名門ハロウ校のインターナショナルスクールが2022年8月に開校へ
ハーロー校(英: Harrow School)は、英国の男子全寮制の学校で13歳から18歳まで5学年約800名が学んでいます。
ハウスと呼ばれる寄宿舎が緑に囲まれた街に点在します。
歴史ある建物とグラウンドの緑が美しい。
ハロウ校公式ホームページより引用。
第二次世界大戦時に英国の首相を務めたウィンストン・チャーチルは、「第二次大戦回顧録」でノーベル文学賞を受賞しています。
英国のボーディングスクールは、1860年代に英国王室から勅旨を受けた「ザ・ナイン」と呼ばれる9校が代表的です。
ウィンチェスター校、イートン校、セント・ポールズ校、シュルズベリー校、ウェストミンスター校、マーチャント・テイラーズ校、ラグビー校、ハロウ校、チャーターハウスの9校です。
これらの「ザ・ナイン」の卒業生の多くが、オックスフォード大学・ケンブリッジ大学へ進学しています。
▼ You're Beautifulをヒットさせたジェイムス・ブラント(James Blunt)もハロウ校を卒業しています。
岩手にハローインターナショナルスクールが開校へ
今回、岩手県に開校するのが、ハロウ校のインターナショナルスクール部門です。
ハロウ校のインターナショナルスクール部門は、20年以上にわたり、幼稚園年長から高校3年生相当まで(K-12)の13年間を提供してきました。
1998年には、タイの王室がハロウ校を卒業していた経緯もあり、初のインターナショナルスクール部門をバンコクに開校しました。
それが、ハロウ インターナショナルスクール バンコク校です。
▼ IGCSEの模擬試験を受けるバンコク校の11年生。
その後、ハロウインターナショナルスクールは、2005年に北京、2012年に香港、2016年に上海に開校し、アジア地域にの4つのインターナショナルスクールを運営しています。
▼ ハロウ インターナショナルスクール 香港校。
いよいよ日本でハロウ インターナショナルスクール開校となったのが、今回の岩手県安比高原にできるハロウインターナショナルスクール安比(Harrow International School APPI)です。
▼ キャンパスには、安比高原ゴルフ場もあり、まさに英国式の最高の教養教育といえます。
2022年8月にハロウインターナショナルスクール安比開校へ!
英国のハロウ校は、2022年に450周年を迎えます。
その記念すべき節目に日本の岩手県安比高原にハロウ インターナショナルスクール 安比が開校します。
記者会見で公表するハロウ校のJohn Batting氏。
同校は、ハロウ インターナショナルスクールとしてイギリス式のカリキュラムを採用し、科学、数学などSTEAM教育にも力を入れ、クリエイティブアート・舞台芸術なども導入します。
安比高原のリゾートを活かし、冬のスキーやスノーボード、夏の自転車・ゴルフ・テニスなどスポーツも取り組みます。
▼ 安比高原スキー場に隣接するハロウ インターナショナルスクール 安比。
ハロウ インターナショナルスクール 安比の概要
安比高原スキー場に近くに11万㎡のキャンパスが開校します。
11から18歳を対象とした7年制です。
各学年の定員は、男女共学で120~140人として、1クラス20人程度のクラス編成です。
将来的には、7学年940人が全寮制で学ぶ予定です。
ハロウ校の象徴といえるハット。
安比高原にハロウのハットが映えます。
入学では、選抜試験を行い、半数を日本人、残りは中国・韓国・台湾・香港など東アジア地域から生徒を募集します。
教員は、ハロウインターナショナルスクールの基準に則り、英国などから招聘します。
卒業後は国内外の大学の受験資格が得られます。
編集部の視点〜アジアの富裕層の視点とともに
国内でイギリス式のインターナショナルスクールは、少ないのが現状です。
アメリカ系、国際バカロレア系が多く、英国式は、ブリティッシュスクール・イン東京などに限られていました。
写真は、ハロウインターナショナルスクール北京校の卒業式の様子。
同校も定員に達するなかで、英国式のインターナショナルスクールを必要とするニーズが強くなっていました。
中国、韓国、台湾などアジアの富裕層は、大学進学を考えると一度迂回し、日本のボーディングスクール から志願した方がアメリカの名門大学や英国の大学に志願する時に有利と考えいます。
そのような富裕層の教育熱の高まりを反映し、中国などから日本のハロウ インターナショナルスクールを最初のボーディングスクールとして活用する動きが増えそうです。
距離、心理的に近い日本にある名門ボーディングスクールに通い、自然環境が豊かな中で教養を深め、心身ともに強く育てる。
日本に開校するハロウインターナショナルスクールには、そのようなアジアの富裕層の教育志向が反映されているようです。
編集部の調べによると、英国、アメリカ、スイスなどの名門ボーディングスクールが日本にキャンパス開校を調査しており、今後も、世界名門スクールの日本開校が増えそうな勢いです。
インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、日本経済新聞やフジテレビホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。
プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。
国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。