学に通う理系の大学院生、大学生をチームメンバーとして迎え、企画から携わったのが、このScience Fairです。
テーマは何?
サイエンスフェアでは、部屋ごとにテーマを決めて、展示やワークショップ、ショーを行っていました。
テーマごとに部屋が分かれ、STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics 科学・技術・工学・数学の教育分野)に関連する多種多様な出し物で来場者を楽しませました。
サイエンス顧問の朝日先生は、
「あまり難しいことを説明しようとするのではなく、子供たちが展示やワークショップを通してSTEMに触れて、“何だか分からないけどスゴイぞ”と思えるようなイベントにするつもりです。
イベントに来て、とにかくびっくりした記憶だけでも残ってくれたら嬉しいですね。子供たち、そして保護者にとって、サイエンスの楽しさをより身近に感じて頂けるイベントにしたいと思っています」
とサイエンスフェアが始まる前に、イベントの抱負を話してくれました。
当日の展示やショーについて
ここからは、当日人気だった展示やワークショップ、ショーの一部をご紹介します。
中国から取り寄せた、最先端のロボットアーム「Dobot」
このDobotは、最高品質のSTEAM教育を行うために設計された、多機能スマートロボットアーム・プラットフォームです。Dobotのロボットアームは、3D印刷、書写や描写を含めた様々な使用方法があります。
子供達は、Dobotに自由に触れながら、コントローラー通りに動くDobotの正確さに驚いていました。
こちらの展示物は、Legoの人気プログラミング教材、 マインドストームと最速降下曲線を組み合わせてピタゴラスイッチのようにしたもの。
子供達は楽しみながら、どのカーブが一番早くボールが転がるかという算数の基本的なコンセプトについて学んでいました。
サイエンスフェアでは、最新Droneのデモンストレーションも行われました。
紹介されたのは、中国から取り寄せた最新のdrone、DJI Mavic Pro。
Mavic Proは、コンパクトかつパワフルで、誰でも簡単に安心してフライトできます。
操縦は、コントローラーに自分のスマホを取り付けてアプリで動かします。
フライトは非常に安定していて、さらに4Kカメラが搭載されているので、Doroneを用いて記念撮影もできます。
アメリカでは、教育向けのVR教材やサービスが次々と誕生しています。
例えば、教室にいながら外国や歴史の世界への旅=バーチャルツアーを体験できる(Google Expeditions)、生物を間近で360度観察できる、機械の構造を分解したり、組み立てしたりしながら学べる(zSpace)、失敗を恐れることなく安全に最新鋭の機器を使って科学実験を行える(Labster)といったVRの特性を活かしたコンテンツが考案されています。
ローラスでは、今回zSpaceを展示品として公開。
zSpaceは、俯瞰型ディスプレイでのVRを提供しており、K-12(小学生から高校生)を対象とした、人体・生物の仕組み、天体や地球、電気回路や科学実験などの教育コンテンツが用意されています。
ディスプレイ型では、専用メガネをかけると目前に物体があるように見え、専用のペン状のコントローラーでドラッグ操作をすると対象物を360度自在に動かすことができます。
ヘッドマウントディスプレイは、小学生には眼の発達・健康リスクから使用できないため、ローラスではこのディスプレイ型のzSpaceが採用されたそうです。
子供達はペンを手にし、サングラスを身に付け、VRで見る生物や人体、物質の構造について学びました。
ローラスのSTEM teacher、David先生によるSTEMワークショップも大人気!
今回のワークショップでは、Vibrobot(バイブロボット)を作りました。マメ電池と振動モーター、そして針金で制作された自分だけの初めてのロボット。ギュッと強く握ると電気が通り、モーターが振動します。
子供達は真剣そのものの顔で一生懸命制作し、いざ完成してロボットが震え始めると大興奮!
