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【ポーランド発】あのギムナジウムが無くなる?教育変革でストライキまで発生。2017年から新制度になって大丈夫?

【ポーランド発】あのギムナジウムが無くなる?教育変革でストライキまで発生。2017年から新制度になって大丈夫?

ポーランドの教育制度が変わり、中学校(ギムナジウム:gimnazjum)が廃止されます。突然の教育大臣の宣言への国民の声と「現在通学中の子供たちはどうなるのか」について説明していきたいと思います。ポーランド在住のA. Ciszek記者のレポートです。


ポーランドの教育改革

ポーランドの教育は、旧ソ連時代と2004年にEU加盟した後、さらに現在も模索を続けています。

放射線の研究で、物理と化学で2度にわたりノーベル賞を受賞したポーランド人女性のマリ・キュリー。
彼女を育てたポーランドの教育。
残念ながら、現在のポーランドの教育改革は、大きな波紋を起こしているようです。
その様子を現地のA.Ciszek記者の報告です。

突然発表された教育再改革宣言

2016年にトルンで開催された会議で、アンナ・ザレースカ教育大臣が突然、教育再生改革について宣言をしました。

ザレースカ教育大臣は「生徒たち!ご両親!そして先生!これはとても良い変化です!」と2017年施行の新教育改革を発表し、各メディアはニュースとして報じます。

教育改革では、中学校を廃止し、8年間の教育とする。(編集部訳)
Reforma edukacji: likwidacja gimnazjów, wraca ośmioletnia podstawówka

アンナ・ザレースカ教育大臣
1989年にヴロツアフ大学ポーランド文献学を卒業し、高校教師をしていました。
1997年から自由連合の活動家として政治活動を始めており、2005年に現政党の「法と正義」のメンバーに選出されました。

教育改革は、ブーメランのように時間を伴い私たちに戻ってくる。私たちは、9月から6年間という長い義務教育が終わることはわかった。

ザレースカ教育大臣がトルンで「生徒たち、保護者、そして教員にとってこれは素晴らしいニュースと」と宣言したが、しかし、私たちは、何も知らないのだ。(編集部訳)

Reforma edukacji wraca jak bumerang, co pewien czas słyszymy o planowanych zmianach. Wiemy, że od września sześciolatki nie pójdą już obowiązkowo do szkół (przeczytaj także: Sześciolatki w szkole - co wiemy). Podczas spotkania podsumowującego ogólnopolską debatę "Uczeń. Rodzic. Nauczyciel - Dobra zmiana", które miało miejsce 27 czerwca 2016 r. w Toruniu, minister Anna Zalewska poinformowała o planowanych zmianach w polskim systemie edukacji. Jakie zmiany nas czekają?

教育大臣の宣言の概要と和訳

高校の就学年数が変わります。

これまでの中学校(ギムナジウム)を廃止し、8年制へ戻します。
そして、次の教育ステップへ移ります。
現在の中学生は、3年間のリツェウム(高校:liceum)進学への教育を受けることが出来ます。

Zmiany w liceum
Z likwidacją gimnazjów i powrotem ośmioletniej podstawówki wiążą się także zmiany na kolejnych szczeblach edukacji. Obecnie po gimnazjum uczniowie mogą kontynuować naukę m.in. w trzyletnich liceach ogólnokształcących.

現在高校生も新制度の4年制の高校へ進学をすることが出来ます。

4年間高校で学んだ生徒は、5年制のテフニクム(技術専門学校・高等専門学校:technikum)や2年制の学校(ポリツェアルネと呼ばれる職業訓練学校:policealne)へ進学する選択が出来ます。

Po zmianach nauka w liceum także się wydłuży - uczniowie edukować się w nich będą przez cztery lata. Oprócz nauki w czteroletnich liceach będą mieli do wyboru pięcioletnie technikum albo dwustopniową szkołę branżową, która pojawi się w miejsce dzisiejszych szkół zawodowych.

Goleniowieにある第一ギムナジウム

「いつまでに新教育制度へ移行するのか」という質問に教育大臣は「3年が移行期間である」と答えました。

「新小学8年生」を含め、全生徒が一つの学校で学ぶ前に7年生のクラスを現在の小学校もしくは中学校に開設し、対応することになる、と答えました。

Okres przejściowy
Nie wszystkie zmiany zostaną przeprowadzone od razu. Ministerstwo zapowiedziało trzyletni okres przejściowy - zanim uczniowie wszystkich ośmiu klas "nowej podstawówki" znajdą się w jednej szkole, klasy VII mogą znajdować się albo w budynku szkoły podstawowej, albo w budynku gimnazjum.

ポーランドで中学校(gimnazjum)が設立されたまでの流れ

今回の問題となった廃止される中学校。
では、ポーランドで中学校(gimnazjum)が設立された流れとは、どのような経緯があったのでしょうか?