STEMの楽しさを感じた瞬間でした。
Lego We Do 2.0を用いた幼稚園生、小学校低学年向けのワークショップも開催。
Legoとプログラミングを組み合わせた、この人気教材を用いて、「火星探査機を作ろう」というテーマで日本語と英語を織り交ぜながら行われました。
普段、インターナショナルスクールに通っていないお子様にとっても、STEMと英語を同時に学べる、他に類を見ないワークショップとなり、毎回満員御礼となっていました。
ブロッコリーやホウレン草のDNA抽出のワークショップも行われました。
DNAは、生物の遺伝を支配している遺伝子が含まれる物質です。DNAは私たち人間を含めて、すべての動植物を構成している細胞に含まれる細胞核の中にあります。
サイエンスフェアでは、生徒達が身近に手に入るものを使って、野菜からDNAを取り出す簡単な実験を紹介しました。
「これが僕たちの地図なんだね!」という生徒の言葉が印象的でした。
在園生/在校生の作品
当日は、ローラスのK3(幼稚園年長の生徒)や初等部1年生、2年生のSTEMプロジェクトの展示もありました。
K3(幼稚園年長クラス)は、クラスで1つのプロジェクトを制作していました。
「一番良い紙飛行機を作ろう」、「マグネットの仕組み」「どのように投石機を作れば、最も遠くに石を飛ばせるか」、「一番飛行時間が長いパラシュートの作り方」など、大人でもじっくりと読み込みたくなる骨太なプロジェクトばかり。
会場では、どのプロジェクトが最も良かったかの投票も行われていて、先生と生徒、保護者にとって盛り上がる展示となっていました。
そして、初等部1年生、2年生は、一人1つのプロジェクトを制作し、当日プレゼンテーションまで行っていました。
研究発表ポスターセッションでは、「魚の餌用の海老をふ化させてみる」「セキセイインコの好きな果物は何か」「同じ糖分の液体で色の違いで一番甘く感じるのは何色か」「材料の違いによる結晶のでき方の違い」「雨による浸食」「砂漠風の仕組み」など、とても小学校低学年の児童が、自分でテーマを探して、自分で実験研究したものとは思えないものばかり。
日置麻実校長は、
「グローバルに通用するイノベーティブな人材を育成するのが当校の目標です。そのためにローラスでは、科学的なプロセスを大切にして、子どもたちに自分で考えて実践することを求めています。学び方は“探求型”。教科の枠に捉われないクロスカリキュラムを重視しています。
このサイエンスプロジェクトでは、様々な要素を研究、デザインし、実際に作り、テストをしながら完成させました。このプロセスを通して、生徒は、好奇心、想像力、コミュニケーション力、クリティカルシンキング等の資質やスキルを培っていきます」
と語ります。
同校のSTEM教育レベルの高さが伺えるプレゼンテーションでした。
STEM関連企業とのコラボレーション
今年のサイエンスフェアでは、STEM関連企業とコラボレーションしたワークショップも実施していました。
プログラミング教材とおもちゃの専門店、coporii(コポリ)は、世界中で話題のSTEMマテリアルを提供していました。
デモンストレーションされていたSTEMマテリアルは、どれも最新かつ人気のものばかり。
子供達は目を輝かせながら、夢中で遊ぶ姿が印象的でした。
<ロボット>
・エジソンプログラミングロボ
・コード・A・ピラー
・プログラミングロボDash
・CoderMip
<ブロック>
・MESHアドバンスセット
・Makey Makey
・Little Bits Base Kit
<ボードゲーム/パズル>
・KATAMINO
プログラミング教材とおもちゃの専門店|coporii(コポリ)
http://www.coporii.com/プログラミングとSTEMを子供と一緒に楽しく学べるおもちゃ屋さんです。ロボット、ガジェット、ボードゲーム、パズル、本など「安心・分かりやすい・おもしろい」をコンセプトにセレクトしています!
サイエンスルームでは、子供の動きに合わせて動く、インタラクティブなプロジェクションマッピングが公開。
実はこのプロジェクションマッピングも、メディアアート集団のReflect Initialによって提供されていました。
困っている人がいればどこへでも駆けつけてくれるみんなのヒーロー・アンパンマンの如く、メディアアートの魅力や、私たちの活動・作品に共感してくれる人がいれば、日本全国から世界各国までどこまでも笑顔のために作品を届けにいきます。
教育セミナー
また、今年初の試みとして、教育セミナーも実施されました。
セミナーを提供するのは、アジアNo.1の人気と実力を誇る、教育コンサルタント会社、Foundation Global Education。
Home Page - Foundation Global Education
http://foundationge.com/ja/ベストボーディングスクール(海外寄宿学校)、インターナショナルスクール、サマースクールへの入学をお手伝いする教育コンサルタント。
彼らは、世界中の有名大学やボーディングスクールにコネクションを持ち、入試担当者から得た情報や独自の受験ノウハウを活かして、アジアを中心に世界中の生徒の海外進学アドバイスをしています。
そんな彼らによって、サイエンスフェアで提供されたのが3つのセミナー。
①「IVYリーグ現役合格の秘訣」
~ハーバードやイエールのような世界トップの大学を目指すには?~
②「未来を拓くイノベーターの育て方」
~どのようにお子様の幼児教育を準備する?~
③「MITやCaltechを目指して」
~海外の高等教育におけるSTEM教育の重要性について~
アジアNo.1教育コンサルらしい、とてもキャッチ―なテーマですね。
当日は、会場には埋め尽くさんばかりの教育熱心な保護者が来場し、熱心に質問をしている姿が印象的でした。
このセミナーの様子は、ローラスのFacebookでアーカイブをご覧いただけます。
Laurus International School of Science Official Facebook page
https://www.facebook.com/2016LISS/Laurus International School of Science, 東京都 港区 (Minato-ku, Tokyo, Japan). 481 likes. Laurus International School of Science, the First International Science School in Japan.
IoTにAIと、インターネットに次ぐ新たなテクノロジーの開発が急速に進んでいる現代。
それに伴って、社会や企業から求められる人材も大きく変化しています。ロボットや、人工知能を駆使しながら仕事を進めていく時代はもうすぐそこまで来ています。
STEM教育が、そんな時代を子供たちが生き抜く糧となることは間違いないと、改めて認識したイベントでした。
■こちらも参考にしたいですね。
【武蔵新城に開校!】STEM教育のローラスインターナショナルスクールサイエンス武蔵新城校
http://istimes.net/articles/998神奈川県川崎市の南武線武蔵新城駅にローラス インターナショナルスクール オブ サイエンス武蔵新城校が開校しました。同校を運営するのは、関東最大のSTEMインターナショナルスクールのローラスグループです。そのため英語とSTEM教育の2本柱の教育方針に特徴があります。完成したばかりのローラス武蔵新城校を見せてもらいました。
イベントレポート【前編】 STEM教育とインターナショナルスクール
http://istimes.net/articles/1043ローラス武蔵新城校で開催され、満員御礼の大盛況で終了したSTEM教育イベント。テーマは、『AI時代にあなたの子供は、どう生きていますか? ~STEM教育を英語で学ぶことで身につく学びとは~』 当日の様子を前編と後編の2回に分けてお伝えします。
イベントレポート【後編】 STEM教育を英語で学ぶことで、身につく学びとは?
http://istimes.net/articles/1046ローラス武蔵新城校で開催され、満員御礼の大盛況で終了したSTEM教育イベント。テーマは、『AI時代にあなたの子供は、どう生きていますか?~STEM教育を英語で学ぶことで身につく学びとは~』 当日の様子を前編と後編の2回に分けてお伝えします。
【校舎見学】ローラス・インターナショナルスクール・オブ・サイエンス小学部
http://istimes.net/articles/766バイリンガ・サイエンス・インターナショナルスクールを田園調布など7カ所で運営する株式会社バイリンガは、2015年4月に港区白金台に小学部のローラス・インターナショナルスクール・オブ・サイエンスを開校しました。同校は、1歳半から6歳までの未就学児童のプリスクールとキンダーガーテンで有名です。