ポーランドでは、1999年の教育改革で中学校(ギムナジウム)を再び復活させることになりました。
当時13歳の子供たちが新中学校1年生として進学しました。
新制度の中学校に通っていた生徒が卒業する2002年まで卒業試験が実施されていました。

ワルシャワにある第38ギムナジウムは、校名にマリー・キュリーの名が入っている。
校章にも放射線が入っている。

今回のザレースカ教育大臣の宣言は「2017年に中学校が廃止される」ことが宣言されました。

この改革により学校の卒業年が変わります。
保護者が心配している、2017年度の「小学校卒業試験」並びに「中学校卒業試験」にはどのような影響があるのか?という点です。

トルンでの宣言後、ザレースカ教育大臣は、記者の質問に対し「今の段階では何も決めていない」と答えました。

教育改革に国民の怒り爆発!ストライキにまで発展

この突然の改革宣言に対し、ポーランド国民からは怒り・不満の声が上がっています。
ワルシャワでは5度のストライキが教員・保護者により行われました。

▼ポーランドの各メディアのストライキの報道。

Co myślicie o likwidacji gimnazjów?

http://www.edziecko.pl/wideo_edziecko/10,79343,19426277,co-myslicie-o-likwidacji-gimnazjow-glupi-pomysl-niech-nie.html

PiS zapowiada zamknięcie gimnazjów i powrót do ośmioletniej podstawówki, tłumacząc to m.in. tym, że szerzy się tam patologia. Zapytaliśmy warszawiaków, co o tym sądzą.

W piątek strajk nauczycieli przeciw reformie oświaty.

http://www.edziecko.pl/wideo_edziecko/10,79343,21570875,w-piatek-strajk-nauczycieli-przeciw-reformie-oswiaty-prosza.html

Warszawa. - W czasie strajku, pracownicy, którzy w nim uczestniczą nie wykonują żadnych czynności administracyjnych, opiekuńczych, wychowawczych.

グダンスクにある伝統的な煉瓦スタイルのギムナジウム。

歴史ある古い建築のギムナジウム。
ギムナジウムはこのような煉瓦スタイルの校舎が多く現存しています。

私の住む家は第1次世界大戦と第2次世界大戦の間の期間に建てられた古い家屋でこのギムナジウムと同じように煉瓦スタイルです。

広い地下室があり、壁がとても分厚く頑丈な造りになっています。
共産主義時代にはコンクリート剥き出しスタイルの建物が建てられました。

現段階での教育現場への影響

2017年に入り、すでに中学校廃止まで残り数ヶ月。

ポーランドの各学校では、新年度の生徒募集など現場は、混乱しています。

例年4月中旬には新入学生の進学先が発表されます。
しかし、筆者の住む県では今年は4月18日からオンライン申請をスタートすることになりました。

現在ゼロフカに通う息子の願書のため公立の学校へ連絡したところ、「来年度は新入生を取らないから願書を受理しない」と言われていましたが、現場レベルで混乱が収まりつつあります。 

応募しても希望校の定員、優先順位があり、確実に入学できるとは限りませんが、決定通知がくることを祈っています。

現在息子が通学しているインターナショナルスクールの校長に「この学校で6年間を過ごした後、保護者はどのようにしたら良いのか?」を質問をしてみました。

その答えは「わからないです。7年生から編入できる学校を各個人で探してもらう以外は何も選択はないと思う。私たちは今の教育制度になってからこの学校を設立したので、今回のように教育制度を急に変更されることを想像していなかった」と述べました。

私立学校、公立学校の連携がないポーランドの教育事情

ポーランドでは、私立学校と公立学校の連携がありません。
そのため、保護者は、1校ごと公立校に掛け合うしかありません。

なぜ、莫大はコストをかけて旧教育制度へ戻す必要があったのか?
あと4ヶ月で来年度の新7・8年生を迎える最低限の準備を学校が出来るのか?
6年制の私立小学校に通う子供たちの受け入れ先はどうなるのか?
今年度の卒業試験は中止するのか?

2016年6月にザレースカ大臣が、教育改革を発表してから施行までの期間は1年3ヶ月。

この1年3ヶ月で生徒の新しい教育基盤である教育法を新たに整えることが果たしてできたのでしょうか。
そんな短い期間で細かい課題について政府内で話し合うことはできたのでしょうか。

政府が「中学校を廃止する。小学校8年・高校4年制に戻す。」ということだけ決めただけでそこから生じている問題は「まだ考えていません。現場と各自治体で対応してください」という丸投げの姿勢を続けている限り、国民の不満は募るばかりでしょう。

こちらも参考にしたいですね。

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ポーランド gimnazjum

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